2023年のマラソングランドチャンピオンシップ

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2023年のマラソングランドチャンピオンシップ2023年10月15日2024年パリオリンピックマラソン日本代表選考会として開催された[1][2]、2回目のマラソングランドチャンピオンシップ(Marathon Grand Championship、略称:MGC)。

大会要項

2019年9月15日2020年東京オリンピックマラソン日本代表選考会として開催された2019年大会が好評を博したことを受け、翌大会のパリオリンピックの代表選考においても同様の手法を採ることになったもので、2021年11月10日に大会の開催と指定競技会(MGCチャレンジ)が公表された[1]

本大会は第107回日本陸上競技選手権大会を兼ね2023年10月15日に国立競技場を発着とするコースで開催された。東京レガシーハーフマラソンと同日に開催される[2]

また、今大会では新たに賞金が設定された。優勝者には1000万円、2位に500万円、3位に250万円が与えられる[3]

出典:[4]

コース

2023年2月9日発表。前年開催された東京レガシーハーフマラソンのコースに、上野広小路 - 内幸町間約10kmの周回区間を加えたものとなっている。折り返し地点が6ヶ所設けられたほか、終盤5kmが上り坂となる。日本陸連強化委員会シニアディレクターの高岡寿成は「強い選手を派遣するためにもタフなコースで勝負を重視したレースになる」と話した[5]

国立競技場発着マラソンコース
国立競技場 → (外苑西通り) → 富久町西交差点 → (靖国通り外堀通り) → 飯田橋交差点 → 水道橋交差点 → (白山通り) → 神保町交差点 → (靖国通り) → 小川町須田町交差点 → (中央通り) → 上野広小路《第一折り返し》 → 須田町 → (中央通り) → 日本橋銀座四丁目交差点 → (晴海通り) → 日比谷交差点 → (日比谷通り) → 内幸町《第二折り返し》 → 須田町 → (靖国通り) → 小川町《第三折り返し》 → 須田町交差点 → 上野広小路《第四折り返し》 → 須田町交差点 → 内幸町《第五折り返し》 → 須田町交差点 → (靖国通り) → 神保町交差点 → (白山通り) → 平川門交差点 → (内堀通り) → 大手門《第六折り返し》 → 神保町 → 水道橋 → 飯田橋 → 富久町西 → 国立競技場

選考過程

前回大会同様、指定競技会(MGCチャレンジ)においてタイムと順位をクリアした選手がMGC本大会出場権を得る。また、MGCチャレンジ以外の競技会を対象としたワイルドカードのシステムも導入されている(但し、前回大会から基準が変更されている)。

MGCチャレンジ対象レース

2021年から本格スタートするジャパンマラソンチャンピオンシップシリーズ (JMCシリーズ) の第1期(2021-22年)、第2期(2022-23年)加盟のG1・G2レースが対象とされた[6][7]

このレースで以下のいずれかの条件を満たすとMGCに進出する[7]

  • 日本人上位3位以内(G2は日本人トップ)かつ男子2時間10分00秒・女子2時間28分00秒以内
  • 日本人上位6位以内かつ男子2時間09分00秒・女子2時間27分00秒以内

ただし、夏に開催される北海道マラソンは以下の条件となる。

  • 日本人上位3位以内かつ男子2時間14分00秒・女子2時間32分00秒以内
  • 日本人上位6位以内かつ男子2時間12分00秒・女子2時間30分00秒以内
MGCチャレンジ対象レース(男子)
JMCグレード大会開催日
第1期 G1 第75回福岡国際マラソン選手権大会2021年12月5日
第70回別府大分毎日マラソン大会2022年2月6日
第10回大阪マラソン・第77回びわ湖毎日マラソン統合大会2022年2月27日
東京マラソン20212022年3月6日
G2 第52回防府読売マラソン大会2021年12月19日
第2期 G1 北海道マラソン20222022年8月28日
福岡国際マラソン20222022年12月4日
第53回防府読売マラソン大会2022年12月4日
第71回別府大分毎日マラソン大会2023年2月5日
大阪マラソン20232023年2月26日
東京マラソン20232023年3月5日
MGCチャレンジ対象レース(女子)
JMCグレード大会開催日
第1期 G1 第41回大阪国際女子マラソン大会2022年1月30日
東京マラソン20212022年3月6日
名古屋ウィメンズマラソン20222022年3月13日
G2 第10回大阪マラソン・第77回びわ湖毎日マラソン統合大会2022年2月27日
第2期 G1 北海道マラソン20222022年8月28日
第42回大阪国際女子マラソン大会2023年1月29日
東京マラソン20232023年3月5日
名古屋ウィメンズマラソン20232023年3月12日
G2 大阪マラソン20232023年2月26日

