国鉄413系・717系電車
日本国有鉄道の交直流近郊形電車
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413系・717系電車(413けい・717けいでんしゃ)は、日本国有鉄道(国鉄)が設計し、1986年(昭和61年)に登場した近郊形電車である。
717系0・100番台:郡山工場
717系0番台:土崎工場
717系0・100・200番台:小倉工場
717系200・900番台:鹿児島車両所
| 413系・717系電車 | |
|---|---|
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413系0番台 (2013年7月6日 富山駅) | |
| 基本情報 | |
| 運用者 |
日本国有鉄道 東日本旅客鉄道(717系) 西日本旅客鉄道(413系) 九州旅客鉄道(717系) あいの風とやま鉄道(413系) えちごトキめき鉄道(413系) |
| 種車 | 451・453・471・473・475・457系 |
| 改造所 |
413系:松任工場 717系0・100番台:郡山工場 717系0番台:土崎工場 717系0・100・200番台:小倉工場 717系200・900番台:鹿児島車両所 |
| 改造年 | 1986年 - 1995年 |
| 改造数 |
413系: 31両 717系: 46両 |
| 運用終了 | 2013年3月15日(717系) |
| 主要諸元 | |
| 編成 |
413系・717系0・100番台:3両編成(2M1T) 717系200・900番台:2両編成(2M) |
| 軌間 | 1,067 mm(狭軌) |
| 電気方式 | |
| 最高運転速度 | 110 km/h |
| 設計最高速度 | 130 km/h |
| 全長 | 20,000 mm |
| 全幅 | 2,950 mm |
| 全高 | 4,088 mm |
| 台車 |
空気ばねインダイレクトマウント台車 DT32・TR69系 |
| 主電動機 | MT54形直巻整流子電動機 |
| 主電動機出力 | 120 kW |
| 駆動方式 | 中空軸平行カルダン駆動方式 |
| 歯車比 | 80:19(4.21) |
| 編成出力 | 960 kW |
| 制御方式 | 抵抗制御・直並列組合せ・弱め界磁 |
| 制御装置 | CS15形電動カム軸式 |
| 制動装置 |
発電ブレーキ併用電磁直通ブレーキ 抑速ブレーキ(717系200・900番台のみ) |
| 保安装置 | ATS-S(落成時) |
国鉄分割民営化後も西日本旅客鉄道(JR西日本)・東日本旅客鉄道(JR東日本)・九州旅客鉄道(JR九州)により改造が続けられた。
老朽化・陳腐化した交流直流両用の451・453・471・473・475・457系急行形電車の電装品・冷房装置・台車などを再用して車体を新造した近郊形電車[注 1]である。
北陸本線(金沢・富山地区)向けのため種車同様の交直流両用車とした413系電車、東北本線・常磐線(仙台地区)および鹿児島本線・日豊本線(熊本・鹿児島・宮崎・大分地区)向けのため交流専用にした717系電車の2系列がある。
概要
1980年代に差しかかり、分割民営化を控えていた末期の国鉄は、多額の債務を抱える赤字経営に加えてサービス水準の低さから社会的な非難が大きく、利用者の視点に立った輸送サービスの改善が強く望まれていた。一方、この頃までの金沢・富山や仙台など交流電化区間の地方都市圏輸送には、機関車が牽引する客車列車や、急行列車が削減され余剰となった457系をはじめとする急行形電車が用いられていた。この輸送体系は比較的長編成の列車を少ない運転本数で行う形態であり、これは当時の都市近郊輸送としての乗客のニーズと合致していない状況であった。
これに対して国鉄では1984年(昭和59年)から1985年(昭和60年)にかけて地方中核都市圏のダイヤ改正を実施。いわゆる「シティ電車」と呼ばれた、列車短編成化によりフリークエンシーを向上し、また、定時隔のダイヤであるパターンダイヤを採用し、全電車化によるスピードアップなどの輸送改善を行った。これらの「汽車から電車へ」とも言える改善策は功を奏し、減少傾向にあった乗客数が増加に転じる結果となり、ダイヤ面での改善は成功を収めた。しかし、運行車両設備面ではラッシュ時における円滑な乗降に問題が残ったことから、新たな近郊形車両の投入が望まれた。
