ドジョウ上科
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Botia kubotai | |||||||||||||||||||||
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本文参照 |
ドジョウ上科(どじょうじょうか、Cobitoidea)は、コイ目に属すグループの一つ。俗にドジョウ類と呼ばれる。硬骨魚類の中では比較的原始的なグループ。またコイ目で最も種数が多く、全体の1/4、9科110属1050種以上からなるグループである。かつてはドジョウ科 (Cobitidae)としてまとめられていたが、近年、淡水魚類の分類学者モーリス・コテラットによって、ドジョウ上科(Cobitoidea)として括られる9科に整理されている [1]。
形態
一生
産卵様式は、日本産種ではすべてばらまき型の産卵を行う。ドジョウ上科の卵の形態はいずれもよく似通っている。しかし、種によって卵径は大きく異なる。
富栄養だが干上がりやすく水温が安定しない一時水域に生息する種は、概ね卵を多く産み、卵径は小さい。また、2~3日以内にふ化する。ふ化した仔魚は長い外鰓をもつが、その理由は不明である。短命で1~2年ほどである。ただし、飼育個体は長く生きる。
貧栄養だが干上がりにくく水温が安定する河川や止水域に生息する種は、概ね卵を少なく産み、卵径は大きい。また、3~6日程度でふ化する。5~15年程度生きる。
分類
◆ドジョウ上科9科一覧◆[1]
アユモドキ科


アユモドキ科 Botiinaeは8属60種。口ひげは3対6本で、眼下棘を有する。体は側扁し、尾鰭は二叉する。アジアの温帯域から熱帯域に分布する。日本にはアユモドキ属1種が分布する。
- ボテドジョウ属 Syncrossus - Syncrossus hymenophysa (tiger loach, tiger botia, green tiger loach)
ドジョウ科


ドジョウ科 Cobitidaeは、22属約190種。口ひげは3~5対で、体は細長く、口は下向きで小さい。一部の種を除いて眼下棘を有する。ユーラシア大陸全域とモロッコ及び北アメリカ大陸(移入)の淡水域に生息する。日本に分布するものはドジョウ属、シマドジョウ属、アジメドジョウ属の3属21種。このうち3種は外来種で5種は学名未決定。
シマドジョウ 、スジシマドジョウ 、ヤマトシマドジョウ 、イシドジョウ
コウライシマドジョウ 、キタシマドジョウ 、ナガシマドジョウ
ドジョウ 、シノビドジョウ 、アムールホソドジョウ 、ヨーロッパドジョウ
クーリーローチ 、ブラッククーリーローチ 、ゴールデンクーリーローチ
フクドジョウ科

フクドジョウ科 Noemacheilusは、約46属630種。口ひげは3~4対で、やや縦扁する。腹鰭基部は背鰭基部よりも前方にある。ユーラシア大陸全域と北アフリカの一部淡水域に分布する。日本ではフクドジョウ属とホトケドジョウ属の2属7種。このうち1種が外来種である。
ポルカドットローチ 、アローローチ 、チェッカーボードサンドローチ
トラヒメドジョウ、スモモローチ、パンダローチ、ビクトリーローチ 等
バイアンテラ科

バイランテラ科Vaillantellaは、1属3種。東南アジアに分布する細長い体形のドジョウ。背鰭と尾鰭が非常に長く発達する。ユーエピプテラ等
エロポストマ科

エロポストマ科 Ellopostomatidaeは、1属2種。東南アジアに分布する。ミスタックス等
タニノボリ科
タニノボリ科 Balitoridaeは、17属202種。平たい特異な体形をもち東アジアでみられる。 ミャンマーリザードフィッシュ、レオパードヒルストリームローチ、チャイナバタフライ等
ガストロミゾン科

ガストロミゾン科 Gastromyzontidaeは18属137種。非常に平たい体形をしており、鰭が吸盤状に発達する。イワハイウオ科とも。 ホンコンプレコ、チャイナバタフライプレコ、ボルネオプレコ、ベトナムプレコ、パンダシャークローチ、ホンコンリザードフィッシュ等
ボルネオプレコ 、エメラルドグリーンヒルストリームローチ 等
サルペンティコビティス科

