ヴィブロス
日本の競走馬・繁殖牝馬
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ヴィブロス(欧字名:Vivlos、2013年4月9日 - )は、日本の競走馬・繁殖牝馬。主な勝ち鞍は2016年の秋華賞、2017年のドバイターフ。
| ヴィブロス | |||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
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第21回秋華賞ゴール前 | |||||||||
| 欧字表記 | Vivlos[1] | ||||||||
| 香港表記 | 強擊[2] | ||||||||
| 品種 | サラブレッド | ||||||||
| 性別 | 牝 | ||||||||
| 毛色 | 青毛 | ||||||||
| 生誕 | 2013年4月9日 | ||||||||
| 抹消日 | 2019年4月10日[3] | ||||||||
| 父 | ディープインパクト | ||||||||
| 母 | ハルーワスウィート | ||||||||
| 母の父 | Machiavellian | ||||||||
| 生国 |
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| 生産者 | ノーザンファーム | ||||||||
| 馬主 | 佐々木主浩 | ||||||||
| 調教師 | 友道康夫(栗東) | ||||||||
| 競走成績 | |||||||||
| タイトル | JRA賞最優秀4歳以上牝馬(2017年) | ||||||||
| 生涯成績 |
17戦4勝 中央:13戦3勝 海外:4戦1勝 | ||||||||
| 獲得賞金 |
9億5374万6400円[3] 中央:1億8609万8000円 海外:7億6764万8400円 | ||||||||
| WBRR | M117 / 2017年[4] | ||||||||
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調教師は友道康夫(栗東)、馬主は日本プロ野球名球会副理事長の佐々木主浩。馬名の由来はギリシアの地名より[5][注 1]。全姉に2013年・2014年のヴィクトリアマイルを制したヴィルシーナ、半兄に2017年のジャパンカップを制したシュヴァルグランがいる。
経歴
誕生までの経緯
2歳(2015年)
2015年10月24日の京都競馬場で行われたメイクデビューにクリスチャン・デムーロが騎乗してデビュー[6]。デビュー戦では単勝オッズ1.3倍の圧倒的支持を受け2番手からレースを進めたが、直線で前との差を詰め切れず勝ち馬から4分の3馬身差の2着に敗れた[7][8]。11月21日に同じく京都競馬場で行われた未勝利戦に鞍上ミルコ・デムーロで出走。逃げ馬を4馬身ほど後方の2番手から追走すると、直線半ばでは楽な手応えで先頭に立ち、2着に1馬身半差をつけてデビュー2戦目で初勝利を達成した[9]。
3歳(2016年)
2戦目に未勝利戦で勝ち上がった後、喉頭蓋エントラップメントの発症が判明し手術を行う[10][11]。その後、3月5日のチューリップ賞、3月21日のフラワーカップと続けて重賞レースに挑戦するが、手術の影響や慢性的な胃潰瘍にも悩まされ、力を出しきれずに2戦ともに12着に敗退した[12][13]。
ここから4カ月の休養となったが、7月24日に中京競馬場で行われた牝馬限定の500万条件戦に福永祐一騎乗で復帰。道中は中団に位置を取ると、直線では外から伸びて後続を突き放し、2着に4馬身差をつけて2勝目を達成した。続けて、秋華賞トライアルレースである9月10日の紫苑ステークスに挑戦。3コーナーで鞍上の福永が「落馬するかと思った」とコメントする[14]ほどの致命的な不利を被ったものの、勝ち馬ビッシュから2馬身半差の2着に健闘し、秋華賞への優先出走権を獲得した。
続く10月16日の秋華賞ではビッシュ、桜花賞馬ジュエラーに次ぐ3番人気に支持され、レースでは中団に位置取り、最後は上がり3ハロン33秒4の豪脚を披露して初重賞制覇と共にGI初制覇となった[15][16]。
4歳(2017年)
2月17日にドバイターフの出走馬に選出され、招待を受諾[17]。国内での叩きとして2月26日の中山記念に出走した。ロゴタイプ・アンビシャス・ヌーヴォレコルトなど牡牝の強豪を会する一戦の中で4番人気に推され、5番手から競馬を進めたが、直線では伸びきれず勝ち馬ネオリアリズムから0.3秒差の5着に留まった[18]。