列車短編成化と客車列車淘汰を目的に419系・715系が投入されたが、寝台・座席兼用特急形電車の581系・583系から改造されたことから、乗降口は改造前と同じ700 mmの折戸形式で1人が乗降するだけの幅しか持っておらず、以前から投入されていた急行形電車もデッキ付き・両端片開き2扉のため、ラッシュ輸送に適した車両ではなかった。
上述ニーズに対応すべく、1,300 mm幅両開きドアを片側2か所に設置し、デッキなしとした417系・713系が一部で新製投入されていたが、国鉄は財政悪化に伴う歳出抑制に迫られており、417系は3両編成×5本の15両、713系は2両編成×4本の8両、総計23両が新造されるに留まった。
そこで国鉄では分割民営化後も継承各社による増備も視野に入れ、1986年(昭和61年)からコスト低減をした上で輸送改善を図るため老朽化した急行形電車の劣化・陳腐化が著しい車体から新製した近郊形への車体更新改造を開始した。
主な改造内容
新製車体は既に地方都市圏向けに製造されていた417系・713系と設計思想を同一とする以下の構造である。結果としてラッシュ時の乗降性を高め、当該区間の近郊輸送に対する改善が図られた。
車体
車体は417系・713系と同形態の2扉セミクロスシートの構造で、1,300 mm幅ステップ付両開扉を片側2ヶ所に設置し、デッキを省略した。ただし半自動扱時の取っ手が付いているため、実際の開口幅は1,100 mmである。床厚さを種車の70 mmから25 mm薄い45 mmとした結果、床面高さも種車のレール面上1,225 mmから713系同様の1,200 mmに変更した。
側窓の2段窓は417系・713系とは異なり、下段上昇・上段下降式となった[1]。戸袋部分のガラスは熱線吸収ガラスとし、カーテンを省略した。
座席は車体中央部の戸袋窓部分を除いてクロスシートとし、戸袋部分と車端部にロングシートを配置したセミクロスシートが採用された。便所前のみは2名分クロスシートである。クロスシートは種車の発生品を改造して流用されたため、立席客用の掴み取手が初期の丸型のものがある。荷棚も種車から再用しているため、ロングシート部のつり手の取付方法が従来の近郊形と異なる。
クハ716形一部車両のロングシートには座り心地と着座姿勢の改善を図りバケットシート風とした「ブリッジシート」を試験的に装着した。後にJR東日本の107系・113系・115系で本格採用された。
413系と717系0・100番台は寒冷地向きとしたため、Mc車・M'車の1・4位側に主電動機冷却風を取り入れる雪切室を設置した。417系は送風機を内蔵するタイプであったが、413系・717系では主電動機が115系1000番台と同じく自己通風式であるため簡易型となり、雪切室の横に幅の狭い側窓が設置された。ロングシート客用扉寄にはアクリル防風板が付いた袖仕切りを設置した。
行先表示器は前面種別幕のほか、側面に電動式方向幕を搭載した。北陸地区向け413系は前面種別幕・側面方向幕ともに準備工事としてサボを使用、仙台地区向け717系0・100番台は前面種別幕を手動式、側面行先表示器を自動式とした。九州地区向け717系200番台は前面幕のみ使用で側面は準備工事であったが、クモハ717・716-207のみ側面の準備工事は施工されず通常のサボ受けのみ設置で落成した。
運転室は415系500番台を基本とした貫通形高運転台構造だが、客室との仕切窓を大型化した。戸閉回路は417系同様に編成中の任意運転台から操作が可能な自動・半自動切替式とした。
主要機器
一方でコスト低減の観点から、機器類は種車からCS15系主制御装置などの電気部品やDT32・TR69系台車など再用のほか、検修予備部品や他系列の廃車発生品を流用する反面、一部部品は新品を使用するなど省力化も図られた。台車中心間距離は717系200番台・900番台を除き、先頭車も含めて417系同様の13,800 mmとされた。
主変圧器は、413系及び717系0・100番台では絶縁油に毒性の強いPCB(ポリ塩化ビフェニル)を使用するTM14形主変圧器が搭載されていたため、改造時にシリコーン油を使用するTM20形への交換が施工され、商用電源周波数50 / 60 Hz両用車となった。3両編成の413系及び717系0・100番台では、本系列化時に種車での電動発電機(MG)が制御電動車(Mc)搭載補助電源用20 kVAと制御車(Tc)搭載冷房電源用110 kVAの分散方式から、制御車搭載MG1基への集約化が実施された。
