第79回カンヌ国際映画祭
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第79回カンヌ国際映画祭(だい79かいカンヌこくさいえいがさい、2026 Cannes Film Festival)は、2026年5月12日から12日間に渡って開催された。韓国の映画監督パク・チャヌクが審査委員長を務めた。パルム・ドールはクリスティアン・ムンジウ監督のルーマニア映画『Fjord』が受賞した[1][2][3]。
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| オープニング | 『Venus Electrificata』 |
|---|---|
| 会場 |
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| 創設 | 1946年 |
| 受賞 | 『Fjord』 |
| 賞名 | パルム・ドール |
| 上映作品数 |
22 (コンペティション) 18 (ある視点) |
| 期間 | 2026年5月12日 - 23日 |
| ウェブサイト |
festival-cannes |
| カンヌ国際映画祭開催史 | |
概要
今回はオープニング作品にピエール・サルヴァドーリ監督のフランス・ベルギー合作映画『Venus Electrificata』が選出され[4][5]、公式ポスターには第44回にてクロージング作品で上映された1991年公開のリドリー・スコット監督によるアメリカ映画『テルマ&ルイーズ』よりジーナ・デイヴィスとスーザン・サランドンが1966年式フォード・サンダーバードに座る舞台裏の姿が採用された。ポスターの採用理由については「この2人の忘れがたいファイターは、社会や映画界に根付いたジェンダーステレオタイプを打ち砕いた。彼女たちは、絶対的な自由と揺るぎない友情を体現し、解放が不可欠となるときにその道筋を示してくれた。今日、これを思い起こすことは、すでに歩んできた道をたたえつつ、まだ先にある道を見失わないことを意味する」としている[6][7][8]。
名誉パルム・ドールはニュージーランドの映画監督であるピーター・ジャクソン、アメリカの俳優であるジョン・トラボルタ、アメリカの女優・歌手・映画監督であるバーブラ・ストライサンドに授与した[9][10][11][12][13]。ピーターには映画祭初日のオープニングセレモニーで、ジョンにはカンヌ・プレミア部門に出品されていた監督作『ぼく、飛行機に乗ったよ』のプレミア上映直前にサプライズという形で、バーバラはクロージングセレモニーにてそれぞれ授与した。
日本からはコンペティション部門に濱口竜介監督の『急に具合が悪くなる』[14][15][16]、深田晃司監督の『ナギダイアリー』[17][18][19]、是枝裕和監督の『箱の中の羊』[20][21]、ある視点部門に岨手由貴子監督の『すべて真夜中の恋人たち』[22][23]、カンヌ・プレミア部門に黒沢清監督の『黒牢城』[24][25]、シネフォンダシオン部門に日本大学のウォン・チャウホン監督による『まだ雨降るかな』[26]、カンヌ・クラシックス部門に12分の追加シーンを加えて4K修復された黒澤明監督による1943年製作の『姿三四郎』[27][28]、シネマ・デ・ラ・プラージュに4K修復された佐藤純彌監督が1975年に製作された『新幹線大爆破』[29]、監督週間に門脇康平監督の『我々は宇宙人』[30][31]と矢野ほなみ監督の『エリ』[32]が出品され、『急に具合が悪くなる』に出演したヴィルジニー・エフィラと岡本多緒が女優賞を受賞した[1][2][3]。コンペティション部門に日本から複数本選出されるのは第71回以来[注 1]、3本選出されるのは第54回以来となった[注 2][33]。
注釈
公式選出
コンペティション
パルム・ドールを競うメインコンペティションの上映作品のラインナップは2026年4月9日に発表され、2,541本の応募作品から21本が選出された[37][38]。ペドロ・アルモドバル監督の『Amarga Navidad』は映画祭開催前の3月にスペインにて既に劇場公開されており、同部門内では唯一本映画祭がワールドプレミアではない選出作品となった。また、ラインナップ発表後、ジェームズ・グレイ監督の『Paper Tiger』が追加選出された[39][40][41]。
| 日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 |
|---|---|---|---|
