中満泉
国際連合の職員
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経歴
東京都出身(両親は熊本出身[3])。フェリス女学院高等学校在学中より国連職員を志す[4][5]。1987年早稲田大学法学部卒業。1989年にアメリカ合衆国ジョージタウン大学外交大学院修士課程でマデレーン・オルブライトの指導で[6]、修士(国際関係論)の学位を取得[7][8]。同年、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に入所[2][9]。
法務官、人事政策担当官、旧ユーゴスラビアサラエボ・モスタル事務所長、旧ユーゴスラビア国連事務総長特別代表上級補佐官、UNHCR副高等弁務官特別補佐官、国連本部事務総長室国連改革チームファースト・オフィサー、International IDEA(国際民主化支援機構)官房長、企画調整局長など国際機関のポストを歴任。
スウェーデン人外交官の夫のマグヌス・レナートソン(Magnus Lennartsson)が在日本スウェーデン大使館公使に就任したため[10]、18年ぶりに生活拠点を日本に移し、2005年から2007年まで一橋大学大学院法学研究科教授および新設の国際・公共政策大学院教授を務め、2008年8月まで客員教授[11][12]、同期間に国際協力機構(JICA)平和構築客員専門員(シニア・アドヴァイザー)、外務省海外交流審議会委員[13]などを兼任。
2008年9月に国際連合事務総長・潘基文により国際連合事務局平和維持活動局政策・評価・訓練部長に採用され[14]、2012年まで務め、2012年から2014年10月まで国際連合事務局平和維持活動(PKO)局アジア・中東部上級部長(D2、キャリア採用最高位)を務め、アフガニスタンを含むアジア全域、シリア・レバノンを含む中東全域および西サハラを主管する[15]。
2014年9月18日、国際連合の潘基文事務総長および国際連合開発計画(UNDP)ヘレン・クラーク総裁により、中満はUNDPの総裁補兼初代危機対応局長(事務次長補ポスト)に任命された[16][17][18]。国連のキャリア職員としてPKO・安全保障分野や人道支援分野などさまざまなポストを歴任。
2017年3月29日、女性職員比率上昇方針を掲げる国際連合のアントニオ・グテーレス事務総長は、中満を金垣洙の後任の国連事務次長(軍縮担当上級代表)に指名することを発表。日本人が事務次長に就くのは9人目で、日本人女性では初めて[19][20][2][9]。同年5月1日に就任[1]。後任のUNDP危機対応局長には同じ日本出身の女性岡井朝子が就いた[21]。
2018年5月、フォーチュン誌発表の「世界の最も偉大なリーダー50人」に選ばれる。
2022年9月22日、故安倍晋三国葬儀に国連代表として参列することが、日本国外務省により発表された[22][23]。
2025年には国際連合開発計画の次期総裁として日本政府より推薦されたが、10月21日にグテーレス事務総長よりベルギーのアレクサンダー・デ・クロー前首相が次期総裁に指名され、中満は選ばれなかった[24]。
人物
著作物
- 『外交フォーラム』「リレー・エッセイ:国際協力の現場から」
- 「第2回 「国際協力」というより「国際責任分担」を」『外交フォーラム』第10巻第2号、都市出版、1997年2月、84-85頁、ISSN 09151281。
- 「第5回 国連加盟国の信頼を取り戻すために」『外交フォーラム』第10巻第6号、1997年6月、84-86頁。
- 「第8回 改革へのプロセスは始まったばかり」第10巻第9号、1997年9月。
- 「第11回 日本は今こそ国際的な人材を」『外交フォーラム』第10巻第13号、1997年12月、96-97頁。
- 「第14回 法の支配の重要性を再認識する」第11巻第4号、1998年4月。
- 日本国際連合学会(編)「持続可能な開発の新展開」『国連研究』第7号、国際書院、2006年5月、ISBN 4-87791-159-6。
