令和8年8月千葉豪雨
2026年8月に日本で発生した豪雨災害
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令和8年8月千葉豪雨(れいわ8ねん8がつちばごうう)は、2026年(令和8年)8月13日から、千葉県を中心に関東地方で発生した集中豪雨。翌14日に気象庁が命名した[6]。
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| 発災日時 |
2026年8月13日 - 2026年8月14日 |
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| 被災地域 |
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| 気象記録 | |
| 最多雨量 | 千葉市で367.0 mm |
| 最多時間雨量 | 千葉市で115.0 mm |
| 現時点の人的被害 | |
| 死者 |
13人 |
| 行方不明者 |
2人 |
| 負傷者 |
34人 |
| 建物等被害 | |
| 全壊 |
2棟 |
| 半壊 |
12棟 |
| 一部損壊 |
43棟 |
| 床上浸水 |
1000棟 |
| 床下浸水 |
1007棟 |
| 被害総額 | |
| 災害救助法 適用市区町村 | 千葉市、市川市、船橋市、館山市、松戸市、茂原市、佐倉市、東金市、習志野市、柏市、市原市、八千代市、我孫子市、鎌ヶ谷市、四街道市、八街市、印西市、白井市、大網白里市、白子町、長柄町、富里市、山武市、酒々井町、九十九里町 |
| 出典: [2][3][4][5] | |
気象庁が気象現象を命名するのは令和2年7月豪雨(2020年7月)以来6年ぶりであり[7]、地域名と共に命名するのは平成29年7月九州北部豪雨(2017年7月)以来9年ぶりである[8]。
気象庁が同年5月に防災気象情報の運用を見直してから初めて警戒レベル5の大雨[4]と土砂災害[5]の特別警報が発表された。
気象状況

13日から14日にかけて、関東甲信地方にはこの時期としては強い上空寒気が入り込んだほか、千島の東の高気圧の縁を回る暖かく湿った空気の影響で大気の状態が非常に不安定になった(「モンスーンジャイア」と呼ばれる現象)。千葉県では13日夕方以降、線状降水帯が発生し、気象庁は気象防災速報(記録的短時間大雨)を相次ぎ発表した[2]。また、レベル5大雨特別警報は同年5月の新たな防災気象情報の運用開始後、全国で初めて発表された[9]。特に千葉県では記録的な大雨となり、気象庁は13日夕方以降22市町村にレベル5大雨特別警報[4]を、そのうち千葉市、茂原市、東金市、市原市、八街市、大網白里市の6市にレベル5土砂災害特別警報[5]を発表した[4]。
千葉市では14日6時までの24時間降水量が360ミリを超え、8月の平年1か月分の3倍以上となり、観測史上1位を更新した[2]。また、千葉市中央区では、18時48分までの1時間に115.0mmの猛烈な雨を観測し、観測史上1位の値を更新した[10]。
レベル5特別警報の推移
| 特別警報の推移 | ||
|---|---|---|
| 月日 | 時刻 | 対象 |
| レベル5大雨特別警報の発表 | ||
| 8月13日 | 19時30分 | 千葉市・市川市・船橋市・松戸市・佐倉市・習志野市・柏市・市原市・八千代市・鎌ヶ谷市・四街道市・白井市 |
| 19時50分 | 我孫子市・印西市 | |
| 21時45分 | 東金市・八街市 | |
| 22時15分 | 茂原市・大網白里市 | |
| 22時40分 | 長柄町 | |
| 23時40分 | 白子町 | |
| 8月14日 | 0時30分 | 山武市・九十九里町 |
| レベル5土砂災害特別警報の発表 | ||
| 8月13日 | 21時55分 | 千葉市・市原市 |
| 23時40分 | 茂原市・大網白里市 | |
| 8月14日 | 0時30分 | 東金市・八街市 |
| 特別警報の解除 | ||
| 8月14日 | 5時15分 | レベル5特別警報はレベル4危険警報等へ切り替え |
被害状況



