帥記
平安時代の公家源経信の日記
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概要
現存状況と記録時期
内容
「琵琶事あり」という記事が見られ、藤原師通に琵琶を教えていたことが窺えるが、日記の内容から歌人や管絃の名手としての側面を捕らえることは難しく、むしろ有職故実に通じた公卿としての姿が目立つ[6]。
治暦4年に、行幸の日取りや来年の内裏造営について陣定が催された際、集まった上達部は意見を求められず、天皇と3人の大臣のみの定が行われた。こうした御前定は前例がないものであり、経信は「奇怪尤甚」と評している。この出来事は以後の親政・院政における天皇や院の発言力が強まる転機となった[7]。
また承暦4年に、高麗から太宰府に宛てて、国王である文宗の風疾を治療するため医師を遣わしてほしいとの要請があった。経信は故実を引きながら、これに慎重に賛成している[8]。『続古事談』に経信が反対したと書かれているが、これは源俊実の発言であると推定されている[9]。
刊本
- 『水左記 帥記(史料通覧)』日本史籍保存会、1916年。NDLJP:949534
- 『史料大成 第5』内外書籍、1936年8月。全国書誌番号:46058126、NCID BN0683586X。
- 『増補史料大成 第5巻』臨川書店、1986年11月。ISBN 4653005192
参考文献
- 川端善明ほか『古事談・続古事談』岩波書店〈新日本古典文学大系〉、2005年11月。ISBN 4002400417。
- 新人物往来社 編『日本歴史「古記録」総覧』新人物往来社、1989年11月。全国書誌番号:90014134、NCID BN04473746。
- 竹内理三ほか『史籍解題辞典 上巻(古代中世編)』東京堂出版、1995年9月。ISBN 4490102151。
- 山中裕『古記録と日記 上巻』思文閣出版、1993年1月。ISBN 478420752X。