ひとりでしにたい
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| ひとりでしにたい | |
|---|---|
| ジャンル | 青年漫画 |
| 漫画 | |
| 作者 | カレー沢薫 (原案協力)ドネリー美咲 |
| 出版社 | 講談社 |
| 掲載誌 | モーニング・ツー コミックDAYS(Web連載) |
| レーベル | モーニングKC |
| 発表号 | モーニング・ツー: 2019年9月号 - 2020年3月号 コミックDAYS: 2020年10月 - |
| 発表期間 | 2019年7月22日[1] - |
| 巻数 | 既刊11巻(2025年12月23日現在) |
| ドラマ | |
| 原作 | カレー沢薫 |
| 脚本 | 大森美香 |
| 演出 | 石井永二、熊坂出 小林直希(テレビマンユニオン) |
| 音楽 | パスカルズ |
| 放送局 | NHK総合 |
| 放送期間 | 2025年6月21日 - 2025年8月2日 |
| 話数 | 全6話 |
| テンプレート - ノート | |
| プロジェクト | 漫画・テレビドラマ |
| ポータル | 漫画・テレビ・ドラマ |
『ひとりでしにたい』は、カレー沢薫とドネリー美咲(原案協力)による日本の漫画作品。『モーニング・ツー』(講談社)にて2019年9月号から2020年3月号まで連載された後[1][2]、『コミックDAYS』(同)に移籍して2020年10月から連載中[2]。「30代後半の独身女性の終活」をコミカルに描く作品[3][4]。
2021年3月、第24回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞[5][6]。
登場人物
主人公と愛猫
- 山口 鳴海(やまぐち なるみ)
- 主人公[3]。35歳、独身[9]。美術館学芸員[9]。購入したマンションで猫と暮らしている。幼少期に憧れていた伯母の光子が孤独死したことがきっかけで終活について考えるようになった[10]。またそれをきっかけに那須田と対話するようになり、自身の終活だけでなく両親や親族の問題などに向き合うこととなる。
- お金や時間は自分のために使いたいという考えの持ち主で、「結婚には向いていない」「自己中心的」と自覚しているが、基本的には人の話をよく聞く素直な性格[3]。「猫が主」と公言するほどの猫好き。
- カレー沢によると、主人公であるため「読者に嫌われてもよくない」が、「いい子過ぎてリアリティーがないのは違う」と考え、共感する読者がいるかもしれないと思いながら描かれている[3]。
- 魯山人(ろさんじん)
- 鳴海の飼い猫。ブリティッシュショートヘアのハチワレ。
鳴海の同僚
- 那須田 優弥(なすだ ゆうや)
- 24歳。官庁から出向中のエリート。鳴海に興味を持ち、彼女が抱える悩みに対して相談に乗るようになる。
- 知識が豊富で口も達者であり、鳴海の両親も彼のレクチャーには真剣に耳を傾けている。一方で、正論過ぎて毒舌なところがあり、(特に鳴海に対しては)無礼な態度も少なくない。複雑な家庭環境で育ち、暗い幼少期を過ごしていたような描写があるが詳細には明かされていない。
- 松岡(まつおか)
- 独身。母が遠方の特別養護老人ホームに入所している。認知症が進んだ母の介護を全く手伝わなかったくせに、やっと母を施設に入れる際に「姥捨て山に捨てる気か!」と罵ってきた兄を恨んでいる。
- 山崎(やまざき)
- 広報担当。年代は那須田と近い。大学は日本学生支援機構の奨学金(第一種)で行った。
鳴海の親族
- 山口 和夫(やまぐち かずお)
- 鳴海の父。2年前に定年退職。典型的な昭和の価値観を持っており、「親の介護は子供がするもの」と発言していたが、鳴海と那須田との話し合いから自身の終活について考え出す。
- 山口 雅子(やまぐち まさこ)
