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中華民国総統選挙

中華民国の総統選挙 From Wikipedia, the free encyclopedia

中華民国総統選挙(ちゅうかみんこくそうとうせんきょ)は、中華民国(台湾)の国家元首である総統および副総統を選出するための選挙。正式名称は中華民国正副総統選挙。


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概要

1990年までは最高政権行使機関である国民大会が中華民国憲法に基づいて選出していた。

しかし、李登輝(任期:1988年 - 2000年)が進めた政治体制の民主化・台湾化の一環として、1994年の中華民国憲法増修条文により、中華民国自由地区(実効統治区域である台湾・澎湖・金門・馬祖)の国民全体により直接正副総統を選出する制度へと改められた。

直接選挙は1996年より実施されている。総統の任期が4年と定められたため4の倍数の年(子年・辰年・申年)に、現在まで8回行われている。

4つの選挙原則(普通、平等、直接、秘密選挙)が採用されている。また、二回投票制(絶対多数)ではなく一回投票制(相対多数)で行われる。このため、過半数以下の得票率で当選した例が2000年選挙(39.30%)と2024年選挙(40.05%)の2例ある。

アメリカ合衆国大統領選挙と同じ年に行われる。アメリカでは11月に行われるのに対し、台湾では1月(2008年までは3月)と先に行われるため、アメリカの東アジアの安全保障問題を政策課題に乗せやすくなっている。

2004年からは海外在住の中華民国自由地区国民に対しても選挙権が付与されている。ただし、日本のような在外選挙制度はなく、必ず中華民国に帰国し、投票日当日戸籍地にある投票所で投票する必要がある。

実施された選挙と当選者

国民大会選出

直接選挙

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実施年 実施日 期数 選挙 投票率 当選者
総統 副総統 所属政党 得票数 得票率
1996年 3月23日 第9回 1996年総統選挙 76.04% 李登輝 連戦 中国国民党 5,813,699 54.00%
2000年 3月18日 第10回 2000年総統選挙 82.69% 陳水扁 呂秀蓮 民主進歩党 4,977,737 39.30%
2004年 3月20日 第11回 2004年総統選挙 80.28% 6,471,970 50.11%
2008年 3月22日 第12回 2008年総統選挙 76.33% 馬英九 蕭万長 中国国民党 7,658,724 58.45%
2012年 1月14日 第13回 2012年総統選挙 74.38% 呉敦義 6,891,139 51.60%
2016年 1月16日 第14回 2016年総統選挙 66.27% 蔡英文 陳建仁 民主進歩党 6,894,744 56.12%
2020年 1月11日 第15回 2020年総統選挙 74.90% 頼清徳 8,170,231 57.13%
2024年 1月13日 第16回 2024年総統選挙 71.86% 頼清徳 蕭美琴 5,586,019 40.05%
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総統選挙県・市別投票結果
1996年総統選挙 2000年総統選挙 2004年総統選挙 2008年総統選挙
2012年総統選挙 2016年総統選挙 2020年総統選挙 2024年総統選挙
  民主進歩党の候補者が優勢、  中国国民党の候補者が優勢、  無所属の林洋港が優勢、  無所属の宋楚瑜が優勢
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総統選挙全国集計
1996年総統選挙 2000年総統選挙 2004年総統選挙 2008年総統選挙
  李登輝・連戦 (54.00%)
  彭明敏・謝長廷 (21.13%)
  林洋港・郝柏村 (14.90%)
  陳履安・王清峰 (9.98%)
  陳水扁・呂秀蓮 (39.30%)
  宋楚瑜・張昭雄 (36.84%)
  連戦・蕭万長 (23.10%)
  許信良・朱恵良 (0.63%)
  李敖・馮滬祥 (0.13%)
  陳水扁・呂秀蓮 (50.11%)
  連戦・宋楚瑜 (49.89%)
  馬英九・蕭万長 (58.45%)
  謝長廷・蘇貞昌 (41.55%)
2012年総統選挙 2016年総統選挙 2020年総統選挙 2024年総統選挙
  馬英九・呉敦義 (51.60%)
  蔡英文・蘇嘉全 (45.63%)
  宋楚瑜・林瑞雄 (2.77%)
  蔡英文・陳建仁 (56.12%)
  朱立倫・王如玄 (31.04%)
  宋楚瑜・徐欣瑩 (12.84%)
  蔡英文・頼清徳 (57.13%)
  韓国瑜・張善政 (38.61%)
  宋楚瑜・余湘 (4.26%)
  頼清徳・蕭美琴 (40.05%)
  侯友宜・趙少康 (33.49%)
  柯文哲・呉欣盈 (26.46%)
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選挙

