パンジャタワー

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欧字表記 Panja Tower[1]
性別 [1]
パンジャタワー
第30回NHKマイルカップ(2025年5月11日)
欧字表記 Panja Tower[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 鹿毛[1]
生誕 2022年2月21日(4歳)[1]
タワーオブロンドン[1]
クラークスデール[1]
母の父 ヴィクトワールピサ[1]
生国 日本の旗 日本北海道新ひだか町[1]
生産者 チャンピオンズファーム[1]
馬主 (株)Deep Creek[1]
調教師 橋口慎介栗東[1]
競走成績
生涯成績 9戦4勝[1]
中央:7戦4勝
海外:2戦0勝
獲得賞金 2億8894万9900円[2]
中央: 2億5523万円[1]
豪州:25万豪ドル
(2026年3月29日現在)
WBRR M115 - S115 / 2025年[3]
勝ち鞍
GINHKマイルC2025年
GII京王杯2歳S2024年
GIIIキーンランドC2025年
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パンジャタワー(欧字名:Panja Tower2022年2月21日 - )は、日本競走馬[1]。主な勝ち鞍に2025年NHKマイルカップキーンランドカップ2024年京王杯2歳ステークス

デビューまで

2022年2月21日、北海道新ひだか町チャンピオンズファームで生まれる[1]。母クラークスデールは未出走馬であり、2019年のノーザンファーム繁殖牝馬セールにおいて税抜150万円で落札された[4]。牧場関係者からの生まれた当初の評価は「目立たない」といったものが多く、チャンピオンズファーム代表の中村明人は「生まれたときはそれほど目立つ子じゃなかったですが、チャンピオンヒルズの坂路ですごく動いていたので、〝めちゃめちゃ走る〟と周囲に言われるほどでした。」と語っている[5]。また牧場のスタッフは、「生まれた頃から目立たず、病気もせず、良い意味で印象に残らないような馬」と述懐する一方で「メンタルはかなり強く、物事に動じない一面も持ち合わせていました」とも評している[6]

本馬のオーナーとなる株式会社Deep Creekは、不動産業を営む深澤朝房が代表を務める法人。馬の購入に際しては必ずを見て選ぶという深澤は、牧場でこの馬を見初めた理由に「戦う目をしていた」ことのほか、ジェネラスなどの名馬を兄弟に持つシンコウエルメスの血が入った父系ロジユニヴァースといった名馬を輩出しているソニンクがいる母系といった血統面の理由も挙げている[7]

深澤の用いる冠名「パンジャ」に、父名の一部を組み合わせ[8]「パンジャタワー」と命名された同馬は、栗東トレーニングセンター橋口慎介厩舎に入厩。初対面時の印象を橋口は「小さい馬で、(中略)ほかの馬と比べても幼かった」と振り返っており、のちの活躍には「ここまでの馬になるとは正直、思いませんでしたね」と語っている[9]。その後、デビュー直前の追い切り前の取材で橋口は「CWで追い切る予定ですが、動くと思いますよ」と述べ、レースでもタッグを組む松山弘平の騎乗で行われた追い切りではオープンクラスの古馬に先着[10]。また「ゲートも速い方だと思います」ともコメントした[10]

2歳(2024年)

デビューを9月8日の中京競馬場で行われた新馬戦で迎えると、2着馬に半馬身差をつけて勝利[11]。鞍上の松山は、スタートを出ることができず枠も良くなかったものの能力で勝ち切ることができた、着差以上に強い競馬であったとデビュー戦を評価している[11]

続く2戦目には11月2日の京王杯2歳ステークスに出走。道中は折り合いに専念し中団を進むと、直線に向いてから大外に持ち出し最速の上がりを見せて優勝、重賞初制覇を果たした[12]タワーオブロンドン産駒のJRA重賞初勝利となった[13]ほか、オーナーである深澤にとっても馬主歴19年目で初の重賞制覇となった[14]。松山は、4コーナーでは想定より外に出され距離のロスが多かったうえ、悪天候による重馬場の影響も不安視していたものの、パンジャタワーがしっかりこなしたことで「能力の高さを感じたレースでした」と振り返っている[15]

その後、12月15日の朝日杯フューチュリティステークスまで駒を進める。レース前に橋口は「初めての距離だがマイルまではこなせると思います」とコメントしていたが[16]、4番人気の支持で挑んだレースでは直線で伸びを欠き12着に敗れる[17]。橋口は敗因について「現状は距離が若干長かったのかも」「スピードもありすぎますから」と分析し、来年再びマイルに挑戦することを目標としてファルコンステークスからNHKマイルカップへの出走を示唆し、パンジャタワーを放牧に出した[17]

3歳(2025年)

年明けは橋口が想定していたように、3月22日のファルコンステークスへ向かった。勝利した京王杯2歳ステークス同じ1400mであり、1週前追い切りでも猛時計を叩き出したことから橋口も自信を見せていた[18]ものの、単勝4.5倍の1番人気に応えられず4着に敗れる[19]。松山に代わって手綱を取った藤岡佑介は、「3コーナーで下が悪いところを走って、そのタイミングで手応えが悪くなった」と敗因を分析した[19]