- 鳴海の母。結婚してからは専業主婦。昔は家事育児でボロボロに疲れ果てていたところを義姉の光子に小馬鹿にされており、それをずっと恨んでいた。今はヒップホップに入れ込んでいる。何もしてくれない夫を今後も支え続けることに我慢できず、一時は熟年離婚も考えていたが、鳴海と真剣に話し合い、ひとまずは思いとどまった。
- 山頭火(さんとうか)
- 鳴海の実家の飼い猫。雑種のハチワレ。
- 山口 光子(やまぐち みつこ)
- 鳴海の伯母。和夫の姉。昔はキャリアウーマンで、幼少期の鳴海から憧れを抱かれていたが、その後は鳴海と疎遠になり、定年後は孤独な余生を送ることとなる。自宅マンションの風呂場で孤独死し[3]、無残な状態で発見された。
- 山口 聡(やまぐち さとし)
- 鳴海の弟。
- 山口 まゆ(やまぐち まゆ)
- 聡の妻。
- 山口 翔(やまぐち しょう)
- 聡の息子。5歳。
制作背景
きっかけ
30代後半になったカレー沢は、「多分この先も子どもは作らない」と考えるようになり、夫と親が亡くなって「最後に一人になる確率が高い」ことに気づいた[3]。それ以降、「いずれ“一人で死ぬ”かもしれないという漠然とした不安を抱え」ていた[3]。老後破産や介護に関連した事件など、「『老い』に関連した事件やニュース」を耳にし、「他人事ではない」と考えることもあった[4]。新連載の話が挙がった際、それらを思い出したカレー沢は「孤独死や老後のことはいま自分にとっていちばん興味のあるテーマ」であり、漫画を制作する過程で知識を得ることができ、一石二鳥ではないかと考えたことをきっかけに、本作を執筆することを決意する[3]。
本作の制作に当たり、「自身の『終活』」と向き合ったカレー沢は、「『子どもの世代がどうにかしてくれる』という価値観」の時代ではないため、「30代や40代のうちから終活を始めることは、決して早過ぎない」と考えている[3]。
ストーリーについて
話の大筋をカレー沢が構想し、小さなネタは原案協力のドネリー美咲の体験談が使用されている[3]。カレー沢は介護や終活に関連する本や資料を読むほか、「Twitterで流れてきた介護の当事者の方のリアルなつぶやき」も参考にして制作している[3]。カレー沢が「暗いだけであまりにも救いのない話はわざわざフィクションで読みたくない」と考えているため、「暗くなり過ぎないよう」意識して描かれている[3]。読者からの「重いテーマではあるけど、漫画が暗すぎないので読みやすい」という意見をありがたいと感じているという[3]。那須田が鳴海に好意があるような描写があることについて、読者から「結局男か」という感想が寄せられているが、カレー沢は「恋愛や結婚をすることで老後も安泰、という話にしようとは決して思っていない」ため、「そう言わずに続きを読んでください」と言い続けたいと話している[3]。しかし、「恋愛や結婚が馬鹿らしいと言いたい作品」ではない[3]。
書誌情報
- カレー沢薫『ひとりでしにたい』 講談社〈モーニングKC〉、既刊11巻(2025年12月23日現在)
- 2020年3月23日初刷発行(同日発売[11][12])、ISBN 978-4-06-518993-1
- 2021年1月21日初刷発行(同日発売[2])、ISBN 978-4-06-521050-5
- 2021年7月20日初刷発行(同日発売[13])、ISBN 978-4-06-524101-1
- 2022年2月22日初刷発行(同日発売[14])、ISBN 978-4-06-526919-0
- 2022年9月22日初刷発行(同日発売[15])、ISBN 978-4-06-529082-8
- 2023年4月21日初刷発行(同日発売[16])、ISBN 978-4-06-531333-6
- 2023年11月22日発売[17]、ISBN 978-4-06-533382-2
- 2024年6月21日発売[18]、ISBN 978-4-06-535857-3
- 2024年12月23日発売[19]、ISBN 978-4-06-537812-0
- 2025年5月22日発売[20]、ISBN 978-4-06-539371-0
- 2025年12月23日発売[21]、ISBN 978-4-06-541680-8