ワイルドカード

以下の条件を満たすと、ワイルドカードとして出場が可能となる[7]

  • 2022年開催の国際陸上競技大会での上位入賞[注釈 1]
  • 2021年11月1日から2023年5月31日までのJMC加盟大会(G1・G2・G3[注釈 2])又はワールドアスレティックス(世界陸連、WA)ラベル大会のエリートラベル以上の大会[注釈 3]で以下の指定タイムをクリア
    • 男子は2時間08分00秒以内、女子は2時間24分00秒以内を記録
    • 出場2大会の平均タイムが男子は2時間10分00秒以内、女子は2時間28分00秒以内を記録
  • 男女それぞれ各期のJMCランキングで上位8名(第1期と第2期で同一人物がランクインしても重複繰り上げは行わない)

MGC出場権獲得者

番号はMGCのエントリーナンバーで、多くの大会で採用されている記録順(持ちタイム順)ではなく出場権獲得順に付される[9]。記録が2つ記されている者はワイルドカードでの出場権獲得。

男子
No.選手所属大会記録備考
1 細谷恭平黒崎播磨第75回福岡国際マラソン選手権大会2時間08分16秒日本人1位
2 大塚祥平九電工2時間08分33秒日本人2位
3 高久龍ヤクルト2時間08分38秒日本人3位
4 上門大祐大塚製薬2時間08分56秒日本人4位
5 神野大地セルソース第52回防府読売マラソン大会2時間09分34秒日本人1位
6 西山雄介トヨタ自動車第70回記念別府大分毎日マラソン大会2時間07分47秒1位
7 鎧坂哲哉旭化成2時間07分55秒2位
8 藤曲寛人トヨタ自動車九州2時間08分20秒3位
9 古賀淳紫安川電機2時間08分30秒4位
10 相葉直紀中電工2時間08分44秒5位
11 中西亮貴トーエネック2時間08分51秒6位
12 星岳コニカミノルタ第10回大阪マラソン・第77回びわ湖毎日マラソン統合大会2時間07分31秒1位
13 山下一貴三菱重工2時間07分42秒2位
14 浦野雄平富士通2時間07分52秒3位
15 丸山文裕旭化成2時間07分55秒4位
16 岡本直己中国電力2時間08分04秒5位
17 今井正人トヨタ自動車九州2時間08分12秒6位
18 川内優輝あいおいニッセイ同和損害保険第52回防府読売マラソン大会2時間10分11秒日本人2位
第10回大阪マラソン・第77回びわ湖毎日マラソン統合大会2時間08分49秒9位
19 鈴木健吾富士通東京マラソン20212時間05分28秒日本人1位
20 其田健也JR東日本2時間07分23秒日本人2位
21 湯澤舜SGホールディングス2時間07分31秒日本人3位
22 聞谷賢人トヨタ紡織2時間07分55秒日本人4位
23 土方英和Honda
旭化成[注釈 4]
2時間08分02秒日本人5位
24 佐藤悠基SGホールディングス2時間08分17秒日本人6位
- 定方俊樹三菱重工第75回福岡国際マラソン選手権大会2時間10分31秒日本人6位
東京マラソン20212時間08分33秒日本人11位
25 田口雅也Honda第75回福岡国際マラソン選手権大会2時間09分35秒日本人5位
東京マラソン20212時間09分27秒日本人18位
26 吉田祐也GMOインターネットグループJMCランキングシリーズⅠ(第1期)・5位
27 井上大仁三菱重工JMCランキングシリーズⅠ(第1期)・7位
28 下田裕太 GMOインターネットグループ 東京マラソン2021 2時間08分35秒 日本人12位
2022オタワマラソン 2時間09分50秒 3位
29 柏優吾 東洋大学
コニカミノルタ[注釈 5]
北海道マラソン2022 2時間11分41秒 日本人1位
30 青木優 カネボウ
→Kao
[注釈 6]
