ARCT-154

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販売名 コスタイベ
別名 LUNAR-COV19
VBC-COV19-154
ARCT-154
ワクチン概要
対象の病気 新型コロナウイルス感染症
種別 mRNA
臨床データ
販売名 コスタイベ
別名 LUNAR-COV19
VBC-COV19-154
投与経路 筋肉内注射
識別子
化学的および物理的データ
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ARCT-154(ベトナムではVBC-COV19-154としても知られる)は、米国のArcturus Therapeutics社の基盤技術をベースに創製されたCOVID-19ワクチンの開発コード名である[1][2]自己増幅型RNA(saRNA)技術を用いた「レプリコンワクチン」とも呼ばれる次世代mRNAワクチンの1つである[3][1]。販売名は『コスタイベ(KOSTAIVE)』(一般名:コロナウイルスRNAワクチン)である[1][4]

Arcturusは、ベトナムのVinbiocare社と協力し、臨床試験と製造を支援した[5]。日本では、Meiji Seika ファルマを製造販売業者として、2023年11月に従来株のCOVID-19に対するこのワクチンが承認された[6][7]。2024年9月にオミクロン株JN.1系統対応ワクチンが承認され[8]、10月からの定期接種の1つに採用された[9][10]。2025年2月、欧州で承認され、全EU加盟国で販売が許可された[11][12]

自己増幅型RNA(self-amplifying RNA、saRNA)技術を用いたmRNAワクチンの1つである[13][14]。saRNAワクチンは、少量の接種でも体内でmRNAが自己増幅するため、少ない量のmRNAで十分な抗体を持続的に生成できる特徴を持つ[15][16]。これにより、従来のmRNAワクチンに比べて接種量を大幅に減らし、製造期間の短縮や副反応の軽減が期待されている[17][13]。saRNAは従来のmRNAよりは長持ちするが、従来のmRNAと同様に体内ですぐに分解される[3]

元来、修飾されていないRNAは手に付着しただけで分解するほど不安定である[18]ため、十分な抗原タンパク質を発現するための安定化手段として、レプリカーゼがコードされている。

翻訳されたレプリカーゼが自身をコードするmRNAを複製することで増幅され分解速度を遅らせ、同時に目的物質であるSARS-CoV-2由来の配列も複製し、抗原タンパク質を体内で十分に翻訳させることができる。

用いられているのはベネズエラウマ脳炎ウイルス(VEEV)由来のレプリカーゼタンパク質(nsP1、nsP2、nsP3 )であるが、SARS-CoV-2も含めウイルス自身が作られることはない[19]

レプリカーゼとSARS-CoV-2配列は同一の複製起点から複製されるレプリコンであるため、「レプリコンワクチン」と称される。

初回投与は2回接種が必要で、2回目は1回目から28日後に接種する[20]

歴史、語源

自己増幅型RNA技術を用いたワクチンは、2014-2015年頃からノバルティスファーマなどが重点的に開発を進めていた[21]。2019年にCOVID-19のパンデミックが発生したことで、COVID-19を標的とした開発が加速し、実用化に至った[21]

「コスタイベ」は、米国のArcturus Therapeuticsが開発し、Meiji Seika ファルマが製品化したものである[21]。国外におけるコスタイベの権利は、オーストラリアCSL社の子会社であるCSL Seqirus社が保有している[1]

「KOSTAIVE(コスタイベ)」の名称は、CSL社が「COVIDを押さえ込む」という意味の「Stave off COVID」に由来して命名した[22]

製造

ベトナム

2021年8月、Arcturusは、ベトナムでARCT-154ワクチンの臨床試験を実施し、ハノイのホアラックハイテクパークに製造施設となる工場を設立するために、ビングループの傘下企業であるVinbiocareと提携した[5][23]。この工場には2億ドルの投資が必要とされ、年間2億回分のワクチンを製造できる能力を持つ[24][25]。ビングループは2022年初頭にワクチンの最初のバッチを生産する予定である[26]。Arcturusは、Vinbiocareにワクチン製造のための「独自の技術とプロセス」へのアクセスを提供し、ベトナムでの販売と使用のみを目的とした独占的製造ライセンスも供与する[20][27][28]。これには、ARCT-021などのArcturusの他のすべてのCOVID-19ワクチンと、ベトナムでの将来の疾病予防のための他のワクチンが含まれる[24]。Vinbiocareは、前払いで4000万ドルを支払い、技術移転費用を負担し、「Arcturusから供給されるmRNA原薬と、施設で生産されたワクチンに対するロイヤリティ」を支払う[20][23]

臨床試験、承認

日本での誤情報拡散と騒動

脚注

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