アストンマーティン・ヴァラー
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| アストンマーティン・ヴァラー | |
|---|---|
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フロント | |
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リア | |
| 概要 | |
| 製造国 |
|
| 販売期間 | 2023 |
| デザイン | マイルズ・ヌルンベルガー氏およびそのチーム |
| ボディ | |
| 乗車定員 | 2名 |
| ボディタイプ | 2ドアクーペ |
| エンジン位置 | フロントミッドシップ |
| 駆動方式 | FR |
| パワートレイン | |
| エンジン | 5.2リッターV型12気筒DOHC48Vツインターボエンジン |
| 最高出力 | 715 PS |
| 最大トルク | 753 N・m |
| 変速機 | 6速MT |
| 車両寸法 | |
| ホイールベース | 2,705 mm |
| 全長 | 4,599 mm |
| 全幅 | 1,987 mm |
| 全高 | 1,274 mm |
| 車両重量 | 1,780 kg |
ヴァラー(Valour)は、イギリスの自動車メーカー、アストンマーティンが製造・販売しているクーペタイプの高級スポーツカーである。
本稿では、ヴァラーをベースにしたスペシャルモデルのヴァリアント(Valiant)についても記述する。
2023年7月11日(英国・現地時間)、アストンマーティンは、創立の110周年を記念したスペシャルモデルとして「ヴァラー」を発表した[1][2]。
実車の公開は、同年開催のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード(2023年7月13日~16日)においてであった[3][4]。日本での公開は、東京都内の浅草寺で開催された「アルカディア東京2023」にて行われた[5]。
「勇気」や「勇者」を意味する名を冠して、近年のVから始まる命名を踏襲しており、「内燃エンジン時代の最後を飾る」モデルとして位置付けられている。また、創立110周年にちなんで全世界110台の限定生産車となっている。[1][5]
価格は100万ポンド(1億8200万円 (1ポンド=182円,発売当時) )とされており、発表から1週間[脚注 1]で完売した[5][6]。
生産は、ゲイドンにある本社において行われ、2023年第3四半期に開始し、納車は2023年第4四半期に開始される予定である[1]。
デザイン
ヴァラーは、マイルズ・ヌルンベルガー氏の率いるチームによるもので[7]、クラシカルで力強いデザインとなっていおり、様々なモデルから着想を得たものとなっている。特に、1977年のV8ヴァンテージや1980年のル・マン・レースカーである通称マンチャーといわれるRHAM/1(英語版)、さらにV600ヴァンテージ、One-77などの過去の車種からインスピレーションを得たとされている。[1][8]
フロントでは、クラムシェルボンネットに2つのU字形ベントとNACAダクトが設けられ、これによりエンジンに冷却エアを送ることができる。また、アストンマーティンを象徴するグリルには、中央にアルミニウム製のストレーキを、両サイドにはカーボンファイバー製の大型エアインテークを採用しデザインと機能を両立している。同車の特徴の一つでもあるクラシカルな丸形のLEDヘッドライトは、グリルの下に位置している。[2][9][10][11]
また、リア周りに関しては、カットオフカムテールやヴァルキリーを思わせるLEDのライトブレードを左右に6つずつ配したテールライトなどを採用している。下部には、リアディフューザーを装備し、中央にはステンレス製の3本出しテールパイプがレイアウトされている。このテールパイプの板厚は1mm以下で7㎏の軽量化を実現している。[9][11]
ホイールは、「ハニカム」といわれる21インチの軽量鍛造合金アロイホイールを採用し、タイヤはアストンマーティン専用であるミシュラン「パイロットスポーツS5(Pilot Sport S5)」が装着される。[1][9]
2シーターキャビンのインテリアには、メカニカルな機能を強調するためにシフトメカニズムをあえてむき出しにしたスケルトンタイプのシフトセレクターが最大の特徴である[1][12]。
くわえて、オプション設定されているもの以外については、購入者はそれぞれ、アストンマーティンのビスポークサービス「Q by Aston Martin」を通じて、さらに好みに合わせてカスタマイズも可能である[10]。
メカニズム