2時間11分44秒 日本人2位
31 松本稜 トヨタ自動車 2時間11分51秒 日本人3位
32 山口武 西鉄
スズキ[注釈 7]
2時間11分55秒 日本人4位
33 丸山竜也 トヨタ自動車 ベルリンマラソン2022 2時間07分50秒 8位
34 武田凜太郎 ヤクルト 第10回大阪マラソン・第77回びわ湖毎日マラソン統合大会 2時間08分48秒 8位
ベルリンマラソン2022 2時間10分18秒 13位
35 中村祐紀 住友電工 第53回防府読売マラソン大会 2時間08分29秒 1位
36 山本翔馬 NTT西日本 2時間08分52秒 2位
37 橋本崚 GMOインターネットグループ
中央発條[注釈 8]
2時間09分12秒 3位
38 秋山清仁 愛知製鋼 福岡国際マラソン2022 2時間08分43秒 日本人1位
39 赤﨑暁 九電工 2時間09分01秒 日本人2位
40 大石港与 トヨタ自動車 2時間09分08秒 日本人3位
41 久保和馬 西鉄 東京マラソン2021 2時間08分48秒 日本人13位
福岡国際マラソン2022 2時間09分19秒 日本人4位
42 市山翼 小森コーポレーション
サンベルクス[注釈 9]
第71回別府大分毎日マラソン大会 2時間07分44秒 日本人1位
43 横田俊吾 青山学院大学
JR東日本[注釈 10]
2時間07分47秒 日本人2位
44 木村慎 Honda 2時間07分55秒 日本人4位
45 小山司 SUBARU 2時間08分00秒 日本人5位
46 作田直也 JR東日本 東京マラソン2021 2時間10分43秒 日本人22位
第71回別府大分毎日マラソン大会 2時間09分06秒 日本人8位
47 村本一樹 住友電工 第10回大阪マラソン・第77回びわ湖毎日マラソン統合大会 2時間08分50秒 10位
第71回別府大分毎日マラソン大会 2時間09分41秒 日本人11位
48 西山和弥 トヨタ自動車 大阪マラソン2023 2時間06分45秒 日本人1位
- 池田耀平 Kao 2時間06分53秒 日本人2位
49 吉岡幸輝 中央発條 2時間07分28秒 日本人5位
50 作田将希 JR東日本 2時間07分49秒 日本人7位
51 土井大輔 黒崎播磨 2時間07分55秒 日本人8位
52 小山裕太 トーエネック 2時間07分57秒 日本人9位
53 畔上和弥 トヨタ自動車 第53回防府読売マラソン大会 2時間09分27秒 5位
大阪マラソン2023 2時間08分29秒 日本人14位
54 河合代二 トーエネック 東京マラソン2021 2時間08分31秒 日本人9位
大阪マラソン2023 2時間08分32秒 日本人16位
55 大六野秀畝 旭化成 第70回記念別府大分毎日マラソン大会 2時間10分11秒 10位
大阪マラソン2023 2時間09分26秒 日本人19位
56 大迫傑 Nike 東京マラソン2023 2時間06分13秒 日本人3位
57 小山直城 Honda 2時間08分12秒 日本人6位
58 二岡康平 中電工 第75回福岡国際マラソン選手権大会 2時間09分14秒 日本人5位
東京マラソン2023 2時間09分21秒 日本人7位
59 高田康暉 住友電工 福岡国際マラソン2022 2時間09分45秒 日本人5位
東京マラソン2023 2時間09分58秒 日本人9位
60 富安央 愛三工業 東京マラソン2021[注釈 11] 2時間08分55秒 日本人14位
東京マラソン2023 2時間11分01秒 日本人17位
61 西研人 大阪ガス 大阪マラソン2023 2時間08分11秒 日本人11位
第25回長野マラソン 2時間10分01秒 1位