敗戦後、一時は葵ステークスを使う計画も立てられたが、オーナーの深澤がGIへの出走意欲を示したことから、橋口への打診のうえでNHKマイルカップへの出走が決まった[5][20]。手綱は再び松山に戻り、馬の状態も良かったことから橋口は特に指示を出さず、松山に任せる形でレースに挑んだ[21]。レースではスタートを上手に出ると馬のペースで道中を進み、最終直線で懸命に追うと、最後は猛追する3番人気のマジックサンズ武豊)をアタマ差で退け9番人気ながら勝利を掴んだ[21]。ハナ差の3着には12番人気のチェルビアット(マイケル・ディー)も迫り大激戦となったため、橋口は当初は負けたように思ったという[21][9]。この勝利で、オーナーの深澤と生産者のチャンピオンズファームはともにGI初制覇を挙げることとなった[5][22]。なお優勝後の談話で、深澤はパンジャタワーの東京優駿(日本ダービー)への出走も示唆していた[22]が、実現はしていない。

夏は8月24日のキーンランドカップに、引き継ぎ松山とのタッグで向かった。出走メンバーの中で唯一のGI馬であり、2番人気の支持を受けてレースに挑むと、最初こそ出負けしたが徐々に外へ持ち出し、最後は瞬発力を生かして豪快に差し切り勝ちを果たした[23]。この勝利で鞍上の松山はJRAの全10場での重賞制覇を達成[23]。レース前から参戦を表明していたオーストラリアの重賞・ゴールデンイーグルに向け、松山は「いい前哨戦になったと思う」と話した[23]

秋はゴールデンイーグル出走へ向け、10月11日にオーストラリアへと入国した[24]。深澤はレース参戦にあたって、「今年の3歳馬で1年間の獲得賞金1位を狙っている」ことも出走目的に挙げたほか、「パンジャタワー・ファースト」を掲げ、輸送の負担軽減のために自ら手配したチャーター便でのパンジャタワーの輸送を行った[25]。日本時間で11月1日に行われたレースでは中団につけ、直線での抜け出しを図ったが及ばず5着に敗れた[26]

次走は1351ターフスプリントに出走する予定[27]

競走成績

以下の内容は、JBISサーチ[28]およびnetkeiba.com[29]の情報に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2024.9.8 中京 2歳新馬 芝1200m(良) 7 3 3 1.6(1人) 1着 1:09.7(34.2) -0.1 松山弘平 55 (タガノアンファン) 468
11.2 東京 京王杯2歳S GII 芝1400m(稍) 14 5 7 21.0(8人) 1着 1:21.2(33.8) -0.1 松山弘平 56 (マイネルチケット) 480
12.15 京都 朝日杯FS GI 芝1600m(良) 16 6 12 9.0(4人) 12着 1:35.8(35.0) 1.7 松山弘平 56 アドマイヤズーム 486
2025.3.22 中京 ファルコンS GIII 芝1400m(良) 18 2 4 4.5(1人) 4着 1:21.1(34.6) 0.1 藤岡佑介 57 ヤンキーバローズ 484
5.11 東京 NHKマイルC GI 芝1600m(良) 18 6 11 26.1(9人) 1着 1:31.7(34.2) 0.0 松山弘平 57 マジックサンズ 480
8.24 札幌 キーンランドC GIII 芝1200m(良) 16 3 5 5.5(2人) 1着 1:08.2(33.9) -0.1 松山弘平 57 (ペアポルックス) 488
11.1 ランドウィック ゴールデンイーグル 芝1500m(重) 16 12 3 8.0(3人) 5着 1:32.3 - 松山弘平 56.5 Autumn Glow 計不
2026.2.15 KAA 1351ターフスプリント G2 芝1351m(良) 13 11 8 4.5(2人) 5着 J.モレイラ 57 Reef Runner 計不
3.29 中京 高松宮記念 GI 芝1200m(良) 18 1 1 5.0(3人) 4着 1:06.7(33.2) 0.4 松山弘平 58 サトノレーヴ 486
  • 競走成績は2026年3月29日現在

エピソード

  • 管理調教師の橋口と、NHKマイルカップ優勝時の鞍上である松山は、ともに池添兼雄厩舎への所属経験があった。このタッグでのGI勝利に、橋口は「一緒に勝ててうれしかったですね。『いつかGⅠを勝ちたいね』という話はいつもしていましたが、それが現実になって本当に良かったです」と語った[20]。松山もまた優勝騎手インタビューで「パンジャタワーと勝てたことがうれしい。橋口先生も自分も池添兼雄厩舎で育ったので、一緒に勝ててうれしいです」と話しており[30]、池添からも「おめでとう」とメールがあった[9]
  • オーナーの深澤は第75代横綱である大の里の東京後援会に所属しており、大の里の横綱昇進にあたって、パンジャタワーの馬名や会社名などを刻んだ三つ揃いの化粧まわしを進呈している[31]

血統表

脚注

参考文献

外部リンク

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