キネマ (食品)

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葉にくるまれた伝統的なキネマ

キネマネパール語: किनेमा, Kinema)は、ヒマラヤ山脈南麓の東部のネパール人社会(ネパール東端のコシ州インドシッキムダージリンカリンポンなど)で作られている大豆の発酵食品である[1]

キネマはネパール東部からシッキムにかけて分布するリンブー人英語版ライ人英語版の伝統的な食物である[2][3]。「キネマ」という語は、リンブー語のkinambaaに由来すると考えられている。 「キ」は発酵、「ナンバー」は匂いを意味する[4]

インドの微生物学者ジョティ・プラカシュ・タマンによると、キネマは伝説上のキラータ王朝英語版の時代であった紀元前600年から紀元後100年頃にリンブー人によって伝来したと推定されている[5]

製法

キネマ作りはまず大豆を水に一晩漬けることから始まる。浸した豆を2~3時間、柔らかくなるまで茹でる。水を切った豆を臼で搗き砕き、薪の灰を豆の量の1%ほど加え、全体をよく混ぜる。これを、地元でとれるシダ(Glaphylopteriolopsis erubescens)を敷き詰めた竹籠に入れる。竹籠は麻袋で覆い、常温で1~3日間自然発酵させる[1]。製造後すぐに食べることもあれば、長期保存のために天日干しして乾燥食品にすることも多い。

キネマ作りにおいて、栽培された細菌を意図的に加えることはなく、細菌の住むシダやその他の植物の葉に大豆をくるむことにより大豆の発酵を進める。発酵の成功には、主に枯草菌など天然細菌が頼りである[6]

消費

キネマ

ねばねばして臭気のある発酵食品であるキネマは、伝統的にはダルバート(米飯とスープとおかずによる家庭食)のスープの中に入れられ、米飯と共に食される。また香ばしい調味料や辛みのあるおかず(タルカリ)の中に使われ、米飯やパンと一緒に食べることもある。乾燥したキネマは、トマトや唐辛子と混ぜてアチャール(漬物)にされる。キネマは伝統的には家庭で作られたが、現在は市場で売られているほか、乾燥製品としてネット通販されている。

栄養

キネマは、大豆の複雑なたんぱく質が発酵によって消化しやすいアミノ酸に分解されているため、健康的な食品と考えられている[7]。大豆のpHは6.75であるのに対し、キネマはpH7.89のアルカリ性である。キネマの水分は62%。乾燥キネマ100gあたり、タンパク質48g、炭水化物28g、脂肪17g、灰分(ミネラル)7gが含まれている。キネマのエネルギー価は100gあたり2MJである。キネマの遊離脂肪酸は生大豆の約33倍であることが判明している[8]

大豆発酵食品の分布

脚注

外部リンク

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