62 堀尾謙介 九電工 東京マラソン2021[注釈 12] 2時間08分25秒 日本人8位
第25回長野マラソン 2時間10分42秒 3位
63 山本憲二 マツダ 第10回大阪マラソン・第77回びわ湖毎日マラソン統合大会 2時間08分38秒 7位
第25回長野マラソン 2時間10分46秒 4位
64 飯田貴之 富士通 大阪マラソン2023 2時間09分57秒 日本人22位
プラハマラソン2023 2時間09分34秒 5位
65 安井雄一 トヨタ自動車 第71回別府大分毎日マラソン大会 2時間08分48秒 日本人7位
プラハマラソン2023 2時間10分33秒 6位
女子
No.選手所属大会記録備考
1 松田瑞生ダイハツ第41回大阪国際女子マラソン大会2時間20分52秒1位
2 上杉真穂スターツ2時間22分29秒2位
3 松下菜摘天満屋2時間23分05秒3位
4 谷本観月天満屋2時間23分11秒4位
5 阿部有香里しまむら
京セラ[注釈 13]
2時間24分02秒5位
6 佐藤早也伽積水化学2時間24分47秒6位
7 一山麻緒ワコール
資生堂[注釈 14]
東京マラソン20212時間21分02秒日本人1位
- 新谷仁美積水化学2時間21分17秒日本人2位
8 森田香織パナソニック2時間27分38秒日本人3位
9 安藤友香ワコール名古屋ウィメンズマラソン20222時間22分22秒日本人1位
10 細田あいエディオン2時間24分26秒日本人2位
11 鈴木優花大東文化大学
第一生命グループ[注釈 15]
2時間25分02秒日本人3位
12 福良郁美大塚製薬2時間25分15秒日本人4位
13 太田琴菜JP日本郵政グループ2時間25分56秒日本人5位
14 竹本香奈子ダイハツ2時間26分23秒日本人6位
15 岩出玲亜千葉陸協
デンソー[注釈 16]
第41回大阪国際女子マラソン大会2時間27分14秒8位
名古屋ウィメンズマラソン20222時間27分03秒日本人8位
16 川内理江大塚製薬第41回大阪国際女子マラソン大会2時間25分35秒7位
名古屋ウィメンズマラソン20222時間27分52秒日本人10位
17 和久夢来ユニバーサルエンターテインメントJMCランキングシリーズⅠ(第1期)・7位
18 山口遥 AC・KITA 北海道マラソン2022 2時間29分52秒 1位
19 加世田梨花 ダイハツ ベルリンマラソン2022 2時間21分55秒 7位
20 鈴木亜由子 JP日本郵政グループ 2時間22分02秒 8位
- 大西ひかり 日本郵政グループ 名古屋ウィメンズマラソン2022 2時間28分56秒 日本人12位
ベルリンマラソン2022 2時間25分54秒 19位
21 吉川侑美 ユニクロ 第42回大阪国際女子マラソン大会 2時間25分20秒 日本人3位
22 前田彩里 ダイハツ 2時間25分24秒 日本人4位
23 池田千晴 日立 2時間25分59秒 日本人5位
24 大東優奈 天満屋 2時間26分09秒 日本人6位
25 渡邉桃子 天満屋 大阪マラソン2023 2時間23分08秒 日本人1位
26 市田美咲[注釈 17] エディオン 2時間25分51秒 日本人2位
27 前田穂南 天満屋 名古屋ウィメンズマラソン2023 2時間22分32秒 日本人2位
  • 新谷は9月24日に開催されるベルリンマラソンに出場予定のため、MGCにエントリーせず[14]
  • 大西は10月5日に開催される杭州アジア大会マラソン代表に選出されたため、MGCにエントリーせず[10][注釈 18]
  • 松田は右脛骨の骨膜炎のため、佐藤はコンディション不良のため、それぞれ10月3日に欠場を発表[12]
  • 渡邉は右第2中足骨の疲労骨折のため、10月10日に欠場を発表[15]

