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アエロメヒコ航空

メキシコのフラッグキャリア From Wikipedia, the free encyclopedia

アエロメヒコ航空( -こうくう、スペイン語: Aeroméxico)は、メキシコ最大の航空会社で、同国のフラッグ・キャリアである。

「アエロメヒコ」はブランド名で、正式な社名は"AEROVIAS DE MEXICO, S.A. DE C.V."である[1]。

概要

アエロメヒコ航空の本社

メキシコシティのメキシコ・シティ国際空港をハブ空港として、メキシコ国内線を55路線、北米、南米、ヨーロッパ及び日本を含むアジアなど世界23か国へ79路線の国際線を運航しており[2]、2026年3月現在、166機の機材を保有し、一日平均500便以上を運航する[3]。

メキシコ国内の主要な就航地はハブ空港であるメキシコ・シティ国際空港や、モンテレイのモンテレイ国際空港、グアダラハラのドン・ミゲル・イダルゴ・イ・コスティージャ国際空港である。また、アメリカ合衆国・ロサンゼルス国際空港へは、メキシコ国内の各都市から1日に数便から10数便の頻度で運航している。さらに日本やヨーロッパにも路線網を広げており、日本路線は成田とメキシコシティ、モンテレイ、プエルト・パヤルタを結ぶ3路線を運航している[2]。

アエロメヒコのボーイング787

2000年に世界有数の航空連合であるスカイチームの設立メンバーの1社となり、以降デルタ航空やエールフランス、大韓航空、KLMオランダ航空などと共に同アライアンスの有力メンバーとなっていた。また、アライアンス外の航空会社とコードシェア運航を行っており、2019年からワンワールドに加盟する日本航空(JAL)とのコードシェア運航が始まった。

機内誌は「escala」がある[4]。

イギリスのスカイトラックス社による航空会社の格付けで「ザ・ワールド・スリー・スター・エアラインズ(The World's 3-Star Airlines)」の認定を得ている[5]。

歴史

創立

アエロナベス時代(1935年)
ダグラスDC-6

「アエロナベス(Aeronaves)」という名前で、1934年9月15日に設立された。初飛行は1934年9月23日メキシコシティからアカプルコまでの運用だった。

第二次世界大戦中は、アメリカのパンアメリカン航空の援助を受けていた。その後チワワやティフアナなどへのメキシコ国内線を拡充した。

拡大期

1950年代には、双発機のダグラスDC-3で国内線やキューバなどのカリブ海沿岸諸国など近距離国際線を、ダグラスDC-4で国内幹線やヨーロッパやアメリカなどの中長距離国際線を運航し、マドリードとパリ2都市への運航を開始し、国際線での地位を確立した。

1950年代後半にダグラスDC-6やブリストル ブリタニアを投入し、旧態化したダグラスDC-4と置き換え、アメリカのアイドルワイルド国際空港(現在のジョン・F・ケネディ国際空港)とメキシコシティ間で運航した。

国有化と改名

1959年に国有化されることとなった。1961年には初のジェット機であるダグラスDC-8を導入し、その後国際線をダグラスDC-6やブリストル ブリタニアと置き換えることになり、これらの機種は国内線専用となった。

1964年に開催された東京オリンピックの際には、大会関係者を運ぶためにダグラスDC-8で東京国際空港へ特別便を運航した他、東京オリンピックに次いで1968年に開催されたメキシコオリンピックのオフィシャルキャリアにもなっている。その後社名を現在の「アエロメヒコ」に改名した。

航空会社統合

1970年代には劇的な変化をした。メキシコ航空局による国内線の新規路線開設抑制政策で、当時8つもあったメキシコの航空会社を一挙に吸収合併した。これにより同じく国内線と国際線を運航するメヒカーナ航空と主要路線分け合いつつも路線網を伸ばすことになった。

フリートの統一

1974年には初のワイドボディ機であるマクドネル・ダグラスDC-10を導入し、ヨーロッパ線やアメリカ線に投入したほか、同年にはダグラスDC-9も導入した。

その後ダグラスDC-9の導入により1970年代中に国内線の完全ジェット化を実現したほか、便数や路線網の急増を受けて日本航空などからダグラスDC-8-62の中古機を購入した。

