青銅の魔人
From Wikipedia, the free encyclopedia
あらすじ
東京都内に、ギリギリと歯車の音を鳴らす全身が青銅でできた機械人間が出没し、真夜中の時計店を襲い始め、人々を恐怖に陥れる。そんなとき、郊外に住む富豪の手塚竜之助氏の邸宅から時計塔の時計が盗まれ、次には手塚氏愛蔵の「皇帝の夜光の時計」を盗むという予告が来る。手塚氏は警察のみならず、名探偵明智小五郎にも警備を依頼する。しかし、土蔵内の金庫に秘していた時計はまんまと青銅の魔人に奪われる。しかも土蔵の中から魔人は消えていたが、明智の助手の小林少年と、彼が戦災孤児を集めて組織した「少年探偵団チンピラ別働隊」が魔人を追跡していた。追われた魔人はとある煙突に登って逃げるが、消防ポンプ車の放水によって墜落する。それは人間ではなくロボットであった。この追跡で小林少年は魔人の一味に捕まってしまい、目覚めた地下かと思われる賊のアジトには手塚氏の息子の昌一と娘の雪子も青銅の魔人の姿に戒められ、拉致されていた。しかし、明智はすでに手塚邸の井戸が魔人のアジトの入り口になっていることを見抜いており、手塚氏や中村警部とともにそこへ侵入し、小林を含めた3人の子供たちと時計を取り戻す。そこで明智は青銅の魔人は手塚氏だと指摘する。何度か消えた魔人の正体はエアコンプレッサーで膨張収縮自在の人形であり、煙突から落ちたロボットの正体は魔人が最初から煙突の中に隠していたそれを落としたものである。さらには、5年間戦争に行って帰ってきたのは実は手塚氏ではなく別人で、夫人は重病で夫が復員するとすぐに死亡し、子供たちは最後の別れの時に小さすぎて父をよく覚えてなかったゆえに入れ替われたことから、その正体は二十面相だと明智は言う。明智への復讐に敗れた二十面相は逃走し、その途中で明智に化けて小林少年を連れてあるビルまで逃れるが、やはりチンピラ別働隊に追跡されており、明智に踏み込まれてさらに逃走した末にモーターボートで海への脱出を図るが、それも爆発を起こして事件は解決を見る。
登場人物
- 小林芳雄 - 探偵明智小五郎の助手。「少年探偵団」の団長。
- チンピラ別働隊[注 1] - 「少年探偵団」の別働部隊。孤児のグループで、親の目や学校を気にする必要がないため、平日の日中や夜間の活動も可能。
- 手塚竜之助 - 年代物の時計の収集家。戦争に行っており日本には5年間不在であった。
- 手塚昌一 - 竜之助の息子。13歳。
- 手塚雪子 - 竜之助の娘。8歳。
- 怪人二十面相 - 神出鬼没の怪盗で、変装が得意なため「二十面相」と呼ばれ、自らもそう称している。
- 明智小五郎 - 名探偵。二十面相の宿敵。
- 中村警部 - 警視庁の警部。明智とは旧知の仲。
書誌情報
関連作品
ラジオドラマ
- 『乱歩の青銅の魔人』(朝日放送)
- 昭和27年に放送。
映画
- 『青銅の魔人』(1954年〈昭和29年〉12月29日公開)[4]
- 『名探偵明智小五郎シリーズ 青銅の魔人㐧二部 謎の夜光時計』(1955年〈昭和30年〉1月3日公開)[4][5]
- 『名探偵明智小五郎シリーズ 青銅の魔人㐧三部 恐怖の天守閣』(1955年1月9日公開)[4][5]
- 『名探偵明智小五郎シリーズ 青銅の魔人㐧四部 決闘獅子ヶ島』(1955年1月15日公開)[4][5]
- 『少年探偵団 第一部 二十面相の復讐』(1957年8月6日公開)[4][7]
- 『少年探偵団 第二部 夜光の魔人』(1957年8月11日公開)[4][7]
小説
- 『怪人二十面相・伝 青銅の魔人』(北村想)
- 北村想が「二十面相は二人いる」という自説を元に著した小説。二代目二十面相の視点から、同じく二代目を襲名した明智小五郎(小林少年)との対決を描く。