トラピストビール
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ヨーロッパでは飲用に適した水を確保するのが難しかったため、代わりとなる飲料が発達した。修道院でも中世の頃から保存の利く飲み物としてビールやワイン等が作られ、振る舞われてきた。
修道院でのビールの醸造は、計画を含めれば820〜830年に作られたザンクト・ガレンの修道院平面図にその記述があるが、実際に作られたものは11世紀頃に現在のシメイ (ベルギー)にあるスクールモン修道院のものが始まりといわれている。フランス革命の際には修道院の破壊や修道士の追放もあったが、19世紀頃には製法が確立した。20世紀に入ると第一次世界大戦で醸造用設備の略奪などがあり製造の中断もあったが、積極的な再建が行われ現在にいたる。
概要
トラピストビールの呼称は1962年にベルギー貿易通商裁判所が承認し法的に保護されたものである。
1997年には名前の乱用を防ぐため国際トラピスト会修道士協会(ITA)を設立し、基準を満たした商品にのみ「Authentic Trappist Product」の文字の入った六角形ロゴマークが印刷されたラベルの使用を許可する取り決めをしている。基準とは下記の通りである[1]。
- トラピスト会修道院の修道士が自ら醸造するか、修道士の監督の元で醸造されたものであること。
- 修道院の敷地内の醸造所で醸造されていること。
- 販売は営利目的で行ってはならず、収益は修道院のメンテナンスや運営費用に充て、残額は慈善団体に寄付すること。
なお、修道院のスタイルのビールという意味ではアビイビール(Abbey beer、アベイビールとも)という分類がある。通常アビイビールという場合はトラピストビール以外の物を指す。