電動車ユニットの種車が451・471系の場合は、性能統一の観点から主電動機を定格出力100 kWのMT46形から、定格出力120 kWのMT54形への交換も同時施工した。1988年(昭和63年)2月改造のクモハ413・モハ412-8は、部品需給の都合からMT46形搭載で落成した。
冷房装置はベースとなった417系では準備工事で落成、後に全車AU75形集中式冷房装置を搭載したが、本系列は九州地区向け717系200・900番台を除き廃車発生品のAU13E形分散式冷房装置・AU72形集中式冷房装置の再利用により冷房車で落成した。ただし前者は急行形時代から1基増設の6基とし、能力増大を実施。後者は室内側のダクトを一体化した平天井構造に変更された。
形式および番台区分
413系
北陸地区向け交直流両用車で、改造施工は全車松任工場(後の金沢総合車両所松任本所)。国鉄時代の落成車も含み、分割民営化後はJR西日本が承継し、配置もあいの風とやま鉄道へ譲渡された車両を除き、現在に至るまで金沢運転所(→金沢総合車両所→現:金沢車両区)である。
直江津方からクモハ413形(Mc)- モハ412形(M')- クハ412形もしくはクハ455形700番台(Tc)の3両編成が組成される。当初は金沢配置の471・473系全車ならびに近郊化改造対象外となった457・475系に施工予定であったが、クハ455形700番台2両を含む3両編成×11本が竣工したところで計画中止となり、最終的に31両のグループとなった。
車体更新時に制御回路引通線はKE96形ジャンパ連結器1基とされたが[注 2]、他系列との併結用に先頭車前位にKE76形2基も装備するため、415系800番台・471系・475系などと編成単位での併結は可能である。塗装は落成当初は赤2号にクリーム10号の帯を入れた塗装とされたが、分割民営化後の1988年(昭和63年)より、オイスターホワイトにライトコバルトブルーの帯を入れた通称「北陸色」に順次変更された。
- クモハ413形(Mc、11両:1 - 10・101)
- モハ412形(M'、11両:1 - 10・101)
- パンタグラフや空気遮断器などの特高圧機器・主変圧器・主整流器・交直切替関連機器・第一断流器箱・蓄電池を搭載する中間電動車で定員は132(座席72)名。
- McM'ユニットは0番台が471系を、101が473系[注 3]を種車とする番台区分である。
- クハ412形(Tc、9両:1 - 3・5 - 10)
- トイレ・水タンク・汚物処理装置を搭載する米原方制御車で定員は116(座席65)名。
- トイレは種車の汚物処理装置を再用したため近郊形では初めて4位側(東海道本線基準で海側)へ設置された。
- 3・8はサハ451形が、その他はクハ451形が種車である。
- 本系列では編成を組成するMcM'ユニットと本形式の車両番号を揃えたことから、下記のクハ455形700番台と組成される4・101では欠番となり存在しない。
- クモハ413-101
(2006年3月31日) - モハ412-3
(2011年6月19日 直江津駅) - クハ412-3
(2011年6月19日 直江津駅)
クハ455形700番台
クハ455形700番台は本系列と編成を組む455系の制御車、701・702の2両が登場。サハ455形0番台が先頭車化改造を受け登場した。
717系
0・100番台
仙台地区向けの交流専用車両である。クモハ717形(Mc)- モハ716形(M')- クハ716形(Tc)の3両編成×10本、計30両の改造更新が施工され、仙台運転所(→仙台電車区→現:仙台車両センター)に配置された。分割民営化後は全車JR東日本が承継した。この改造は郡山工場(現・郡山総合車両センター)・土崎工場(現:秋田総合車両センター)・小倉工場(現:小倉総合車両センター)で行われた。
改造内容は交流専用とした以外は車体構造ならびに定員ともに413系と共通である。制御回路引通も更新時にKE96形ジャンパ連結器1基装備とされたが、先頭車前位に従来車との併結用KE76形2基も装備。このため451・453・455・457系と編成単位での併結運用が可能で実績がある[注 4]。
塗装は当初からクリーム10号の地色に緑14号帯である。
- クモハ717形(Mc、10両:1 - 5・101 - 105)
- モハ716形(M'、10両:1 - 5・101 - 105)
- 0番台は種車が451系、100番台は種車が453系で、主抵抗器ならびに転換器箱が異なる。
- クハ716(Tc、10両:1 - 10)
