幽霊 (江戸川乱歩)
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あらすじ
平田氏のもとに、彼に付きまとっていた辻堂老人が死亡したという知らせが届く。しかし、その後に平田氏のもとに死んだはずの辻堂老人からの手紙が届き、辻堂の姿がたびたび目撃される。辻堂の戸籍謄本を取り寄せてまで確認するが、確かに死亡と記載されていた。平田氏は、次第にその「幽霊」の影に怯えるようになる。
家族に勧められるままに静養することにし、海岸に立地する旅館へ保養に出かける。しかし、海岸を散歩中についに辻堂が現れた。慌てて逃げたために躓いて倒れてしまうが、ひとりの青年に助けられた。
数日後、青年が平田氏を訪ねてきて、生きている辻堂の身柄を確保したと言う。辻堂は屋敷近くの郵便局で配達夫をしていたので、平田氏がらみの書簡を開封していた。戸籍謄本のすり替えや、保養地の住所を調べるのも簡単だったのだ。青年は懐から一通の戸籍謄本を取出すと、平田氏の前にさし置いた。そこには辻堂の名前が書いてあるが、死亡の字は書いてなかった。こうして平田氏の交友録に、素人探偵明智小五郎の名前が書き加えられた。
主要登場人物
- 平田氏
- 実業家。辻堂老人に恨みを買い、命を狙われていた。
- 辻堂
- 平田氏を深く恨んでいる老人。平田氏の命を狙っていたが病死した。
- 明智小五郎
- 素人探偵。物語の最後に名前が判明する。