続いて、3月25日に行われたドバイターフ(アラブ首長国連邦、メイダン競馬場)にジョアン・モレイラ騎手とのコンビで出走。レースでは中団以下につけると、最後の直線では最内から外に持ち出し、そのまま他馬を差し切り優勝[19][20]。日本の牝馬としては史上5頭目の海外GI制覇となり[21]、ドバイターフは前年のリアルスティールに次ぐ日本馬連覇を達成した[22]。
ドバイ戦以降はヴィクトリアマイルや宝塚記念といった春のGIシリーズに出走することなく休養した。
秋シーズン復帰戦に10月14日に行われた府中牝馬ステークスを選択し、鞍上にクリストフ・ルメールを迎えて出走。約7カ月ぶりの実戦ながら1番人気に推されたが、スローペースに持ち込んだ逃げ馬のクロコスミアを捕らえきれず、クビ差の2着に敗れた[23]。続く11月12日のエリザベス女王杯でも1番人気に支持されて好位に位置を取ったものの、道中で折り合いを欠いた[24]ことが影響して勝ち馬モズカッチャンから0.3秒差の5着に敗退した[25]。
この年は国内では未勝利に終わったものの、ヴィクトリアマイル優勝馬アドマイヤリードの不調に加え、エリザベス女王杯の勝ち馬が3歳馬だったこともあり、ドバイターフ制覇の実績が評価されJRA賞最優秀4歳以上牝馬に選出された[26]。
5歳(2018年)
4歳時同様、年明け初戦は2月25日に行われた中山記念に出走。前年のマイルCS勝ち馬ペルシアンナイト、中山巧者のウインブライトに次ぐ3番人気での出走となったが、後方待機から直線でも伸びずに勝ち馬ウインブライトから0.5秒差の10頭立て8着に終わった[27][28]。
続いて、連覇を目指し3月31日のドバイターフにリアルスティール、一歳年下の秋華賞馬ディアドラ、ネオリアリズム、クロコスミアと共に出走。鞍上にはデビュー戦以来となるクリスチャン・デムーロを迎えた[29]。速い流れの中で後方に待機すると直線では外から脚を伸ばし、優勝した地元・UAEのベンバトルには離されたものの、リアルスティール、ディアドラとの叩き合いを制し2着に入った[30][31](リアルスティールとディアドラは3着同着[32][33])。
帰国後は6月24日の宝塚記念に出走。サトノダイヤモンド、キセキに次ぐ6.5倍の3番人気の支持を集めたが、中団待機から伸びきれず4着となった[34]。
秋初戦となった10月28日の天皇賞(秋)にはレイデオロやスワーヴリチャードなどの実績馬が揃ったため、単勝オッズは7番人気に留まった。レースではキセキが淀み無いペースで引っ張る中3番手を追走し、直線では内を突いたが8着に終わった[35]。
その後、ラストランとして12月9日の香港マイルに出走。3歳初戦のチューリップ賞以来となるマイル戦[注 2]のため伏兵扱いだったが、圧倒的人気のビューティージェネレーションが直線で後続を突き放す[36]中での壮絶な2着争いを制し、2着に健闘した[37]。この結果を受け、馬主の佐々木は引退を撤回。翌年のドバイターフをラストランにすると発表した[38]。
6歳(2019年)
当年は中山記念には出走せず、ラストランとなる3月30日のドバイターフに三冠牝馬アーモンドアイ、前年3着のディアドラと共に出走[39]。中団後方に位置を取ると直線では前を行くアーモンドアイを追って2着で入線し、ドバイターフでの3年連続連対を果たした[40][41]。なお、その後行われたドバイシーマクラシックでも半兄シュヴァルグランが2着に入っており、兄妹揃っての好走となった[42]。
特長
海外遠征に非常に強く、ドバイターフには3年連続で出走して1着・2着・2着、香港マイルでも2着と、海外での全4戦で一度も連対を外すことはなかった[43]。元騎手の安藤勝己は自身のTwitterで本馬を「ドバイマイスター」と評している[44]。ヴィブロスを管理する友道康夫調教師は香港マイルの際に「海外が好きなのかドバイと同様に落ち着いていました[45]」と述べ、引退レースとなった2019年ドバイターフでは「本当にドバイが合っているようですし、ドバイに感謝しています。今度はヴィブロスの子供でドバイに来たいと思います[46]」とコメントしている。
日本国内での勝鞍は未勝利戦・500万下競走・秋華賞の3勝のみであるが、高額賞金を誇るドバイターフや香港マイルでの好走により海外で7億円以上の賞金を獲得しており、生涯成績17戦4勝での通算の獲得賞金は約9億5000万円にまで達している[3]。