| Amarga Navidad ‡ | ペドロ・アルモドバル | ||
| Coward ‡ | ルーカス・ドン | ||
| Das Geträumte Abenteuer | ヴァレスカ・グリーゼバッハ | ||
| El ser querido | ロドリゴ・ソロゴイェン | ||
| Fatherland | パヴェウ・パヴリコフスキ | ||
| Fjord † | クリスティアン・ムンジウ | ||
| Garance ‡ | ジャンヌ・エリー | ||
| Gentle Monster | マリー・クロイツァー | ||
| Histoires de la Nuit | レア・ミシウス | ||
| Histoires Parallèles | アスガル・ファルハーディー | ||
| 호프 | ナ・ホンジン | ||
| L'Inconnue | アルチュール・アラリ | ||
| La bola negra ‡ | ハビエル・カルボ ハビエル・アンブロッシ | ||
| La Vie d'une Femme ‡ | シャルリーヌ・ブルジョワ=タケ | ||
| Минотавр | アンドレイ・ズビャギンツェフ | ||
| Moulin | ネメシュ・ラースロー | ||
| ナギダイアリー | ナギダイアリー ‡ | 深田晃司 | |
| Notre Salut | エマニュエル・マーレ | ||
| Paper Tiger | ジェームズ・グレイ | ||
| 箱の中の羊 | 箱の中の羊 | 是枝裕和 | |
| 急に具合が悪くなる | 急に具合が悪くなる | 濱口竜介 | |
| The Man I Love ‡ | アイラ・サックス |
ある視点
「ある視点」部門の上映作品は2026年4月9日に発表された[37][38]。ジェーン・シェーンブルン監督の『Teenage Sex and Death at Camp Miasma』がオープニング作品として、レティシア・マッソン監督の『Ulysse』がクロージング作品として上映された[42][43]。
| 日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 |
|---|---|---|---|
| Ben'Imana * | マリー=クレメンティーン・デュサベジャンボ | ||
| Club Kid * ‡ | ジョーダン・ファーストマン | ||
| Congo Boy | ラフィキ・ファリエラ | ||
| El deshielo | マヌエラ・マルテッリ | ||
| तिनीहरू * ‡ | アビナシュ・ビクラム・シャー | ||
| Everytime † | サンドラ・ヴォルナー | ||
| I'll Be Gone in June * | カタリーナ・リヴィリス | ||
| La más dulce | ライラ・マラクシ | ||
| Le Corset | ルイス・クリシー | ||
| Mémoire de Fille | ジュディット・ゴドレーシュ | ||
| Quelques Mots d'Amour | ルディ・ローゼンバーグ | ||
| Siempre soy tu animal materno | ヴァレンティーナ・モレル | ||
| すべて真夜中の恋人たち | すべて真夜中の恋人たち | 岨手由貴子 | |
| Teenage Sex and Death at Camp Miasma (オープニング作品) ‡ | ジェーン・シェーンブルン | ||
| タイタニック・オーシャン | Titanic Ocean * | コンスタンティナ・コヅァマーニ | |
| Ulysse (クロージング作品) | レティシア・マッソン | ||
| Uļa | ヴィエストゥール・カイリシュ | ||
| Victorian Psycho | ザッカリー・ウィゴン | ||
| البارح العين ما نامت * | ラカン・マヤシ |
アウト・オブ・コンペティション
アウト・オブ・コンペティションでは以下の作品が上映された[37][38][44]。
| 日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 |
|---|---|---|---|
| Diamond | アンディ・ガルシア | ||
| Her Private Hell | ニコラス・ウィンディング・レフン | ||
| Karma | ギヨーム・カネ | ||