さらに1980年代には、ダグラスDC-9の後継のマクドネル・ダグラス MD-82のローンチカスタマーの一つになるなど、積極的にマクドネル・ダグラスの機材を導入、フリートをマクドネル・ダグラス機で統一した。

国営会社の破産宣告

1988年4月に、メキシコ政府は資金が底をつき、政府が所有するすべての企業の破産を宣告した。当時保有機材のほとんどが20年以上経過していた。そこで3か月間再建策を模索し、同年8月再建を明示した。その内訳は保有機材の一部退役や民営化、本部の設立、ハンガーの整備、機材の一部個人所有というものであった。

この際にダグラスDC-8の様な旧式機材や、マクドネル・ダグラスDC-10などの効率の悪い大型機を整理し、その代わりに効率の良い最新鋭機のボーイング757やボーイング767-200ERを発注した。

再度の拡大

1989年にアメリカのフェニックスに乗り入れを開始し、1991年にはボーイング767-200ERの引き渡しを受けて、1992年にはドイツのフランクフルトとイタリアのローマに乗り入れた。

さらに当時深刻な経営難に陥っていたアエロペルーの株式の47%を取得し、1995年にはペルーのリマへの乗り入れを開始するなど、積極的にその路線網を広げた。

スカイチーム立上げ

1990年代には、新規航空会社の参入や燃料費の高騰などの理由で、メキシコ国内での競争は徐々に厳しさを増した。これを打開すべく国際線の展開を積極的に進め、1995年にはデルタ航空とエールフランスと提携関係を結び、2000年にはこれらの2社や大韓航空などとともに、世界有数の航空連合の1つである「スカイチーム」の立ち上げメンバーの1社となるに至った。また旺盛な需要に対応すべくボーイング777を導入した。

近年

2006年には日本の成田国際空港に就航し、2010年代に入るとボーイング787を導入したことで、日本以外のアジアにも路線網を広げた。さらに国内線にも継続的に最新鋭機の導入を進めた。

また国内線の一部を、小型ジェット機のエンブラエルERJ-145やE190などで運航する、子会社の「アエロメヒコ・コネクト」に移管することで、経営効率の改善を行っている。

しかし新型コロナウイルスの影響による運航停止で2020年6月30日、アメリカ国内で連邦倒産法第11章の適用を申請した[6]。アエロメヒコ側は、この申請によりフライトの予約や従業員の給与に影響はないとした[7]。2022年3月債務整理が完了し、破産状態から脱却した[8]。

2026年以降、新塗装を導入。エンジンにも紫や紺色の塗装がなされている。

2026年5月29日、エアロメヒコを含むメキシコ国内の航空会社3社は、同国が2026 FIFAワールドカップの開催地となる背景から、過去21日以内にエボラ出血熱の流行地であるウガンダ、コンゴ民主共和国、または南スーダンに滞在した渡航者の、空路による入国を制限することを発表した[9]。

就航都市

国際線

メキシコを代表する航空会社として多数の長距離国際線を運航している。旧宗主国であるスペイン(マドリード・バルセロナ)を主軸とし多くのヨーロッパ路線を運航する。アジア路線に定期直行便を自社運航しているラテンアメリカ唯一の会社であったが、南米チリのLAN航空(現在はLATAM航空)によってB787シリーズを使用したオセアニア及びシンガポール行きなど、南半球における太平洋横断線も複数の会社で運航されるようになった(2016年現在)。

ボーイング737以上の大きさの機材で運航される国際線はビジネスクラス「クラセ・プレミエ」とエコノミークラスの2クラスで運航されている。また、ボーイング767やボーイング777などのワイドボディ機で運航される国際線のビジネスクラスには、ライフラット型もしくはシェルフラット型のビジネスクラスシートが装備されている。なおボーイング787では、フルフラットタイプのビジネスクラスを搭載。2016年から直行便化した成田国際空港への10時間を超える直行国際便では、最新鋭のボーイング787が投入されている。