3歳時までは馬体重410kg台での出走が殆どであり、キャリア中の最高値でも440kgと小柄な馬体であった。秋華賞優勝時の馬体重414kgはティコティコタック (420kg) やミッキークイーン (434kg) などの記録を更新する、同レース優勝馬史上最少馬体重となっている[47]。
競走成績
| 競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 | 枠 番 | 馬 番 | オッズ (人気) | 着順 | タイム (上り3F) | 着差 | 騎手 | 斤量 [kg] | 1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2015.10.24 | 京都 | 2歳新馬 | 芝1600m(良) | 14 | 4 | 5 | 1.3(1人) | 2着 | 1:35.6(35.0) | 0.1 | C.デムーロ | 54 | クラシックリディア | 414 | |
| 11.21 | 京都 | 2歳未勝利 | 芝1800m(良) | 11 | 7 | 8 | 2.3(1人) | 1着 | 1:48.8(34.2) | -0.2 | M.デムーロ | 54 | (リボンフラワー) | 408 | |
| 2016.3.5 | 阪神 | チューリップ賞 | GIII | 芝1600m(良) | 16 | 2 | 3 | 30.7(8人) | 12着 | 1:33.7(34.8) | 0.9 | 内田博幸 | 54 | シンハライト | 414 |
| 3.21 | 中山 | フラワーC | GIII | 芝1800m(良) | 16 | 3 | 6 | 23.0(10人) | 12着 | 1:50.1(35.4) | 0.8 | 内田博幸 | 54 | エンジェルフェイス | 406 |
| 7.24 | 中京 | 3歳上500万下 | 芝2000m(良) | 14 | 2 | 2 | 6.7(3人) | 1着 | 2:00.5(34.4) | -0.7 | 福永祐一 | 52 | (アオイプリンセス) | 414 | |
| 9.10 | 中山 | 紫苑S | GIII | 芝2000m(良) | 18 | 5 | 9 | 5.8(3人) | 2着 | 2:00.1(35.5) | 0.4 | 福永祐一 | 54 | ビッシュ | 414 |
| 10.16 | 京都 | 秋華賞 | GI | 芝2000m(良) | 18 | 4 | 7 | 6.3(3人) | 1着 | 1:58.6(33.4) | -0.1 | 福永祐一 | 55 | (パールコード) | 414 |
| 2017.2.26 | 中山 | 中山記念 | GII | 芝1800m(良) | 11 | 3 | 3 | 8.3(4人) | 5着 | 1:47.9(34.4) | 0.3 | 内田博幸 | 54 | ネオリアリズム | 424 |
| 3.25 | メイダン | ドバイターフ | G1 | 芝1800m(稍) | 13 | 9 | 9 | 1着 | 1:50.20 | J.モレイラ | 55 | (Heshem) | 計不 | ||
| 10.14 | 東京 | 府中牝馬S | GII | 芝1800m(稍) | 14 | 1 | 1 | 3.2(1人) | 2着 | 1:48.1(33.2) | 0.0 | C.ルメール | 56 | クロコスミア | 434 |
| 11.12 | 京都 | エリザベス女王杯 | GI | 芝2200m(良) | 18 | 8 | 16 | 2.8(1人) | 5着 | 2:14.6(34.3) | 0.3 | C.ルメール | 56 | モズカッチャン | 436 |
| 2018.2.25 | 中山 | 中山記念 | GII | 芝1800m(良) | 10 | 3 | 3 | 6.4(3人) | 8着 | 1:48.1(34.9) | 0.5 | 内田博幸 | 56 | ウインブライト | 436 |
| 3.31 | メイダン | ドバイターフ | G1 | 芝1800m(良) | 15 | 7 | 7 | 2着 | 1:49.27 | 3.25 | C.デムーロ | 55 | Benbatl | 計不 | |
| 6.24 | 阪神 | 宝塚記念 | GI | 芝2200m(稍) | 16 | 5 | 10 | 6.5(3人) | 4着 | 2:12.1(36.0) | 0.5 | 福永祐一 | 56 | ミッキーロケット | 440 |
| 10.28 | 東京 | 天皇賞(秋) | GI | 芝2000m(良) | 12 | 3 | 3 | 17.4(7人) | 8着 | 1:57.7(34.7) | 0.9 | 福永祐一 | 56 | レイデオロ | 440 |
