田中富広

日本の宗教家 (1956-) From Wikipedia, the free encyclopedia

田中 富広[注 1](たなか とみひろ、1956年昭和31年)3月4日 - )は、日本宗教家世界平和統一家庭連合日本教会第14代会長を務めた。

生誕 (1956-03-04) 1956年3月4日(70歳)
日本の旗 日本 北海道北広島市
別名 田中 冨廣
配偶者 田中美由紀
概要 たなか とみひろ 田中 富広, 生誕 ...
たなか とみひろ
田中 富広
生誕 (1956-03-04) 1956年3月4日(70歳)
日本の旗 日本 北海道北広島市
別名 田中 冨廣
出身校 北海学園大学工学部建築学科卒業
配偶者 田中美由紀
子供 息子2人
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経歴

北海道北広島市で生まれる[1]1976年2月12日、統一教会(現・世界平和統一家庭連合)に入信[1]

1978年3月、北海学園大学工学部建築学科卒業。同年4月、全国大学原理研究会(CARP)の支部長に就任。

1982年10月、国際基督教学生協会(ICSA)幹事に就任。同年10月14日、6000双国際合同祝福結婚式がソウル蚕室体育館で開催され、5837組の新郎新婦が祝福された[2][3]。田中もこの合同結婚式に参加した[1][注 2]

1989年10月、調布教会教会長に就任。1997年10月、統一教会青学部長に就任。2001年4月、世界平和青年連合(YFWP)事務総長に就任。

2013年8月30日、統一教会青年学生局長に就任。2015年1月5日、日本統一教会副会長に就任。2019年ピースロード首都圏実行委員長に就任[14]

2020年5月8日、韓鶴子総裁は宣教本部を強化するとして、世界本部長に事務総長兼秘書副室長のユン・ヨンホ(윤영호)[注 3]を任命した[18][19]。実権を握ったユンは、世界の摂理機関の組織改編に着手し、世界本部と韓国本部の組織一元化を図った[20]。同年10月13日、ユンは日本統一教会会長の徳野英治を分苑長とし、同日、田中が第14代会長に就任した[1]。同年10月29日、東京都大田区で「神日本家庭連合 新体制出発式」が開催され、第6地区(台湾)長の方相逸(パン・サンイル)が神日本大陸会長に就任した[21]。日本の実質的なトップは方相逸が担うこととなった[22][20]

2025年9月22日、ソウル中央地裁は韓鶴子と天務院副院長の鄭元周(チョン・ウォンジュ、정원주、女性)の逮捕状を発付するかどうかの審査を行った[23][24]。同月23日、韓鶴子は逮捕された。一方、鄭元周は逮捕を免れ在宅起訴に持ち込むことに成功した[25][26][27]。同年11月28日、韓鶴子の孫の文信出(ムン・シンチュル、문신출)が幹部を連れて、日本の教団本部を訪れた[27][注 4]。韓国では金建希の疑惑を追及する特別検察官チーム[29]の捜査が進み、韓鶴子を初め教団幹部14人が被疑者または被告となっていた。弁護団の費用として10億円以上が必要となったものの、教団自身がそれを払うと業務上横領または背任の可能性が生じる[30][27]。鄭元周ら教団最高幹部は、東京高裁が日本の統一教会に解散の決定[注 5]を下して清算手続きが始まる前に手を打たなければならないと考えた。文信出は、信者および元信者に対する補償の返金より裁判費用を出せと要求したが、田中らはこれに抵抗した[27]

同年12月9日、東京都渋谷区松濤の教団本部で記者会見し、同日付で辞任すると発表した。会見の冒頭、辞任の理由について「継続して社会をお騒がせしてきたこと、今なお被害を訴える方々がいらっしゃることに対する道義的な立場からです」と述べた。続けて「私たちの活動が一部の方々に深い心痛を与えたことは軽視できない。会長として事態を真摯に受け止め、社会からの信頼回復に向けた一歩を踏み出すため辞任を決意した。申し訳ありません」と、高額献金などの被害を訴える元信者らに向けて謝罪した[32][33]。事実上の解任とされる[27]

発言

安倍晋三銃撃事件

2022年7月11日の記者会見

  • 安倍晋三銃撃事件の被疑者が「母親が宗教にのめりこみ、多額の寄付をして破産したので、恨みがあった」という趣旨の供述をしている事に関連して、被疑者の指す宗教が旧統一教会であったとする情報が海外メディアを中心に報道されていた[34]。それを踏まえ2022年7月11日に記者会見を開き、「教会員であり、月一回程度の行事に参加している」として、会員である事実を認めた。
  • 被疑者が「母親が多額の寄付をして破産した」と述べていることについては「高額献金を要求したかどうかは記録上一切残っておりません」として、曖昧な回答に終始した[35]

