源典侍
『源氏物語』の登場人物
From Wikipedia, the free encyclopedia
境遇
生涯
人物
センスも良く人柄も優れ才能豊かで帝の信頼も厚い高級女官だが、色恋沙汰に目がなく年齢をわきまえない。
作中では、古歌や催馬楽などの歌詞を引用する姿が描かれ、教養と才気のある人として描写される。また、美声の持ち主で琵琶の名手でもあり、彼女の演奏には源氏も思わず心ひかれた。
容姿は衰えているもののかつては美しく、破局した恋人の修理大夫に長く執着されており、作中の描写にも上品な有様で華奢な体つきと描写されている。若づくりが激しく、年に釣り合わない言動で貴公子二人を辟易させた。最も有名なエピソードは、意味深な歌(「森の下草老いぬれば~」)を書いた若向きの真っ赤な扇を持ち歩いていた一件。作品内では近江の君と並ぶ「笑われ役」として位置づけられている。
優雅な恋愛物語には不似合いな人物と言われるが、『伊勢物語』の「九十九髪」での貴公子が老女に情をかける件を下敷きにしたのではないかという説もあり、在原業平の東下りが光源氏の須磨蟄居に投影されていることからも考えて有力な説に思える。また実在人物では、作者紫式部の義理の姉にあたり、実際に典侍を務めた源明子をモデルであるとする説がある。
なお、『あさきゆめみし』では恋人・修理大夫(すりのかみ)と一緒になって源氏及び頭中将を手玉に取っていた、との描写がなされているが、これは漫画オリジナルの設定である。