A (映画)
From Wikipedia, the free encyclopedia
製作過程
当初、森はワイドショー製作をテレビ局と契約していたが、1か月後に契約を解除された。荒木浩には手紙で取材依頼を申し込み、2回目の手紙で返事が来た。当時依頼したのは自分だけだったと語っている[5]。1995年9月からドキュメンタリーとして撮影を始め、1996年1月に契約した共同テレビジョンからも8月に契約を打ち切られた[5]。
プロデューサーの安岡卓治は、当初若いスタッフをつけるつもりだったが、最終的に森、安岡の二人で制作することにした[6]。また、安岡は亀戸道場での記者会見に同行する際、森に新品のデジタルカメラを渡したが、森の持つカメラが傷だらけ、ホコリだらけで機材の扱い方を知らないことに気付き、新品のカメラを渡したことを後悔した、としている[7]。
撮影した素材テープはおよそ136時間にも及んだ[5]。
違法逮捕シーン
公安警察による逮捕のシーンは転び公妨が初めて映像に記録されたものだと称される、と森自身によって紹介されている。また森は転び公妨より悪質な「転ばせ公妨だ」と評している[8]。
逮捕シーンの映像記録を証拠としてオウム側に提供することに悩んだ際、森は「ニュートラルな位置」に立つ必要があると語ったが、安岡はTBSビデオ問題のようにオウムに加担することで世論を敵に回すことを憂慮した、と書いている[9]。
まさに今撮影中の作品を被写体に起きた事件の証拠として提出する行為は、ドキュメンタリー映画の政治性を端的に示している。また、森と安岡の議論は、撮影という行為によって対象に干渉していながら、にもかかわらず対象に関与しまいとするドキュメンタリー映画の倫理的な葛藤を一層露わにする[10]。