- 種車はクハ451形のみ。100番台と編成組成する車両も0番台の続番とした。
200番台
717系200番台は九州地区向けの交流専用車両で、編成は713系と同様の2両編成となった。分割民営化後はJR九州が承継。改造は小倉工場ならびに鹿児島車両所(現:鹿児島車両センター)で施工された。
当時の輸送実績から3両編成では過剰気味であったことから、組成はクモハ717形(Mc)- クモハ716形(Mc')の電動車ユニットのみの2両編成とされた。この200番台では、種車時代に編成を組成していたクハ455形[注 5]は改造と同時に廃車された。
車体は413系および717系0・100番台を基本とするが、暖地向けのため雪切室は装備せず、主電動機用冷却風は各車とも後位戸袋上部より採風する方式とした[2]。前面はタイフォンを前照灯横から床下設置に変更した。トイレはクモハ717形に設置されている。塗装はクリーム10号の地色に青23号の帯が入った九州標準色で登場した。
冷房装置は713系と同じくAU710形集中式冷房装置を搭載した。給電方式も713系と同じく主変圧器3次巻線からの電力供給とし、補助変圧器で降圧して単相で稼働する方式となっている[3]。
ブレーキ装置は種車の関係から抑速ブレーキを搭載した。457・475系などとの併結運用を考慮したため、ジャンパ連結器は種車同様のKE76形3基装備とした。台車中心間距離は713系同様の14,000 mmとした。
- クモハ717形(Mc、7両:201 - 207)
- クモハ716形(Mc'、7両::201 - 207)
- 475系が種車。分割民営化後に改造された205 - は戸袋窓の廃止やクロスシート設置数の減少など差異がある。
900番台
日豊本線鹿児島地区の列車遅延改善のため、1994年に457系の電動車ユニットを改造した717系900番台の2両編成×1本が登場した[4]。
種車の中間電動車(モハ456形)に運転台を接合し、クモハ716-901とした。この運転台はクハ455-601[注 6]からの廃車流用品である[4]。 種車の車体中央部に両開きドアを新設した片側3扉構造である。900番台が付番されたが、本車に特段の試作的要素はない。
改造工事
行先表示器の整備
北陸地区413系と九州地区717系200番台は側面行先表示器を使用せず行先表示板を使用していたが、413系は1989年(平成元年)から、717系200番台は1999年(平成11年)以降のワンマン化改造の際に側面行先表示器の使用を開始した[5]。
北陸地区の413系では準備工事となっていた先頭車の列車種別表示器が後に埋められ、Hゴムのない溶接仕上げとした。
主電動機のMT54化(JR西日本)
クモハ413-8・モハ412-8の2両は種車の471系と同じくMT46主電動機を搭載して出場していたが、、1991年(平成3年)7月30日に松任工場でMT54形への交換を施工した[6]。
通風器の撤去(JR西日本・九州)
経年と腐食の対策として、JR九州では1994年(平成6年)より、JR西日本では1999年(平成11年)より通風器撤去が各車に施工された[5]。
ワンマン化改造(JR九州)
1999年(平成11年)に日豊本線柳ヶ浦駅 - 佐伯駅間、2003年(平成15年)に日豊本線国分駅 - 西鹿児島駅間および鹿児島本線西鹿児島駅 - 川内駅間でワンマン運転が開始されるのに合わせて、717系200番台・900番台のワンマン化改造が行われた[5]。車体側面に車外スピーカーを設置したほか、側面方向幕の使用を開始している[5]。クモハ717・716-207には当初装備のなかった側面方向幕が追加された。
ATS-Ps設置改造(JR東日本)
2001年(平成13年)から仙台地区でATS-Psの運用が開始されるのに伴い、仙台地区向け717系において対応するため搭載工事を施工した。
保安装置更新(JR西日本)
2008年(平成20年)から2010年(平成22年)にかけて、413系にEB・TE装置の取り付けおよび運転状況記録装置の搭載が金沢総合車両所で行われた[7]。
北陸地域色への変更(JR西日本)
(2014年9月14日)
2009年(平成21年)よりJR西日本各地で経費節減の見地から行われる単色化の一環として、2012年(平成24年)1月からは、413系に北陸地域の塗装となる青色一色への塗装変更が実施された[8][9]。B03・04・07 - 10の6編成に施工された[10][11][12][13][14]。
七尾線への転用(JR西日本)