| 12.9 | 沙田 | 香港マイル | G1 | 芝1600m(良) | 14 | 7 | 14 | 58.0(11人) | 2着 | 1:33.99 | 0.47 | W.ビュイック | 55.5 | Beauty Generation | 436 |
| 2019.3.30 | メイダン | ドバイターフ | G1 | 芝1800m(良) | 13 | 4 | 4 | 2着 | 1:48.03 | 1.25 | M.バルザローナ | 55 | Almond Eye | 計不 |
- 出典: [48]
繁殖成績
| 生年 | 馬名 | 性 | 毛色 | 父 | 馬主 | 厩舎 | 戦績 | 出典 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 初仔 | 2020年 | ヴィンセドリス | 牡 | 青鹿毛 | ロードカナロア | 佐々木主浩 | 栗東・友道康夫 →園田・森澤友貴 |
14戦2勝(現役) | [49] |
| 2番仔 | 2021年 | シヴァース | 牡 | 栗毛 | モーリス | 栗東・友道康夫 | 15戦4勝(現役) | [50] | |
| 3番仔 | 2022年 | クラヴァンス | 牡 | 鹿毛 | ロードカナロア | 6戦1勝(現役) | [51] | ||
| 4番仔 | 2023年 | アンバーウェイヴス | 牝 | 青鹿毛 | ドレフォン | 1戦0勝 (現役) | [52] | ||
| 5番仔 | 2024年 | ゼヴィウス | 牡 | 栗毛 | エピファネイア | [53] | |||
| 6番仔 | 2025年 | ヴィブロスの2025 | 牝 | 黒鹿毛 | サートゥルナーリア | [54] |
- 2026年1月10日現在
血統表
| 父系 | サンデーサイレンス系(ヘイロー系) [§ 2] | |||
|---|---|---|---|---|
父 ディープインパクト 2002 鹿毛 |
父の父 *サンデーサイレンス Sunday Silence 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason | |
| Cosmah | ||||
| Wishing Well | Understanding | |||
| Mountain Flower | ||||
父の母 *ウインドインハーヘアWind in Her Hair 1991 鹿毛 |
Alzao | Lyphard | ||
| Lady Rebecca | ||||
| Burghclere | Busted | |||
| Highclere | ||||
母 ハルーワスウィート 2001 栗毛 |
Machiavellian 1987 鹿毛 |
Mr. Prospector | Raise a Native | |
| Gold Digger | ||||
| Coup de Folie | Halo | |||
| Raise the Standard | ||||
母の母 *ハルーワソング Halwa Song 1996 栗毛 |
Nureyev | Northern Dancer | ||
| Special | ||||
| Morn of Song | Blushing Groom | |||
| Glorious Song | ||||
| 母系 (F-No.) | (FN: 12-c) [§ 3] | |||
| 5代内の近親交配 | Halo:3×4・5、Northern Dancer:4×5、Natalma:5・5(母内) [§ 4] | |||
| 出典 | ||||
- 全姉に2013年・2014年のヴィクトリアマイルを連覇したヴィルシーナ、半兄に2017年のジャパンカップを制したシュヴァルグラン(父:ハーツクライ)がいる[57]。
- ヴィルシーナの産駒に新潟記念勝ち馬のブラヴァスと府中牝馬ステークス勝ち馬のディヴィーナがいる。
- 母の半弟にラジオNIKKEI賞勝ちのフレールジャック(父:ディープインパクト)、中日新聞杯・新潟記念勝ちのマーティンボロ(父:ディープインパクト)がいる[57]。
- 従兄弟にみやこステークス・ダイオライト記念勝ち馬のセラフィックコール、阪神大賞典勝ち馬のサンライズアースがいる。
- 4代母Glorious Songの全弟にDevil's Bag、Saind Balladeがいる。