ビスマス酸ナトリウム
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NaBiO3粉末 | |
| 物質名 | |
|---|---|
別名 酸化ビスマスナトリウム | |
| 識別情報 | |
3D model (JSmol) |
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| ChemSpider | |
| ECHA InfoCard | 100.032.220 |
| EC番号 |
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PubChem CID |
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| UNII | |
CompTox Dashboard (EPA) |
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| 特性 | |
| 化学式 | NaBiO3 |
| モル質量 | 279.968 g/mol |
| 外観 | 黄色または黄褐色の無臭の粉末[1] |
| 密度 | 6.50 g/cm3 |
| 水への溶解度 | 冷水には不溶、熱水では分解[2] |
| 危険性 | |
| GHSピクトグラム | |
| GHSシグナルワード | 警告(WARNING) |
| Hフレーズ | H302, H315, H319, H335 |
| Pフレーズ | P261, P264, P270, P271, P280, P301+P312, P302+P352, P304+P340, P305+P351+P338, P312, P321, P330, P332+P313, P337+P313, P362, P403+P233, P405, P501 |
| 半数致死量 LD50 | 420 mg/kg (ラット、経口)[1] |
| 関連する物質 | |
| その他の 陰イオン |
アンチモン酸ナトリウム |
| その他の 陽イオン |
ビスマス酸カリウム |
| 関連物質 | ヘキサフルオロビスマス酸ナトリウム |
ビスマス酸ナトリウム(ビスマスさんナトリウム、英語: Sodium bismuthate)は、化学式NaBiO3で表される無機化合物であり、強い酸化剤である[3]。やや吸湿性を持つが[2]、冷水には不溶であり、数少ない水に不溶のナトリウム塩の一つである。試薬が反応後に容易に除去できる点で便利であり、市販品は酸化ビスマス(V)や炭酸ナトリウム、過酸化ナトリウムとの混合物である場合がある[4]。
正味の化学式Na3BiO3で表される化合物(ビスマス酸三ナトリウム)も存在する[5]。
合成
ビスマスは、アルカリが存在しない場合、酸化数を +5 へ酸化させることは困難である。合成は、沸騰した水酸化ナトリウム溶液中で酸化ビスマス(III)の懸濁液を作ることで行われる。その後臭素を加えて酸化することで、ビスマス酸ナトリウムが生成される[7]。
- Bi2O3 + 6 NaOH + 2 Br2 → 2 NaBiO3 + 4 NaBr + 3 H2O
他のNaBiO3の合成方法は、酸化ナトリウムと酸化ビスマス(III)の混合物を(O2の供給源として)空気中で酸化することが挙げられる[8]。
- Na2O + Bi2O3 + O2 → 2 NaBiO3
この手順はアルカリによって二酸化マンガンをマンガン酸ナトリウムへ酸化させる手順に類似する。

反応
高温多湿の保存状態は、水と酸化反応を起こし、水酸化ナトリウムと酸化ビスマス(III)に分解してしまうため、ビスマス酸ナトリウムにとって有害である[2]。
- 2 NaBiO3 + H2O → 2 NaOH + Bi2O3 + O2
また、酸によってより速く分解され、塩化水素中では、ビスマス酸ナトリウムは反応して塩素ガスとなる[2]。

NaBiO3は、マンガンイオンを定性的・定量的に検出するのに用いられる。強い酸化剤として、ほとんどのマンガン化合物を過マンガン酸塩にし、これは分光光度法で容易に測定できる[3]。このためには、NaBiO3と試料が熱した硫酸または硝酸溶液中で反応する必要がある[2]。過マンガン酸塩は紫色を呈し、吸光度は最大で510 nmである。反応は以下の通り[要出典]。
- 2 Mn2+ + 5 NaBiO3 + 14 H+ → 2 MnO−
4 + 5 Bi3+ + 5 Na+ + 7 H2O
ビスマス酸ナトリウムは、生成しうるアルデヒドをさらに酸化することなく、グリコール、ケトール、α-ヒドロキシ酸の酸化的な1,2-劈開反応を起こすことができる[9]。
- R2C(OH)–C(OH)–R2 → R2C=O + O=CR2
- R2C(OH)–C(O)–R → R2C=O + RCOOH
- R2C(OH)–COOH → R2C=O + CO2
これらの劈開\\反応は、常温で酢酸またはリン酸の存在化で行われる。メタノールやエタノールなどのアルコール類は、ビスマス酸ナトリウムによって穏やかに酸化されるため、反応媒体として用いることができる。四酢酸鉛も同様の反応を起こすが、四酢酸鉛の反応で必要な無水条件は、ビスマス酸ナトリウムでは不要である[9]。
NaBiO3は、実験室でのプルトニウムの分離(リン酸ビスマス法)に用いることができる。