2022年8月10日の記者会見

  • 世界平和統一家庭連合のメディア報道が過熱していると主張し、前回の記者会見から1か月が経つ2022年8月10日に日本外国特派員協会で記者会見を開いた[36]
  • 会見には、田中富広と山田達也法務部長が出席した[37]
  • 田中富広の発言内容としては以下の通り[38]
    • 安倍元首相に対するご冥福の意
    • 家庭連合への恨みを動機として行動に出たという報道に触れ、社会を騒がせた点についてお詫び
    • 昨今の当法人に対する過剰なメディア報道によって、当法人の信徒から様々な被害が報告されている
    • 全国の教会に「殺すぞ」と叫ぶ脅しなど、脅迫を受けている
    • 信者による多額の献金が問題視されているが、コンプライアンスの徹底により、霊感商法と称される類のものは当法人の信徒において行われていないし、被害報告もない
    • 霊感商法は過去も現在も行ったことはない
    • 下村博文文科大臣だった2015年の名称変更の意図は正体隠しではない
    • 「祝福結婚」は強制ではない。離婚率は2%以下であり、多くのカップルは、幸福、円満に過ごしている
    • 当法人の信者は、かつて拉致監禁、脱会強要という違法な人権侵害の被害に遭ってきた
    • 岸田文雄内閣総理大臣自民党の党員や閣僚に対し教団と距離を置くように、縁を切るように指示していることについて問われ「政権の判断が、どのような深い意図があって判断されているかまでは、私達が言及する立場ではないが、当法人との関わり方が、強く判断の基準に定められたと言うならば、それはすごく残念なこと」
    • 世界的な活動の資金が日本が全て背負っているという事実はない。ただ、日本の法人が、全世界に宣教師を派遣していることは事実。日本からの世界平和統一家庭連合の収入は世界の何パーセントかは、日本法人ではわからない。
    • 政治に友好団体が強く姿勢を持って関わってきたことは事実
    • 創設以来、共産主義に明確に対峙してきた
    • 政治家と私たちの法人と友好団体、それぞれにおいて関わり方は異なる
会見への反応
  • 全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)の代表世話人を務める山口広弁護士は「(2009年以降も)組織ぐるみの資金集めをやめるということは言っていない。(献金)達成のために手段を選ばずやらざるを得ない実態はいつまでも続いている」とした[39]
  • 旧統一教会問題を10年以上前から追い続ける鈴木エイトは、田中が「社会を騒がせた」と謝罪した点について「謝るポイントが違う。あくまで他人事です」と述べ、続けて「過剰なメディアの報道によって信徒に被害が出ている」と田中が言ったことに対しても、鈴木は「同情作戦ですね。姑息です」と批判した。教団に対する民事訴訟について「信仰が薄れることによって一度捧げた献金を返して欲しいとの要請がある。こういった要請には個別に適切に対応してまいりました」というと、鈴木は「どの口が言ってるんですかね」と述べ批判。「霊感商法を行っていない」という発言に対しては「商品を介在させない霊感商法をやっています」と反論した[40]
  • 全国霊感商法対策弁護士連絡会の紀藤正樹弁護士は、田中が「係争中の裁判件数は’22年に5件」と話したことに触れ「家族被害の相談は、一般的に裁判件数に入らない。どうやって家族で円満に解決するかという方向に誘導していく」といい、「今日の田中会長の会見は家族被害にほとんど触れていない」と内容を疑問視した[40]
  • 2016年まで2世信者だった女性は、「両親は(2009年)当時も、それ以降も100万円する善霊堂と言われているものを買っていました。それがあれば『先祖が家に住むことができる』というのが霊感商法じゃなかったら何が霊感商法なんだろうと思いますけどね」「正体を隠して勧誘したり、統一教会と名乗らずに勧誘したりというのは知っていたので、何か良い方に改善されたようには、自分が所属していた限りでは感じなかった」と語るなど、田中の発言の矛盾点を指摘し、実態が以前と変わっていない印象を述べた[41]
  • 会見に参加したフランス紙特派員は「本来の記者会見の目的とはかけ離れた状況になってしまって、本当にがっかりしている」と述べた上で「まず、冒頭発言が逐次通訳も含め40分と長すぎた。我々記者としては、自分の知りたいことを直接質問できることが大事だ。質問したい気持ちがどんどん強くなって、我慢できない状況だった。質疑応答の時間は20分しかなく、無駄が多かった。容疑者本人の家庭についての質問もできなかったし、家族の主張に対して、どう応えたのか、といった説明もなかったのは残念だった」と述べ、会見内容や構成を批判した[42]

脚注

参考文献

関連項目

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