サルペンティコビティス科 Serpenticobitisは1属3種。メコン川流域にのみ分布する。
バルブッカ科
バルブッカ科 Barbuccidaeは1属3種。東南アジアに分布する。
日本のドジョウ上科
日本では、ドジョウ上科の魚類は3科、6属、33の種・亜種が生息している。(うち2種が外来種)[1]。
系統樹
- ドジョウ上科 Cobitoidea
- ドジョウ科 Cobitidae
- ドジョウ属 Misgurnus
- シマドジョウ属 Cobitis
- オオシマドジョウ Cobitis sp. BIWAE type A
- ニシシマドジョウ Cobitis sp. BIWAE type B
- ヒガシシマドジョウ Cobitis sp. BIWAE type C
- トサシマドジョウ Cobitis sp. BIWAE type D 絶滅危惧Ⅱ類
- コガタスジシマドジョウCobitis minamorii
- サンヨウコガタスジシマドジョウ Cobitis minamorii minamorii 絶滅危惧ⅠA類
- トウカイコガタスジシマドジョウ Cobitis minamorii tokaiensis 絶滅危惧ⅠB類
- ビワコガタスジシマドジョウ Cobitis minamorii oumiensis 絶滅危惧ⅠB類
- ヨドコガタスジシマドジョウ Cobitis minamorii yodoensis 絶滅危惧ⅠA類
- サンインコガタスジシマドジョウ Cobitis minamorii saninensis 絶滅危惧ⅠB類
- ナミスジシマドジョウ Cobitis striata
- チュウガタスジシマドジョウ Cobitis striata striata 絶滅危惧Ⅱ類
- オンガスジシマドジョウ Cobitis striata fuchigamii 絶滅危惧ⅠA類
- ハカタスジシマドジョウ Cobitis striata hakataensis - 希少野生動植物種(「種の保存法」指定野生動物) 絶滅危惧ⅠA類
- アリアケスジシマドジョウ Cobitis kaibarai 絶滅危惧ⅠB類
- オオガタスジシマドジョウ Cobitis magnostriata 絶滅危惧ⅠB類
- タンゴスジシマドジョウ Cobitis takenoi - 希少野生動植物種(「種の保存法」指定野生動物) 絶滅危惧ⅠA類
- ヤマトシマドジョウ Cobitis matsubarae 絶滅危惧Ⅱ類
- ヤマトシマドジョウA型 Cobitis sp. ‘yamato’ complex Type A
- オオヨドシマドジョウ Cobitis sakahoko 絶滅危惧ⅠB類
- イシドジョウ Cobitis takatsuensi 絶滅危惧ⅠB類
- ヒナイシドジョウ Cobitis shikokuensis 絶滅危惧ⅠB類
- アジメドジョウ属 Niwaella
- フクドジョウ科 Noemacheilidae
- フクドジョウ属 Barbatula
- フクドジョウ Barbatula oreas
- ホトケドジョウ属 Lefua
- エゾホトケドジョウ Lefua nikkonis 絶滅危ⅠB類
- ヒメドジョウ Lefua costata - 外来種
- ホトケドジョウ Lefua echigonia 絶滅危惧ⅠB類
- ナガレホトケドジョウ Lefua torrentis 絶滅危惧ⅠB類
- トウカイナガレホトケドジョウ Lefua tokaiensis 絶滅危惧ⅠB類
- レイホクナガレホトケドジョウ Lefua nishimurai 緊急指定種(「種の保存法」指定野生動物)
- アユモドキ科 Botiidae
歴史
詳細な分子系統解析の結果、1.5億年前のジュラ紀後期に他のコイ目と分岐したと見積もられている。しかし、化石記録は中国やドイツから見つかっている約3000万~2000万年前のシマドジョウ属の一種の化石が最も古く、それ以前のドジョウはよくわかっていない。約1.5億年前はアフリカ大陸、北アメリカ大陸、ユーラシア大陸は陸続きであった考えられているが、アフリカ大陸や北アフリカ大陸にはごくわずかな種が生息しているのみである。ユーラシア大陸とこれらの大陸が分離したのはドジョウ上科が生まれたずっと後の約8000万~7000万年前である。このことから、ドジョウ上科は分離した2つの大陸から最も離れた東アジアで生まれ、大陸全体に広がる前に大陸が分離し、結果としてユーラシア大陸でのみ分布が拡大したと考えられている。これは、東アジアでは9科すべてが見られることとも一致する。そして1億年前ごろまでにドジョウ上科の代表的な5科が出現したとされる[1]。