レース概要

前日までの秋晴れから一転して、気温は14.5℃と低く、強い雨が降りしきる悪条件の中でのレースとなった[16]

男子

日本マラソン界の「底上げ」もあって、参加者が61名と倍増した今大会[17]、スタート直後から自身130回目のマラソンとなる川内優輝が先頭に立つと、2位集団を徐々に引き離していく。その一方で、有力候補と見られていた日本記録保持者の鈴木健吾が11.9kmで、ブダペスト世界陸上代表の其田健也が14.4kmで途中棄権[18][19]。同じくブダペスト世界陸上代表の山下一貴は22km手前で、オレゴン世界陸上代表の西山雄介も25kmで集団から脱落[20]。さらにMGC出場権獲得第1号でダークホースとも目された細谷恭平が27.9km地点で転倒し途中棄権する[21]など、レースはサバイバルの様相を呈した。

川内は25km通過時点で後続との差を41秒まで広げ、独走態勢を築く[22]。一方の2位集団は29kmで大迫傑がペースを上げると集団がばらけはじめ、30km地点で28人いた集団は35km地点で6人まで絞られた。25km以降ペースの鈍った川内に対し、堀尾謙介が引っ張る2位集団が徐々にその差を縮めていき、ついに35.2kmで川内を捉え、川内・大迫・堀尾・赤﨑暁小山直城井上大仁作田直也の7名で先頭集団を形成する[23]

残り4kmを切って小山がペースを上げると、大迫・赤﨑・川内の3人が追走するものの、小山は3人を振り切って独走。そのまま国立競技場のゴールテープを切り優勝を果たした。2位争いは40kmの上りで赤﨑が抜け出し、大迫・川内の実力者2人を振り切りパリ五輪の出場内定を決めた[20]。大迫は前回大会に続いてまたも2位と5秒差の3位で涙を呑んだ[24]。川内は序盤の大逃げから追いつかれるも粘って4位入賞[25]。悪条件にもかかわらず上位8人がサブテンを達成する高速レースとなった。

女子

男子から10分遅れてスタートした女子は、1kmを過ぎて集団が2つに分かれると、前回のMGCを制した前田穂南が15人の先頭集団を引っ張る展開となる。その後はほとんど隊列が変わらないまま15kmまで進むが、第2集団から追い上げてきた松下菜摘が17.5kmで先頭に立つとペースが上がりはじめ、さらに23.2kmで一山麻緒がスパート。ただ一人反応した細田あいとともに後続を突き放す[26]。3位争いは27kmで鈴木亜由子が脱落、松下も27.6kmの内幸町折り返し点で転倒し後退。前田穂南も29.3kmで遅れ、加世田梨花鈴木優花という出場選手中最年少の2人に絞られた[27]

先頭争いと3位争いの差は30km地点で10秒まで開いたものの、33km地点では3秒まで接近。再び4人の集団になるかと思われたが、33.3kmで一山が再びスパートし単独先頭に立つ。2位争いは鈴木が加世田を引き連れながら36.4kmで細田を逆転。さらに鈴木は程なくして加世田を振り切ると、38.4kmで一山に追いつき、39kmで一気に突き放した。

終盤のアップダウンも力強い走りで駆け抜けた鈴木優花は、自己記録を53秒上回るタイムで優勝。3回目のマラソンでパリ五輪の出場を内定させた[28]。2位争いは終盤失速した一山に対し、37.9kmで加世田を再逆転した細田が猛追を見せたものの、一山が7秒差で逃げ切りパリ五輪の出場内定を決めた[27]