(2015年6月5日 津幡駅)
2015年(平成27年)の北陸新幹線金沢延伸開業に伴うダイヤ改正では、在来線経営分離で金沢駅 - 直江津駅間が第三セクター化されたことから、413系5編成があいの風とやま鉄道へ譲渡され、JR西日本に残存する編成は七尾線を中心に運用されることになった。このため、2015年(平成27年)4月のB04編成を皮切りに、415系800番台と同じ輪島塗をイメージした赤色一色への塗装変更を実施[15][16]。2017年(平成29年)8月29日に出場したB09編成への施工で完了した[17]。
体質改善工事(JR西日本)
(2015年2月7日)
2014年(平成26年)度からは北陸新幹線金沢延伸開業に伴う転用・譲渡に関連し、B01 - 03・07 - 10編成は松任工場で以下の延命体質改善工事が施工された[18][13][14][19][20][21]。
運用
東北地区
東北地区の717系は抑速ブレーキを搭載しないため、仙台を中心としながらも主に常磐線いわき駅 - 岩沼駅間ならびに東北本線白石駅 - 利府駅間の普通列車で運用された。東北本線では福島駅 - 小牛田駅間での運用実績がある[注 8]。
2001年(平成13年)よりATS-Psが設置されたが、ATS-P搭載は対応しなかったことから、運用はいわき駅以北に限定された。その後、2007年(平成19年)3月のダイヤ改正で415系ならびにE721系が導入され、運用は原ノ町駅以北に縮小した。
2006年(平成18年)から検査期限切れの編成で廃車が始まり、2007年(平成19年)11月10日には定期運用が終了。2008年(平成20年)までに全車廃車となった。
北陸地区
北陸地区の413系は、北陸本線米原駅 - 直江津駅間、富山港線富山駅 - 岩瀬浜駅間および湖西線近江今津駅 - 近江塩津駅間で運用された。
新快速の敦賀駅乗り入れや富山港線の廃止により、2006年(平成18年)以降は滋賀県内乗り入れおよび富山港線、2010年(平成22年)以降は521系追加投入により金沢駅 - 小松駅間の系統を除いて定期運用が終了した。また七尾線が直流電化された1991年(平成3年)9月1日以降は、予備車が少ない415系800番台の代走運用に充当された。
5編成があいの風とやま鉄道へ譲渡された2015年(平成27年)3月14日ダイヤ改正以降、B04 - 06・08・09・11の6編成がIRいしかわ鉄道線経由の七尾線運用へ415系800番台の一部(C01・C04編成)を置換える形で定期充当となったことにより、北陸本線での運用は金沢駅 - 松任駅・小松駅間でそれぞれ1往復のみとなった。
2020年(令和2年)10月以降、本系列及び415系800番台の代替を目的として521系100番台が投入され[22]、2021年(令和3年)3月13日のダイヤ改正で全ての運用が置換えられた[23][24][25]。これに伴い、本系列は415系800番台と共にダイヤ改正前日の3月12日をもって運用を終了した[24][25]。
九州地区
九州地区の717系は当初は大分電車区(現:大分車両センター)ならびに鹿児島車両所に配置され日豊本線を中心とする東・南九州地区で運用され、2003年(平成15年)以降は鹿児島集中配置となった。ただし900番台のみ2004年(平成16年)から2007年(平成19年)にかけて熊本運輸センター(現:熊本車両センター)に配置され、熊本駅 - 八代駅間でワンマン運転にも充当された。
日豊本線での運用は2009年(平成21年)3月までは杵築駅以南、同年9月までは大分駅以南とされていたが、同年10月1日から佐伯駅 - 延岡駅間の普通列車定期運用を大分車両センター所属キハ220形気動車単行運転に置換を実施。運用区間が延岡以南ならびに鹿児島本線川内駅 - 鹿児島駅と短縮されたことも含め余剰となったHK206・901の2編成が定期運用を離脱した。全編成とも車内収受式ワンマン運転対応改造を施工されていたが、大分地区ではワンマン運転非対応のため車掌が乗務した。
運用離脱した2編成は鹿児島総合車両所に留置されたが、同年12月13日から14日にかけて小倉工場へ廃車回送された[26]。
817系の増備により[27]、2012年(平成24年)3月改正でHK203・204編成を除き運用離脱、運用区間も国分駅 - 鹿児島中央駅間に短縮され、2013年(平成25年)3月改正で定期運用から離脱した。2013年(平成25年)度中にHK201・202・205・207の4編成が廃車となり、2014年(平成26年)7月14日には鹿児島車両センターに最後まで留置されていたHK203・204編成が小倉総合車両センターへ回送[28]。2編成とも同年8月30日から9月18日にかけて廃車され廃系列となった[29]。
