よだかの星
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主人公である鳥のよだかは、美しいはちすずめやかわせみの兄でありながら、容姿が醜く不格好なゆえに鳥の仲間から嫌われ、鷹からも「たかの名前を使うな、市蔵にせよ」と改名を強要され、故郷を捨てる。
自分が生きるために「たくさんの虫の命を奪っている」ことに嫌悪して、彼はついに生きることに絶望し、大空の太陽へ向かって飛びながら、「焼け死んでもいいからあなたの所へ行かせて下さい」と、太陽に願う。だが、太陽に「お前は夜の鳥だから星に頼んでごらん」と言われて、星々にその願いを叶えてもらおうとするが、相手にされない。
居場所を失い、命をかけて夜空を飛び続けたよだかは、いつしか青白く燃え上がる「よだかの星」となり、今でも夜空で燃える存在となる。
背景
日本の評価
日本国外での見方
1996年、賢治の生誕100周年を記念して開催された「宮沢賢治国際研究大会」においては、以下のような意見がみられた。韓国からの参加者は、よだかはコミュニティーから排除されて初めて、弱い虫の存在に気づくことができたと読み、よだかの最期については、自分の飛翔力を出し切って死をもって自己表現を果したと指摘。一方インドからの参加者はこの作品は、非暴力は最終的に暴力よりも(現状の)破壊力を持つというガンディーの思想と共通していると評価。よだかの最期については心身が清い者ゆえに星になれたのだと読み、インド哲学との共通性を感じ取り、よだかが目的を果たせたのは自分の問題から逃げないで解決法を見つけて、自力でなしとげることを決意したからであると分析している。2人とも共通して、逃避よりむしろ自分の名を守りぬいたことに重点をおいた発言をしている[7]。

