魔女の暦
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あらすじ
昭和2×年5月のある夜更け、どこかの一室で誰かが「第一の犠牲者 … 吹矢」「第ニの犠牲者 … 鎖」「第三の犠牲者 … ?」と卓上カレンダーに書き込む。それは悪魔の殺人計画メモだった。前後して金田一耕助のもとに「魔女の暦」と称する差出人から、新聞の活字の切り抜きで作られた、事件発生を暗示するような奇怪な手紙が届けられた。浅草のレビュー(ストリップ)劇場「紅薔薇座」で『メジューサの首』の興行中、舞台で金田一の興味を惹く事態が起こるというのだ。
『メジューサの首』は、ギリシャ神話を題材とする創作ダンス劇で、脚本は紅薔薇座の脚本家・柳井良平によるもので、配役は、主役が結城朋子が扮するメデューサ、3人の魔女にはダンサーの飛鳥京子、霧島ハルミ、紀藤美沙緒が扮し、3人で一つの目を共有する魔女たちが、勇士に目を奪われて、さんざん翻弄されたあげく着物を脱いでいき、ダンスを披露する場面が見どころであった。
金田一がこの興行に日参するなか、3日目にして事件が起きた。魔女役のひとりである飛鳥京子が、金田一を含む数百人の目前の舞台で、猛毒を塗られた吹き矢に刺されて絶命したのである。等々力警部とともに正式に事件に乗り出した金田一だが、3人の魔女役たちには、それぞれ劇団の中にパトロンや内縁の夫、情人があるにもかかわらず、美貌の若い劇団員の碧川克彦と関係を持っているなど、他の劇団関係者との間にも交渉があるなど人間関係が錯綜しているうえに、事件の動機がつかめず、各人のアリバイを追求するにも手ごたえがなく、解決のめどがたたない。