| L'Abandon | ヴァンサン・ギャラン | ||
| La Bataille de Gaulle: L'Âge de Fer | アントナン・ボードリー | ||
| Venus Electrificata (オープニング作品) | ピエール・サルヴァドーリ | ||
| L'Objet du Délit | アニエス・ジャウィ |
- ミッドナイト・スクリーニング
カンヌ・プレミア
カンヌ・プレミアでは以下の作品が上映された[37][38][45]。
| 日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 |
|---|---|---|---|
| Aquí | ティアゴ・ゲデス | ||
| Heimsuchung | フォルカー・シュレンドルフ | ||
| 黒牢城 | 黒牢城 | 黒沢清 | |
| La Troisième Nuit | ダニエル・オートゥイユ | ||
| Mariage au goût d'orange | クリストフ・オノレ | ||
| Marie Madeleine ‡ | ジェシカ・ジェネウス | ||
| ぼく、飛行機に乗ったよ | Propeller One-Way Night Coach | ジョン・トラボルタ | |
| Si Tu Penses Bien | ジェラルディン・ナカシュ | ||
| The End of It * | マリア・マルティネス・バヨナ | ||
| El partido ⁑ | フアン・カブラル サンティアゴ・フランコ |
スペシャル・スクリーニング
スペシャル・スクリーニングでは以下の作品が上映された[38]。
| 日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 |
|---|---|---|---|
| Avedon ⁑ | ロン・ハワード | ||
| Cantona ⁑ | デヴィッド・トリホーン ベン・ニコラス | ||
| Ceniza en la boca | ディエゴ・ルナ | ||
| Groundswell ⁑ | ジョシュ・ティッケル レベッカ・ティッケル | ||
| John Lennon: The Last Interview ⁑ | スティーヴン・ソダーバーグ | ||
| L'Affaire Marie-Claire | ローリアンヌ・エスカフル イボ・ミュラー | ||
| Le Triangle d'Or * | エレーヌ・ロセレ=ルイス | ||
| Les Caprices de l'Enfant Roi | ミシェル・ル・クレーク | ||
| Les Matins Merveilleux * | アヴリル・ベッソン | ||
| Les Survivants du Che ⁑ | クリストフ・ディミトリ・レヴェリー | ||
| Lucy perdue * | オリヴィエ・クレール | ||
| خاطرات ایران ⁑ | ペガ・アハンガラニ | ||
| Tangles * ‡ | リア・ネルソン | ||
| Vesna * | ロスティスラフ・キルピチェンコ |
短編映画
短編映画では3,184作品ものエントリーがあり、そのうち以下の作品が上映された[46]。
| 日本語題 | 原題 | 監督 | 製作国 |
|---|---|---|---|
| Algumas coisas que acontecem ao lado de um rio | ダニエル・スワレス | ||
| Dernier Printemps | マチルド・ベドゥエ | ||
| Giấc mơ là ốc sên | ティエン・アン・グエン | ||
| Le bain des sirènes | ローラ・デゴーヴ | ||
| Niko ništa nije rekao | タマラ・トドロヴィッチ | ||
| Nouvel Hair | ハドリアン・ベル | ||
| Para los contrincantes † | フェデリコ・ルイス | ||
| Pelotón Trueno | テオ・モントーヤ | ||
| Spiritus Sanctus | ミハル・トチェク | ||
| The End | ニキ・リンドロス・フォン・バール |
シネフォンダシオン
映画学校の学生が製作した映画を上映する「シネフォンダシオン」部門には2,750作品が応募され、19作品(うち5作はアニメーション)が選ばれた[46]。