台湾では投票日の10日前からメディアによる世論調査が禁止されており、違反した場合には罰則がある。

各候補の選挙事務所には、字は違うが発音が似ている縁起物が持ち込まれる場合が多い。例としては、幸先が良い「彩頭(Tshái-thâu)」に似ている大根の葉「菜頭(Tshài-thâu)」や、繁栄する「旺來(Ōng-lâi)」に似ているパイナップル「鳳梨(Ông-lâi)」、必ず当たる「包中(Bāozhōng)」には合わせてまんじゅう「包(Bāo)」とちまき「粽(Zòng)」などがある。

近年は、財団法人台湾設計研究院(繁体字中国語: 財團法人台灣設計研究院)と共同で選挙広報、選挙方法に関する掲示、指標、ポスター、政見放送にて近代的なデザインを採用する様になった[1]。

投票傾向

2004年以降の県市別投票結果
2004年以降の郷鎮市区別投票結果

多くの国と同様に、投票者の出自や地域性により、総統選挙における民進党と国民党両陣営の支持傾向には顕著な差がある。外省人、本島北部(桃竹苗)の客家人、台湾原住民および本島東部(花東)と大陸離島(金馬)の住民が「泛藍」を支持し、閩南人および本島南部(高雄市・屏東県)の客家人が「泛緑」を支持する傾向がある[2]。

宜蘭県、雲林県、嘉義市、嘉義県、台南市、高雄市、屏東県では民進党が圧倒的な強さを誇る。

新竹県、苗栗県、台東県、花蓮県、金門県、連江県では国民党が圧倒的な強さを誇る。

新北市、台中市、彰化県、澎湖県は両者が拮抗しているスイング・ステートである。特に、彰化県で優勢になった候補者は過去8回全ての総統選挙で勝利している。

民進党と国民党が得票1位、2位を独占するようになった2004年以降の投票傾向を以下に示す[3]。ただし、2008年総統選挙以前の台中県・台中市、台南県・台南市、高雄県・高雄市は、現在の区分に揃え合算してある。

なお、2004年以降に民進党と国民党以外の第三勢力が立候補した選挙は4回(親民党の2012年・2016年・2020年、民衆党の2024年)ある。その4回全てにおいて、屏東県での得票率が最も低くなっている。また、2012年を除く3回において、新竹県での得票率が最も高くなっている。

