V曲線
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同期機において、V曲線(Vきょくせん、英: V curve、V-curveとも表記)とは、負荷を一定に保った状態での、同期電動機の界磁電流の関数としての電機子電流の関係を示すグラフである。この名称は、1893年にウィリアム・モリス・モーデイ(W. M. Mordey)が、曲線がアルファベットのVの字に似ていることを指摘したことに由来する。[1]
曲線の最低点は、力率が1(単位力率)の状態に対応する。電動機の場合、最小点より左側の点は不足励磁に対応し(したがって電機子電流は電圧に対して「遅れ」となる)、右側の点は過励磁に対応する(「進み」となる)。通常、実験に基づいて複数のV曲線が描かれ、それぞれが異なる負荷の値に対応している。[2]
単位力率()で最小値をとるのは、同期電動機の電力 P に関する一般的な公式 に起因する。電力を一定に保ち、電機子端子の線間電圧 も一定である場合、力率が低下すれば、それに応じて電機子電流 が増加しなければならない。[3] 界磁電流が低い値のとき、力率は低いため、電機子電流は大きく(かつ遅れ)なる。界磁電流が増加するにつれて力率も増加し、単位力率に達する(電動機がこの「正規励磁」に達すると、電機子電流は最小値まで減少する)。界磁電流をこの点を超えて増加させると、電機子電流は進みとなり、力率は低下し、 は再び増大する。[4]
V曲線から得られるデータは、システム全体の力率改善のために同期電動機を設定する際に利用できる。電動機の力率は、単に界磁電流を調整することで変更できるからである。[3] 改善を行う際、電動機は機械的な動力を供給することもできるし、あるいはアイドルモード(「フロート」状態)で運転して同期調相機として機能させることもできる。[5]