- 「平和構築と国連改革--有効な戦略の確立へ向けて (国連改革と国際安全保障)」『国際安全保障』第34巻第2号、国際安全保障学会、2006年9月、13-34頁、ISSN 1346-7573。
- Brahimi, Lakhdar (共著)「特別インタビュー ラクダール・ブラヒミ 現地に平和を根付かせるために (特集 平和構築というプロフェッション)」『外交フォーラム』第19巻第11号、都市出版、2006年11月、22-25頁、ISSN 0915-1281。
- 熊岡路矢、篠田英朗 (共著)「座談会 平和な社会を構築するために何が必要か--課題と日本の役割を考える (特集 平和構築というプロフェッション)」『外交フォーラム』第19巻第11号、都市出版、2006年11月、32-41頁、ISSN 0915-1281。
- 「「自由と繁栄の弧」を人々に届けるために--民主化支援と人間の安全保障」『外交フォーラム』第20巻第3号、都市出版、2007年3月、70-75頁、ISSN 0915-1281。
- 「民軍関係の課題--人道支援機関の視点から (国際平和活動における民軍関係の課題) -- (民軍関係と文民組織)」『IPSHU研究報告シリーズ』第38号、広島大学平和科学研究センター、2007年4月、105-128頁、ISSN 1342-5935。
- 「スウェーデンの外交力--「内なる旅」の積み重ねによって (カントリー・イン・フォーカス スウェーデン)」『外交フォーラム』第20巻第5号、都市出版、2007年5月、32-35頁、ISSN 0915-1281。
- 「アフガニスタン支援と日本--自らの問題として取り組む秋 (特集 創刊20周年特別企画 外交フォーラムがみた日本外交20年)」『外交フォーラム』第21巻第11号、都市出版、2008年11月、50-51頁、ISSN 0915-1281。
- 「PKO新ガイドラインの全貌 (特集 国連外交)」『外交フォーラム』第22巻第11号、都市出版、2009年11月、56-60頁、ISSN 0915-1281。
- 「人間の安全保障と難民支援」『日本と国連の50年 : オーラルヒストリー』明石康, 高須幸雄, 野村彰男, 大芝亮, 秋山信将 (編著)、ミネルヴァ書房、2008年3月。ISBN 978-4-623-04916-5。
- 『紛争解決の国際政治学 : ユーロ・グローバリズムからの示唆』ミネルヴァ書房、2010年。ISBN 978-4-623-05446-6。
- 「緒方貞子に学んだ戦地での覚悟 (大特集 不透明な時代を打ち破る 新・リーダーの条件) -- (「次の日本の顔」連続インタビュー)」『文芸春秋』第94巻第2号、文芸春秋、2016年2月、283-287頁。
- 「巻頭インタビュー 国連事務次長 (軍縮担当上級代表) 中満泉 「ドアを開ける」ように軍縮を進展させよう」『外交 = Diplomacy』第43巻、外務省、2017年5月、6-11頁。
- 『危機の現場に立つ』講談社、2017年。ISBN 978-4-06-220629-7。
- 「インタビュー 国連事務総長の軍縮アジェンダをめぐって 我々の未来を守るために (特集 軍縮 : とるべき選択)」『世界』第914号、岩波書店、2018年11月、74-81頁、ISSN 0582-4532。
- 「多国間主義の現在と未来、日本への期待 (焦点 課題に直面する多国間外交と日本)」『国際問題 = International affairs』第678号、日本国際問題研究所、2019年1月、1-5頁、ISSN 0452-3377。
- 「国連事務次長が語る核軍縮」『核兵器禁止条約の時代 = AGE OF NUCLEAR WEAPONS BAN TREATY : 核抑止論をのりこえる』4号、山口響 (監修)、法律文化社、京都〈RECNA叢書〉、2019年3月。 NCID BB2784619X。
- 木内真理子 (共著)「対談 世界の危機の現場から 不可能を可能に」『婦人之友』第113巻第3号、婦人之友社、2019年3月、10-21頁。