さらに見る 2004年総統選挙, 2008年総統選挙 ...
2004年総統選挙 2008年総統選挙 2012年総統選挙 2016年総統選挙 2020年総統選挙 2024年総統選挙
民進党 国民党 民進党 国民党 民進党 国民党 民進党 国民党 民進党 国民党 民進党 国民党
全国 50.11% 49.89% 41.55% 58.45% 45.63% 51.60% 56.12% 31.04% 57.13% 38.61% 40.05% 33.49%
県市 得票差 得票差 得票差 得票差 得票差 得票差 得票差 得票差 得票差 得票差 得票差 得票差
基隆市 -9.55% 9.55% -9.28% 9.28% -8.86% 7.69% -7.90% 4.25% -6.31% 5.31% -5.28% 5.14%
台北市 -6.64% 6.64% -4.58% 4.58% -6.09% 6.27% -4.16% 6.45% -3.48% 3.40% -1.92% 4.59%
新北市 -3.17% 3.17% -2.61% 2.61% -2.17% 2.13% -1.33% 2.30% -0.61% 0.30% -1.46% 1.68%
宜蘭県 7.60% -7.60% 7.03% -7.03% 6.90% -6.71% 5.94% -5.66% 6.15% -5.81% 4.69% -4.50%
桃園市 -5.43% 5.43% -6.19% 6.19% -5.78% 5.60% -5.09% 3.35% -2.35% 1.79% -4.78% 0.63%
新竹市 -5.23% 5.23% -6.25% 6.25% -6.14% 5.83% -4.90% 1.38% -1.87% 0.73% -5.26% -2.59%
新竹県 -14.17% 14.17% -15.57% 15.57% -14.70% 14.16% -13.60% 4.24% -10.25% 8.84% -12.63% 3.54%
苗栗県 -10.86% 10.86% -12.54% 12.54% -12.45% 12.25% -10.67% 6.51% -12.11% 11.71% -11.24% 7.69%
台中市 -0.10% 0.10% -1.58% 1.58% -0.95% 0.56% -1.11% -1.22% -0.18% -0.55% -2.47% -1.12%
彰化県 2.15% -2.15% 0.86% -0.86% 0.86% -1.02% 0.35% -2.24% 0.04% -0.37% -1.94% -0.56%
南投県 -1.36% 1.36% -3.58% 3.58% -3.26% 3.03% -3.89% 1.04% -6.30% 6.11% -4.10% 4.51%
雲林県 10.21% -10.21% 9.98% -9.98% 10.18% -9.93% 7.29% -6.11% 4.43% -4.01% 4.49% -4.16%
嘉義市 5.95% -5.95% 6.06% -6.06% 5.41% -5.33% 3.74% -3.09% 4.24% -3.82% 3.21% -2.09%
嘉義県 12.68% -12.68% 12.89% -12.89% 12.95% -12.56% 9.25% -7.66% 7.09% -6.45% 7.64% -4.21%
台南市 11.87% -11.87% 11.79% -11.79% 12.09% -11.80% 11.40% -8.97% 10.25% -9.51% 10.90% -7.88%
高雄市 6.77% -6.77% 8.20% -8.20% 7.79% -7.41% 7.27% -5.04% 5.10% -3.98% 8.84% -4.26%
屏東県 8.00% -8.00% 8.70% -8.70% 9.50% -8.67% 7.37% -4.05% 5.03% -3.51% 7.46% -2.65%
澎湖県 -0.64% 0.64% 0.52% -0.52% 0.02% -1.84% -5.31% -1.56% -3.28% 2.47% -1.45% 3.14%
台東県 -15.63% 15.63% -14.87% 14.87% -15.13% 14.87% -17.71% 13.58% -19.01% 19.67% -12.64% 15.83%
花蓮県 -20.31% 20.31% -19.03% 19.03% -19.69% 18.70% -19.18% 16.68% -21.22% 21.77% -15.27% 17.01%
金門県 -44.06% 44.06% -36.68% 36.68% -37.41% 37.64% -38.12% 35.06% -35.36% 36.22% -30.03% 27.91%
連江県 -44.35% 44.35% -36.71% 36.71% -37.60% 35.01% -39.58% 37.56% -37.32% 38.55% -29.53% 29.18%
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  民進党が0~5%高い、国民党が0~5%低い   民進党が5~10%高い、国民党が5~10%低い   民進党が10~15%高い、国民党が10~15%低い

  国民党が0~5%高い、民進党が0~5%低い   国民党が5~10%高い、民進党が5~10%低い   国民党が10~15%高い、民進党が10~15%低い   国民党が15~20%高い、民進党が15~20%低い   国民党が20~25%高い、民進党が20~25%低い   国民党が25~30%高い、民進党が25~30%低い   国民党が30~%高い、民進党が30~%低い

脚注

関連項目

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