ダイレクト三々
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かつては、星に対する三々入りは、相手に強い厚みを与えることから、慎重にタイミングをはかって打つべき手段とされていた[3]。たとえば星から両辺にヒラキが打たれ、他の手段では侵入しにくい場合に、隅の地を荒らす手法として打たれていた。下図では、黒1と星から両翼へ展開した瞬間、白2(通算22手目)と三々打ち込みがなされている。以下、黒13までと運ぶのが定石とされてきた。
しかし、囲碁対戦人工知能であるAlphaGoは、人間のトップ棋士を相手に、序盤数手目という極めて早い段階で星への三々入りを打って勝利を収めた。このため、この手法が非常に有力なものとして注目を受けることとなり、「ダイレクト三々」と呼ばれるようになった。たとえば下図では、序盤6手目に三々入りが打たれている(白△)。
古来からの定石に従って対応すると、黒7の後白はa~dまでのハネツギを保留し、辺へ白10と割ってくる。白12までとなると、後に白eノゾキを利かして白gとトバれたりすれば、黒全体が攻められかねない状況となる。このように、地を取った上に相手を攻めようという発想は、それまでに全くないものであった[4]。
こうしたことから、ダイレクト三々に対抗するための様々な手段が検討されるようになった。
対応策
二段バネ
黒3から5と二段バネするのは昔からある手法だが、ダイレクト三々への対応策としても有効である。
二段バネに対しては、白1から3と一子を抱える手が普通。黒は4から6と隅の地を確保して一段落となる。
白1から3とハネ切る手もある。黒がうっかりaと打つとbで両アタリ。
黒は4にツギ、白は5から7とこちらの一子を取るワカレ。黒8はaの方が地は得だが、白bにツケる味などが残るため、近年は黒8に抱えることが多い。
ノビ
黒は隙を作らないよう、黒3と単にノビる手も打たれている。白4のスベリと換われば一段落。
白4ハイに対し、黒5とハネれば白も6とハネる。黒はaへノビるか、左辺へ展開する。
上図から黒が手を抜いた場合、白1から3と打っておけば立派な姿。欠陥を補いつつ、aなどへの侵入を狙う。
白4にトブ手もある。この手は、黒5の出切り以下、11と抱えるシチョウが白有利であることが条件。
シチョウが黒不利の場合の進行。黒は11のツケが手筋で、白を低位に追いやることができる。
ケイマ
黒3とケイマに外す手も打たれる。白4から6と運べば、上に示したノビからの形と同形になる。
前図の黒7で、本図黒1を利かせて黒3と二段バネする手もある。黒9までとなれば、黒の厚みと白の実利のワカレ。黒はシチョウ有利がこの手を打つ条件となる。
黒3と内側に切る手もある。黒5から7とシボり、シチョウがよければ黒13と抱える。シチョウが悪ければ、aで白10の石の動きを牽制して一段落(白8は黒1の点にツギ)。
白4と下ツケする手が難解形の入り口。これに対し、黒a白b黒cなら旧来の定石に戻る。
下ツケに対し、黒1と引けば穏やかなワカレ。
黒1とオサエたら、白2から4, 6と出切って全面戦争に突入する。非常に難解で、まだ結論の出ていない形。