ヴァラーのボディ構造には、専用のシアーパネル、リアサスペンションタワーストラットブレース、燃料タンク・ブレースなどを採用している。また、シャシーには、専用設計のアダプティブダンパーやスプリング、アンチロールバーを備えたサスペンションを備えている。新しいステアリング・システムは、精度がさらに高められたものが組み込まれている。[9][10]
また、フロントにはカーボンセラミックブレーキを備えた410mm × 38mmのブレーキローターと6ピストンキャリパーが、リアには360mm × 32mmディスクと4ピストンキャリパーが装着される。このブレーキシステムは、最大800℃でもフェードしないよう設計されており、一般的なスチールブレーキより23kgも軽量化されている。[1][12]
パワートレインには、DBSのものをベースにし、最高出力715PS・最大トルク753Nmを発揮する5.2リッターV12ツインターボエンジンをフロントミッドに搭載し、このエンジンが6速マニュアルトランスミッションと組み合わさり後輪を駆動する。また、専用のキャリブレーションを施したことで、トランスミッションのあらゆるギアと回転域で圧倒的なパワーを発揮するとされている。また、機械式LSDやエレクトロニックトラクション・スタビリティコントロールシステムを組み込んだことにより、高出力化に対応しており、「アナログ的なドライビングの楽しさ」が味わえるとされている。[9][13]
ヴァリアント(Valiant)
概要
2024年6月26日(英国・現地時間)、ヴァラーをベースとした少量生産のスペシャルモデルとして「ヴァリアント(Valiant)」を発表した[14]。
同モデルは、ヴァルキリーやヴァンテージ、ヴァンテージGT3、ヴァルハラの系譜を受け継ぐものと位置付けられており、アストンマーティン・アラムコF1チームのドライバーであるフェルナンド・アロンソ選手からの依頼で制作され、ビスポーク部門の「Q by Aston Martin」が設計および生産を行われる。また、同車はサーキット走行に特化したものとなっているものの公道走行も可能となっている。[14][15][16]
ヴァリアントは、合計38台が作られ、そのうちの1台はアロンソ選手用の特別仕様車となっている。「38」という数字は、マンチャーことRHAM/1(英語版)のVINナンバーに由来している[17]。
一般公開は、「2024グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」(2024年7月11日~14日開催)において行われ、同イベント開催期間中の12日にはアロンソ選手がヒルクライムにチャレンジした[18]。また、日本では、東京都の青山に位置する「The House of Aston Martin Aoyama」にて公開された[17]。
デザイン
ボディーのほとんどは、カーボンファイバーで作られており、ヴァラーと比較してややスタイリングが変更され、これによりダウンフォースが増している。フロントスプリッターにはF1風の多層エンドプレートを装備し、空力性能を向上させている。また、カーボンファイバー製グリルによりエンジンへ入る空気の量が増加している。さらに、ホイールには乱流を抑えるエアロディスクが装着されている。リアに関しては、カムテールは同様だが、大型の固定式ウィングが新たに追加されている。リアディフーザーもデザインが変更されており、その中央には4本のチタン製マフラーが装着されている。[15][16][19]
インテリアには、機能性とデザインが両立されているとされ、サテン仕上げのカーボンファイバーが多用されていたり、ハーフケージが標準装備されていたり、特注のレカロシートが装備されるなどしている。[19]

先述のグッドウッドでの実車披露では、マンチャーをオマージュしたカラーリングのヴァリアントが公開されていた。[16]
メカニズム
パワーユニットとしては、ヴァラーと同じく5.2リッターV型12気筒DOHC48Vツインターボエンジンをフロントミッドに搭載し、最高出力745PS(ヴァラーより30PSアップ)・最大トルク753Nm(ヴァラーと同値)を発揮する[16]。
また、6速MTと組み合わさり、さらに専用のキャリブレーションを施し、あらゆるギアと回転域で圧倒的なパワーを発揮し、機械式LSDやエレクトロニックトラクション・スタビリティコントロールシステムを組み込み高出力化に対応していることも、ヴァラーと同様である[16]。
ボディ構造では軽量化が施されている。リアのサブフレームは3Dプリンターで製造され剛性を損ねることなく3㎏を、マグネシウム製トルクチューブを採用し中心点の質量を8.6kgを、軽量21インチのマグネシウムホイールを装備しバネ下重量を14kgを、モータースポーツ仕様のリチウムイオンバッテリーの採用で11.5㎏を、それぞれ削減している。さらに、マルチマティック製ASVダンパーやスポーツ走行性能向上のためにチューニングされた電子制御も特徴となっている。[16][20]