譲渡車
JR西日本所属だった413系が、あいの風とやま鉄道とえちごトキめき鉄道にそれぞれ譲渡されている。
あいの風とやま鉄道
2015年(平成27年)3月14日の北陸新幹線金沢延伸開業と同日付で、413系B01 - 03・07・10の5編成計15両が、車両番号はそのままで編成番号のみAM01 - 05と変更し、富山県区間を管轄するあいの風とやま鉄道へ譲渡された[30][31]。これは金沢駅以東の特急列車が基本的に廃止[注 9]となるため二次輸送不足が懸念されること、JR側余剰車の再活用並びに各三セク会社の初期費用軽減を考慮したものである。
2026年(令和8年)3月14日時点で、富山発黒部行き・黒部発高岡行き・高岡発富山行きの列車が各1本、富山駅 - 金沢駅間の列車が1往復(土休日のみ運転)で運用されている[32]。
移管当初はえちごトキめき鉄道日本海ひすいライン(市振駅 - 糸魚川駅間)にも乗り入れていた。日本海ひすいライン市振駅 - 糸魚川駅間・あいの風とやま鉄道線泊駅 (富山県) - 市振駅間での運用は2018年(平成30年)3月16日をもって[33]、あいの風とやま鉄道線黒部駅 - 泊駅間での運用は2023年(令和5年)3月17日をもって終了した[34]。IRいしかわ鉄道線金沢駅 - 倶利伽羅駅間・あいの風とやま鉄道線倶利伽羅駅 - 高岡駅間での運用は2023年(令和5年)3月17日をもって一旦終了したが[34]、2026年(令和8年)3月14日のダイヤ改正で再び運用されるようになった[32][35][注 10]。
2016年(平成28年)8月28日付で、イベント用としてAM03編成(旧B03編成)が、JR西日本松任工場で車体塗装の変更と車内簡易改造を行い、「とやま絵巻」として落成した[36][37][38]。
2018年(平成30年)12月20日付で、AM01編成(旧B01編成)が約1億5,000万円をかけて料理や地酒を提供する観光列車「一万三千尺物語」に改造され[36][39][40][41]、2019年(平成31年)4月より土日祝日を中心に運行を始めた[42][43]。
なお、あいの風とやま鉄道では521系の新製・追加投入により、2018年(平成30年)から2022年(令和4年)度にかけ本系列を順次置換える計画であり[44][45]、2021年(令和3年)5月5日に運行されたイベント列車「ありがとう413系」6両編成での運行を最後にAM04編成(旧B07編成)が[46][47]、2022年(令和4年)5月4日・5月5日に運行されたイベント列車「ありがとう413系【新北陸色】ラストランツアー」での運行を最後にAM02編成(旧B02編成)が[48][49][50]、2024年(令和6年)6月1日に運行されたイベント列車「ありがとう413系【北陸地域色】ラストランツアー」での運行を最後にAM05編成(旧B10編成)が廃車となっている[51][52]。現在は観光列車のAM01編成を除いてAM03編成「とやま絵巻」しか存在しておらず、先述の運用はAM03編成「とやま絵巻」が担当している。
車両の全般検査と重要部検査はJR西日本松任工場で実施されていたが、2024年(令和6年)に閉鎖されることとなったため、2023年(令和5年)8月31日にAM03編成「とやま絵巻」を長電テクニカルサービス屋代車両検査場まで甲種輸送し検査が実施された[53][54][55]。
えちごトキめき鉄道

(2021年6月19日 高田駅)
2021年(令和3年)3月1日、えちごトキめき鉄道社長(当時)の鳥塚亮は公式ブログにて、413系B06編成3両をJR西日本より購入したと発表した[56][57]。さらに同月15日にはB04編成に組成されていたクハ455-701も追加で購入した[56][58]。
往年の国鉄車両の雰囲気を楽しめるように、追加改造は車体塗色変更(赤色一色→交直流急行色[注 11])や一部座席へのテーブル設置、保安装置のATS-SWからATS-Psへの変更など、最小限に留められる。改造工事は松任工場にて施工され、同年4月9日に直江津駅へ向けて甲種輸送された[25][59]。