結果

男子

男子公式リザルト[29]
順位 選手 所属 記録 備考
1 小山直城 Honda 2時間08分57秒
2 赤﨑暁 九電工 2時間09分06秒
3 大迫傑 Nike 2時間09分11秒
4 川内優輝 あいおいニッセイ同和損保 2時間09分18秒
5 作田直也 JR東日本 2時間09分42秒
6 堀尾謙介 九電工 2時間09分53秒
7 井上大仁 三菱重工 2時間09分55秒
8 大塚祥平 九電工 2時間09分56秒
9 土井大輔 黒崎播磨 2時間10分18秒
10 浦野雄平 富士通 2時間10分41秒
11 鎧坂哲哉 旭化成 2時間10分50秒
12 河合代二 トーエネック 2時間11分14秒
13 市山翼 サンベルクス 2時間11分15秒
14 藤曲寛人 トヨタ自動車九州 2時間11分18秒
15 上門大祐 大塚製薬 2時間11分29秒
16 聞谷賢人 トヨタ紡織 2時間11分37秒
17 木村慎 Honda 2時間11分43秒
18 高久龍 ヤクルト 2時間12分00秒
19 安井雄一 トヨタ自動車 2時間12分11秒
20 古賀淳紫 安川電機 2時間12分18秒
21 小山裕太 トーエネック 2時間12分20秒
22 星岳 コニカミノルタ 2時間12分28秒
23 秋山清仁 愛知製鋼 2時間12分37秒
24 西研人 大阪ガス 2時間12分42秒
25 柏優吾 コニカミノルタ 2時間12分43秒
26 相葉直紀 中電工 2時間12分50秒
27 岡本直己 中国電力 2時間12分58秒
28 小山司 SUBARU 2時間13分30秒
29 田口雅也 Honda 2時間14分02秒
30 横田俊吾 JR東日本 2時間14分04秒
31 土方英和 旭化成 2時間14分10秒
32 山下一貴 三菱重工 2時間14分11秒
33 大石港与 トヨタ自動車 2時間14分35秒
34 富安央 愛三工業 2時間14分40秒
35 畔上和弥 トヨタ自動車 2時間14分51秒
36 山口武 スズキ 2時間14分54秒
37 村本一樹 住友電工 2時間15分12秒
38 飯田貴之 富士通 2時間15分16秒
39 吉岡幸輝 中央発條 2時間15分29秒
40 武田凜太郎 ヤクルト 2時間16分10秒
41 二岡康平 中電工 2時間16分12秒
42 作田将希 JR東日本 2時間16分20秒
43 橋本崚 中央発條 2時間16分47秒
44 高田康暉 住友電工 2時間16分51秒
45 下田裕太 GMOインターネットグループ 2時間17分26秒
46 西山雄介 トヨタ自動車 2時間17分49秒
47 松本稜 トヨタ自動車 2時間17分58秒
48 丸山文裕 旭化成 2時間18分10秒
49 湯澤舜 SGホールディングス 2時間19分18秒
50 吉田祐也 GMOインターネットグループ 2時間19分47秒
51 山本翔馬 NTT西日本 2時間20分13秒
52 中村祐紀 住友電工 2時間21分35秒
53 中西亮貴 トーエネック 2時間22分12秒
54 青木優 Kao 2時間23分22秒
55 久保和馬 西鉄 2時間24分13秒
56 神野大地 セルソース 2時間25分34秒
- 今井正人 トヨタ自動車九州 DQ 35km地点オーバータイム[30]
- 細谷恭平 黒崎播磨 DNF 27.9kmで棄権[31]
- 山本憲二 マツダ DNF 22kmで棄権
- 其田健也 JR東日本 DNF 14.4kmで棄権[19]
- 鈴木健吾 富士通 DNF 11.9kmで棄権[32]

女子

女子公式リザルト[33]
順位 選手 所属 記録 備考
1 鈴木優花 第一生命グループ 2時間24分09秒
2 一山麻緒 資生堂 2時間24分43秒
3 細田あい エディオン 2時間24分50秒
4 加世田梨花 ダイハツ 2時間25分29秒
5 松下菜摘 天満屋 2時間25分57秒
6 谷本観月 天満屋 2時間26分40秒
7 前田穂南 天満屋 2時間27分02秒
8 池田千晴 日立 2時間27分14秒
9 安藤友香 ワコール 2時間27分47秒
10 阿部有香里 京セラ 2時間28分18秒
11 上杉真穂 スターツ 2時間28分21秒
12 鈴木亜由子 JP日本郵政グループ 2時間31分33秒
13 大東優奈 天満屋 2時間31分36秒
14 岩出玲亜 デンソー 2時間31分46秒
15 川内理江 大塚製薬 2時間31分52秒
16 市田美咲 エディオン 2時間32分00秒
17 太田琴菜 JP日本郵政グループ 2時間34分16秒
18 森田香織 パナソニック 2時間34分45秒
- 前田彩里 ダイハツ DQ 40km地点オーバータイム
- 福良郁美 大塚製薬 DQ 40km地点オーバータイム
- 竹本香奈子 ダイハツ DQ 40km地点オーバータイム
- 吉川侑美 ユニクロ DNF 32kmで棄権
- 山口遥 AC・KITA DNF 32kmで棄権[34]
- 和久夢来 ユニバーサルエンターテインメント DNF 20kmで棄権