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アエロメヒコ航空 就航都市 (2016年1月現在)
国 都市 空港 備考
北アメリカ
メキシコの旗 メキシコ メキシコシティ メキシコ・シティ国際空港 メインハブ空港
グアダラハラ グアダラハラ国際空港 拠点空港
モンテレイ モンテレイ国際空港
ヘネラル・マリアーノ・エスコベド国際空港
ティフアナ ヘネラル・アベラルド・L・ロドリゲス国際空港
エルモシージョ イグナシオ・L・ペスケイラ国際空港
カナダの旗 カナダ トロント トロント・ピアソン国際空港
バンクーバー バンクーバー国際空港
モントリオール モントリオール・ピエール・エリオット・トルドー国際空港
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 アリゾナ州フェニックス フェニックス・スカイハーバー国際空港
カリフォルニア州ロサンゼルス ロサンゼルス国際空港
カリフォルニア州サクラメント サクラメント国際空港
カリフォルニア州サンディエゴ サンディエゴ国際空港
カリフォルニア州サンフランシスコ サンフランシスコ国際空港
カリフォルニア州オンタリオ オンタリオ国際空港
コロラド州デンバー デンバー国際空港
フロリダ州マイアミ マイアミ国際空港
フロリダ州オーランド オーランド国際空港
ジョージア州アトランタ ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港
イリノイ州シカゴ シカゴ・オヘア国際空港
ルイジアナ州ニューオーリンズ ルイ・アームストロング・ニューオーリンズ国際空港
ネバダ州ラスベガス ハリー・リード国際空港
ニューヨーク州ニューヨーク ジョン・F・ケネディ国際空港
テキサス州ヒューストン ジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港
テキサス州ダラスフォートワース ダラス・フォートワース国際空港
テキサス州サンアントニオ サンアントニオ国際空港
マサチューセッツ州ボストン ジェネラル・エドワード・ローレンス・ローガン国際空港
ワシントン州シアトル シアトル・タコマ国際空港
中央アメリカ
コスタリカの旗 コスタリカ サン・ホセ フアン・サンタマリーア国際空港
 キューバ ハバナ ホセ・マルティ国際空港
パナマの旗 パナマ パナマシティ トクメン国際空港
エルサルバドルの旗 エルサルバドル サンサルバドル エルサルバドル国際空港
ホンジュラスの旗 ホンジュラス ホンジュラス ラモン・ビジェダ・モラレス国際空港
ニカラグアの旗 ニカラグア マナグア マナグア国際空港
グアテマラの旗 グアテマラ グアテマラシティ ラ・アウロラ国際空港
ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国 サントドミンゴ ラス・アメリカス国際空港(2016年3月16日から)
南アメリカ
アルゼンチンの旗 アルゼンチン ブエノスアイレス エセイサ国際空港
ブラジルの旗 ブラジル サンパウロ グアルーリョス国際空港
 チリ サンティアゴ・デ・チレ アルトゥーロ・メリノ・ベニテス国際空港
ペルーの旗 ペルー リマ ホルヘ・チャベス国際空港
エクアドルの旗 エクアドル キト マリスカル・スクレ国際空港
 コロンビア ボゴタ エルドラド国際空港
メデジン ホセ・マリア・コルドバ国際空港
ヨーロッパ
フランスの旗 フランス パリ シャルル・ド・ゴール空港
イギリスの旗 イギリス ロンドン ロンドン・ヒースロー空港
スペインの旗 スペイン マドリード アドルフォ・スアレス・マドリード=バラハス空港
オランダの旗 オランダ アムステルダム アムステルダム・スキポール空港
東アジア
日本の旗 日本 東京 成田国際空港
中華人民共和国の旗 中国 上海市 上海浦東国際空港
大韓民国の旗 韓国 仁川広域市 仁川国際空港(2017年5月27日より就航)[10][11]
休・廃止路線
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国内線