実際の運用では、B06編成のクハ412-6とクハ455-701を交換した3両編成W01編成を組成する[56][60]。編成から外されたクハ412-6は、営業運転開始に先駆けて直江津運転センターに新設された「直江津D51レールパーク」での保存展示を開始後も、クハ455-701の予備車として車籍を有していたが[56]、検査期限となる2024年(令和6年)3月31日付で除籍となった[61]。
同年6月16日より本線上での試運転を開始し[62][63]、同年7月4日より、日本海ひすいラインの巡行快速「ホリデーライナー」[注 12]や妙高はねうまラインの臨時普通列車(直江津駅 - 妙高高原駅間1往復)[注 13]として運行している[60][67][68]。
運行期間は検査期限となる2022年(令和4年)度までを予定していたが[60][56]、2023年(令和5年)には編成を組む455系の重要部検査を行い、運用に復帰した[69]。2024年(令和6年)1月上旬から413系の検査のため同年3月末まで運休し[70]、検査実施後は2027年(令和9年)度まで使用される予定である[71]。
2026年(令和8年)1月12日をもって交直流急行色での運用を終了し[72][73]、同年3月14日より白地に青帯の「新北陸色」に変更され、「TOKIトレイン」の愛称が付けられた[72][64][74][75]。3月20日、運用開始からわずか1週間で故障が発生し、現在は、運用を離脱している。
保存車
- クハ412-6
- 直江津駅に近接の「直江津D51レールパーク」で保存。観光列車用車両導入当初と同じ国鉄急行色となっている。
編成表
413系
- ■はあいの風とやま鉄道へ譲渡された編成
- ■はえちごトキめき鉄道へ譲渡された編成
- ()内はあいの風とやま鉄道・えちごトキめき鉄道譲渡後の編成番号
← 金沢・妙高高原 直江津・七尾 → | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 編成番号 | クハ412 (Tc) |
モハ412 (M') |
クモハ413 (Mc) |
落成日 | 譲渡日 | 廃車 | 備考 |
| B01 (AM01) |
1 (クハ451-37) | 1 (モハ470-8) | 1 (クモハ471-8) |
1986/03/03 | 2015/03/14 | 一万三千尺物語[40] | |
| B02 (AM02) |
2 (クハ451-36) | 2 (モハ470-5) | 2 (クモハ471-5) |
Tc:1986/03/31 McM':1986/06/07 | 2023/01/17[76] | ||
| B03 (AM03) |
3 (サハ451-101) | 3 (モハ470-10) | 3 (クモハ471-10) |
1986/07/30 | とやま絵巻[37] | ||
| B05 | 5 (クハ451-32) | 5 (モハ470-13) | 5 (クモハ471-13) |
1986/12/28 | - | 2023/07/11[77] | 赤色編成 |
| B06 (W01) |
6 (クハ451-40) | 6 (モハ470-6) | 6 (クモハ471-6) |
1987/02/04 | 2021/03/01 | Tc:2024/03/31[61] | McM':新北陸色[72][64][74][75] |
| B07 (AM04) |
7 (クハ451-34) | 7 (モハ470-3) | 7 (クモハ471-3) |
1987/03/31 | 2015/03/14 | 2021/10/18[78] | |
| B08 | 8 (サハ451-2) | 8 (モハ470-15) | 8 (クモハ471-15) |
Tc:1986/09/25 McM':1988/02/26 | - | 2021/05/25[79] | 赤色編成 |
| B09 | 9 (クハ451-35) | 9 (モハ470-4) | 9 (クモハ471-4) |
1988/08/09 | 2022/09/09[80] | 赤色編成 | |
| B10 (AM05) |
10 (クハ451-38) | 10 (モハ470-11) | 10 (クモハ471-11) |
1989/11/17 | 2015/03/14 | 2024/06/12[81] | |
| 編成番号 | クハ455 (Tc) |
モハ412 (M') |
クモハ413 (Mc) |
落成日 | 譲渡日 | 廃車 | 備考 |
| B04 (W01) |
701 (サハ455-1) | 4 (モハ470-7) | 4 (クモハ471-7) |