中継

テレビ・ラジオ放送

  • テレビでは、男子のレースをTBSテレビ系列、女子のレースをNHK総合テレビで生中継。男女ともレース中継点の一部でテレビカメラや中継車をTBSテレビとNHKが共同で運用している関係で、レース中には、相互のレース映像を用いた中継を各局独自の実況とタイミングで挿入している。
    • NHKでは、メインチャンネルでの中継と並行しながら、サブチャンネル(副音声)で実況トーク企画を独自に放送。
  • ラジオでは、TBSラジオが関東ローカル放送で男子のレース、NHKラジオ第一が全国放送で女子のレースを中継。

テレビ

男子

女子

ラジオ

男子

女子

  • 放送時間:8:00 - 10:54
  • 解説:金哲彦(プロランニングコーチ)
  • 実況:三輪洋雄(NHKアナウンサー)

インターネットでの配信

  • 男子のレースについては、TBSテレビ系列での中継動画をTVerを通じてリアルタイムで配信。U-NEXT内の「Paraviコーナー」では、伊藤隆佑(TBSテレビアナウンサー)の独自実況による中継動画をマルチチャンネル方式で配信(見逃し配信対応)。また、TBSラジオの中継を、関東地方以外にもradikoプレミアムのエリアフリー/タイムフリー聴取サービスを通じて配信。
  • 女子のレースについては、NHK総合テレビでの中継動画をNHKプラスを通じてリアルタイムで配信(見逃し配信対応)。また、NHKラジオでの中継をNHKネットラジオ らじる★らじるで配信(聞き逃し配信対応)。

MGCファイナルチャレンジ

2023年6月7日発表。男子は3大会、女子は2大会が対象となった。MGCファイナルチャレンジ設定記録をクリアした最上位が代表に内定する。クリアした者がいない場合はMGC3位の選手が内定となる[35][36]

MGCファイナルチャレンジ設定記録

  • 男子:2時間05分50秒
  • 女子:2時間21分41秒

JMCシリーズ第2期(2022年4月~2023年3月)の最高記録(男子:2時間05分51秒、女子:2時間21分42秒)が基準となっている。なお、MGCファイナルチャレンジ対象大会は女子単独レースとなるため、女子の設定記録は女子単独レースの記録を基準としている。

MGCファイナルチャレンジ(男子)
設定大会 開催日 有資格者最上位 タイム 備考
福岡国際マラソン2023 2023年12月3日 細谷恭平(4位) 2時間07分23秒 派遣設定記録に届かず[37]
大阪マラソン2024 2024年2月25日 吉田祐也(4位)[注釈 19] 2時間06分37秒 派遣設定記録に届かず[38]
東京マラソン2024 2024年3月3日 西山雄介(9位) 2時間06分31秒 派遣設定記録に届かず
  • 派遣設定記録を誰もクリアできなかったため、大迫傑(MGC 3位)がパリオリンピック代表に内定した。
MGCファイナルチャレンジ(女子)
設定大会 開催日 有資格者最上位 タイム 備考
第43回大阪国際女子マラソン大会 2024年1月28日 前田穂南(2位) 2時間18分59秒 派遣設定記録をクリア
日本新記録
名古屋ウィメンズマラソン2024 2024年3月10日 安藤友香(1位) 2時間21分18秒 派遣設定記録をクリア
  • 派遣設定記録をクリアした選手で最も速いタイムを出した前田(MGC 7位)が東京オリンピック代表に内定した。

備考

脚注

外部リンク

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