さらに見る 都市, 空港 ...
都市 空港
アカプルコ アカプルコ国際空港
アグアスカリエンテス アグアスカリエンテス国際空港
カンクン カンクン国際空港
チワワ (チワワ州) チワワ国際空港
シウダー・デ・カルメン シウダー・デ・カルメン国際空港
シウダー・フアレス シウダー・フアレス国際空港
コスメル コスメル国際空港
クリアカン クリアカン国際空港
グアダラハラ ドン・ミゲル・イダルゴ・イ・コスティージャ国際空港
エルモシージョ エルモシージョ国際空港
サンタ・マリア・ワウラ インテルナシオナル・バイアス・デ・ワウラ空港
レオン グアナフアト国際空港
マサトラン マサトラン国際空港
メリダ マヌエル・クレセンシオ・レホン国際空港
メヒカリ メヒカリ国際空港
モンテレイ モンテレイ国際空港
モレリア モレリア国際空港
オアハカ ソソコトラン国際空港
プエルト・バヤルタ プエルト・バヤルタ国際空港
レイノサ レイノサ国際空港
サルティーヨ サルティーヨ空港
サン・ホセ・デル・カボ ロス・カボス国際空港
タパチュラ タパチュラ国際空港
ティフアナ ヘネラル・アベラルド・L・ロドリゲス国際空港
トルーカ トルーカ国際空港
トレオン トレオン国際空港
トゥストラ・グティエレス アンヘル・アルビノ・コルソ国際空港
ベラクルス ベラクルス国際空港
ビヤエルモサ ビヤエルモサ国際空港
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日本との関係

運航便

機材等は変更となる場合がある。詳細は公式ホームページを参照。

さらに見る 便名, 路線 ...
アエロメヒコ航空 日本への運航路線(2025年3月現在)
便名 路線 機材 ※コード

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AM57/58 東京/成田 成田行き便のみモンテレイ経由 メキシコシティ GA、JL、KE、LA
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※コードシェア

日本-北米間において日系航空会社との共同運航を行う航空会社はアエロメヒコ航空のみである。

日本との歴史

  • 2006年11月に、初のアジア路線として成田-メキシコシティ(ティフアナ経由)線をボーイング767-200ER型機で就航開始した[12]。
  • 2014年9月に、成田-メキシコシティ線の経由地がモンテレイ(復路のみ)経由便になった。
  • 2016年1月から、ボーイング787-8型機投入より往路・復路ともにメキシコシティ-成田間が直行便化された[12]。この直行化によって大幅に日本から中南米各地への移動時間短縮が実現し、カリブ海諸国へも大きく空路利便性が向上し、自動車製造業などでは大きな経済効果が出るといわれる。
  • 2017年3月より、成田-メキシコシティ線が週7便のデイリー運航に増便された[12]。
  • 2019年2月より、日本航空とのコードシェア運航が開始された[12]。
  • 2020年3月16日から、新型コロナウィルス感染症による影響で、成田-メキシコシティ線を隔日運航とした[13]。
  • 2020年4月19日から、新型コロナウィルス感染症による影響で、成田-メキシコシティ線を4日ごとの運航とし、さらに減便した[14]。
  • 2020年5月6日をもって、成田-メキシコシティ線を運休。
  • 2020年8月2日に、日本への運航を再開するも、日本政府による入国制限や検疫などの水際対策の強化措置が継続されることや、メキシコおよび各国での新型コロナウイルス感染症の増加による需要動向を考慮し、再び運休とした[15]。
  • 2023年3月25日より、成田-メキシコシティ線を約3年振りに再開した。運航は週7便で、機材はB787-8型機[16]。
  • 2024年7月11日より、ボーイング787-9型機を投入し、週7便の成田-メキシコシティ線のうち、週5便を、メキシコ第3の都市のモンテレイ経由に変更した[17]。

機材

同社が発注したボーイング社製旅客機の顧客番号(カスタマーコード)は52で、航空機の形式名は737-752、737-852、777-252ER、787-852などと表記される。

運用機材

さらに見る 機種, 運航数 ...
アエロメヒコ航空 保有機材(2026年1月現在)[18][19]
機種 運航数 発注数 座席数 備考
C W Y 計
ボーイング737-800 34 - 16 18 126 160
ボーイング737-8 MAX 45 - 16 18 132 166
ボーイング737-9 MAX 30 - 16 18 147 181
ボーイング787-8 8 - 32 9 202 243
ボーイング787-9 15 2 36 27 211 274
アエロメヒコ・コネクト
エンブラエル 190 35 - 11 - 88 99 アエロリトラルによる運航
計 159 2
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退役機材

事故

脚注

外部リンク

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