千葉県県土整備部によると、道路上で走行不能となった車両の放置が県が管理する県道と国道だけで、少なくとも約200台が確認された。 千葉市は管理道路で約千台を見込むと明らかにした。 他の市町村道や千葉国道事務所が直轄する国道でも放置車両が多数発生している[11][12]。
東京電力パワーグリッドによると、8月14日8時時点で、千葉県内において約24,950軒の停電が発生。その内、蘇我変電所の浸水の影響によるものが約15,890軒であることを公表した[13][14]。
大多喜ガスは大雨によりガスの圧力が異常に上昇したとして、8月14日9時時点で、八千代市と佐倉市の一部、約12,891戸で供給を一時停止した[15][16]。
千葉市では水道管が3か所で破損し、少なくとも50戸で断水が発生した[17]。
国土交通省によると、14日午前8時時点で、千葉県管理河川の村田川で氾濫が確認されている他、14日午前9時時点で、千葉県内で6件の土砂災害を確認している。また、14日午前9時30分時点で、千葉県内にある3ヶ所の下水道処理施設で、浸水により機能を停止した[2]。
千葉市中央区では、2025年7月から浸水対策で運用開始された宮崎雨水貯留槽(25mプール約28杯分)が稼働していたが、この豪雨では想定外の雨量で貯留槽が満水になったことから、同区で浸水被害に至ったという[18]。
千葉県大網白里市は14日朝、市中心部のJR大網駅周辺を含む広域で冠水被害が続いていると表明、 市は被害の確認を急いでいる[19]。
千葉県我孫子市根戸では、根戸小学校近くの森林で土砂崩れが発生した。土砂は近くの駐車場に流れ込んだが、人的、物的被害は発生しなかった[20]。
人的被害
8月17日の時点で千葉市で7人、佐倉市で2人、柏市、市川市、八千代市、市原市、いすみ市でそれぞれ1人の合計13人の死亡が確認された[21][22]。なお、このうち千葉市の1人は停電した室内で発電機を使い一酸化炭素中毒で死亡している[23][24]。
交通機関への影響
鉄道では、京葉線の蘇我駅構内で転てつ機浸水、外房線の土気駅〜大網駅間で路盤流出、東金線の大網駅〜東金駅間で路盤流出、総武本線の四街道駅〜物井駅間で路盤流出、京成本線の大和田変電所が浸水、小湊鉄道線の里見駅〜上総中野駅間で土砂流入の被害があった[25][2][注釈 1]。
JR東日本によると、 一部で運転を見合わせていた総武本線、成田線、内房線、久留里線、京葉線および外房線の千葉駅〜誉田駅間と茂原駅〜安房鴨川駅間については15日始発までに随時運行を再開、東金線および外房線の本納駅〜茂原駅間については16日始発より運転再開した。一方で、土気駅~大網駅間では、レールの下にある砕石が流出するなどの被害を受け、運転再開まで相当な時間を要することが判明した[26][27]。
小湊鉄道は14日は小湊鉄道線里見駅から上総中野駅の間で終日運休し、里見駅から養老渓谷駅の間で直行の代行バスを運行した。 15日からは里見駅から上総中野駅の間を当面運休し、バス・タクシーによる代行輸送を行なった。また養老渓谷駅から上総中野駅の間では本数を減らして運行した[28]。
千葉都市モノレールは大雨や雪の中でも運行が可能な懸垂式モノレールであることから13日夜には運休したJRの振替輸送先となり、朝ラッシュ時と同等の本数まで増発を行った。また千葉市役所に避難所が開設されることを受けて14日未明には終電を延長するかたちで千葉駅発千葉みなと駅行き1本を臨時運行した[29]。

道路では、国道16号線の千葉市中央区田町、国道296号の佐倉市田町、国道464号の船橋市小室町の区間で、冠水のため通行止めとなった[25]。
東日本高速道路株式会社(NEXCO東日本)によると、複数の箇所(圏央道で2箇所、千葉東金道路で1箇所)で大規模な土砂災害が発生し、8月14日17時00分時点では、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の松尾横芝IC - 茂原長南IC間の外回りと内回り、千葉東金道路の千葉東JCT - 東金JCT間の上下線で通行止めとなっており、通行止めの解除には時間を要する見込みである[30]。
公共交通機関の運転見合わせなどにより、成田国際空港では一時約7000人の滞留者が発生した[31]ほか、2026年8月14日午前6時時点ではJR成田線成田空港駅で入場規制が行われた[32]。