1986/10/25 | Tc:2021/03/15 | McM':2022/09/09[80] | Tc:新北陸色[72][64][74][75] |
| B11 | 702 (サハ455-6) | 101 (モハ472-1) | 101 (クモハ473-1) |
Tc:1988/02/26 McM':1986/09/25 | - | 2022/09/13[80] | 赤色編成 |
717系
東北地区
← 水戸・福島 小牛田 → | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 編成番号 | クハ716 (Tc) |
モハ716 (M') |
クモハ717 (Mc) |
施工工場 | 落成日 | 備考 |
| T-1 | 1 (クハ451-8) | 1 (モハ450-12) | 1 (クモハ451-12) |
郡山 | 1986/05/31 | |
| T-2 | 2 (クハ451-4) | 2 (モハ450-4) | 2 (クモハ451-4) |
土崎 | Tc:1986/05/27 McM':1988/02/26 | |
| T-3 | 3 (クハ451-23) | 3 (モハ450-3) | 3 (クモハ451-3) |
Tc:小倉 McM':郡山 | Tc:1986/04/27 McM':1986/12/15 | |
| T-4 | 4 (クハ451-3) | 4 (モハ450-11) | 4 (クモハ451-11) |
Tc:郡山 McM':土崎 | Tc:1986/12/15 McM':1987/03/12 | |
| T-5 | 5 (クハ451-5) | 5 (モハ450-1) | 5 (クモハ451-1) |
Tc:郡山 McM':小倉 | Tc:1987.01.28 McM':1987/03/27 | |
| T-101 | 6 (クハ451-11) | 101 (モハ452-14) | 101 (クモハ453-14) |
Tc:土崎 McM':郡山 | Tc:1987/03/12 McM':1986/04/27 | |
| T-102 | 7 (クハ451-1) | 102 (モハ452-17) | 102 (クモハ453-17) |
Tc:郡山 McM':小倉 | Tc:1987/03/27 McM':1987/01/28 | |
| T-103 | 8 (クハ451-15) | 103 (モハ452-3) | 103 (クモハ453-3) |
郡山 | 1987/03/31 | |
| T-104 | 9 (クハ451-6) | 104 (モハ452-10) | 104 (クモハ453-10) |
1988/03/01 | ||
| T-105 | 10 (クハ451-10) | 105 (モハ452-7) | 105 (クモハ453-7) |
Tc:1988/04/28 McM':1988/04/29 | ||
九州地区
H●(配置基地略号アルファベット)***(車番)の編成番号が付番された。
← 延岡 川内 → | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 編成番号 | クモハ716 (Mc') |
クモハ717 (Mc) |
施工工場 | 落成日 | |
| HK201 | 201 (モハ474-4) | 201 (クモハ475-4) |
小倉 | 1986/11/06 | |
| HK202 | 202 (モハ474-7) | 202 (クモハ475-7) |
1987/01/23 | ||
| HK203 | 203 (モハ474-8) | 203 (クモハ475-8) |
鹿児島 | 1986/12/17 | |
| HK204 | 204 (モハ474-39) | 203 (クモハ475-39) |
1987/03/31 | ||
| HK205 | 205 (モハ474-13) | 205 (クモハ475-13) |
1987/12/15 | ||
| HK206 | 206 (モハ474-23) | 206 (クモハ475-23) |
1988/02/12 | ||
| HK207 | 207 (モハ474-28) | 207 (クモハ475-28) |
1988/06/28 | ||
| HK901 | 901 (モハ456-14) | 901 (クモハ457-14) |
1995/03/29 | ||