| 日本語題 | 原題 | 監督 | 学校 | 製作国 |
|---|---|---|---|---|
| Aldrig Nok | ユリウス・ラゴット・ラーセン | La Fémis | ||
| Always Wanted to Be God, Never Wanted to Be Good | ノア・エパーズ マーヴィン・メルケル | ジュネーヴ造形芸術大学 | ||
| 새의 랩소디 | チェ・ウォンジュン | 弘益大学校 | ||
| Growing Stones, Flying Papers | ルーズベ・ゲゼルセ ソラヤ・シャムシ | コンラッド・ヴォルフ・バーベルスベルク映画大学 | ||
| Laser-Gato † | ルーカス・アッシャー | ニューヨーク大学 | ||
| Left Behind, Still Standing | ヴィダ・スケルク | 国立映画テレビ学校 | ||
| Onde Nascem os Pirilampos | クララ・ヴィエイラ | リスボン演劇・映画学校 | ||
| Photograph of an Insane Woman to Show the Condition of Her Hair | アーウェン・アズナグ | LUCAスクール・オブ・アーツ | ||
| Pickled | ファニー・カプ | 国立映画テレビ学校 | ||
| Preko Praga | タラ・ガヨヴィッチ | ベオグラード芸術大学 演劇学部 | ||
| ਪਰਛਾਵੇਂ ਮੱਸਿਆ ਰਾਤਾਂ ਦੇ | メハル・マルホトラ | インド映画テレビ研究所 | ||
| Silent Voices | ナディーン・ミソン・ジン | コロンビア大学 | ||
| إرث | ユセフ・ハンドゥース | 高等マルチメディア芸術学院 | ||
| Sunday's Children | ルーベン・ハムリン | ニューヨーク大学 | ||
| 天天的秘密 | イアン・レンティ | 南カリフォルニア大学映画芸術学部 | ||
| TJ28 | ヤスミン・ナジャール | アールト大学 | ||
| Trakcje | ヤクブ・クリシュピン | ウッチ映画大学 | ||
| Tú, yo y la vaca | アイナ・カジェホン | カタルーニャ映画・映像学校 | ||
| まだ雨降るかな | まだ雨降るかな | ウォン・チャウホン | 日本大学 |
カンヌ・クラシックス
シネマ・デ・ラ・プラージュ
独立選出
国際批評家週間
監督週間
ACID
審査員
コンペティション
ある視点
シネフォンダシオン及び短編映画
カメラ・ドール
イマーシヴ・コンペティション
- ブランカ・リー(
フランス・
スペイン/芸術監督)審査員長[51] - セリーヌ・トリカール(
フランス/映画監督) - ミシェル・ファン・デル・アー(
オランダ/作曲家・映画監督) - メアリー・マセソン (
イギリス/映画監督・プロデューサー) - Hsin-Chien Huang(
台湾/映画監督)
ルイユ・ドール
国際批評家週間
クィア・パルム
受賞作品
公式選出
- パルム・ドール - 『Fjord』(クリスティアン・ムンジウ監督)
- グランプリ - 『Минотавр』(アンドレイ・ズビャギンツェフ監督)
- 審査員賞 - 『Das Geträumte Abenteuer』(ヴァレスカ・グリーゼバッハ監督)
- 監督賞
- ハビエル・カルボ、ハビエル・アンブロッシ(『La bola negra』)
- パヴェウ・パヴリコフスキ(『Fatherland』)
- 女優賞 - ヴィルジニー・エフィラ、岡本多緒(『急に具合が悪くなる』)
- 男優賞 - エマニュエル・マッキア、ヴァランタン・カンパーニュ(『Coward』)
- 脚本賞 - エマニュエル・マーレ(『Notre Salut』)
- ある視点賞 - 『Everytime』(サンドラ・ヴォルナー監督)
- ある視点審査員賞 - 『तिनीहरू (Tinihāru)』(アビナシュ・ビクラム・シャー監督)
- ある視点特別賞 - 『Le Corset』(ルイス・クリシー監督)
- ある視点女優賞 - ダニエラ・マリン・ナヴァッロ、マリーナ・デ・タビラ、マリアンジェル・ヴィレガス (『Siempre soy tu animal materno』)
- ある視点男優賞 - ブラッドリー・フィオモナ・デンベアセット(『Congo Boy』)
- 短編映画パルム・ドール - 『Para los contrincantes』 (フェデリコ・ルイス監督)