エウケーノール
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ポリュイードスの子
このエウケーノールは、予言者ポリュイードスとエウリュダメイア(ドゥーリキオン王ピューレウスの娘)の子で、クレイトス[2]と兄弟。さらにパウサニアスによるとアステュクラテイア、マントーという姉妹がいた。ただしパウサニアスでは、エウケーノールはポリュイードスの子のコイラノスの子、つまり孫ということになっている[3]。トロイア戦争に参加したギリシア軍の武将の1人[4]。
『イーリアス』によると、エウケーノールは父ポリュイードスから故郷で重い病に倒れて死ぬか、戦争でトロイア勢に討たれて死ぬかのどちらかであると予言された。エウケーノールは病とアガメムノーンに支払う戦争不参加の代償の両方を嫌ってトロイア戦争に参加したが、パリスの放った矢に耳と顎の下あたりを射抜かれて絶命した[4]。
ホメーロスが語るエウケーノールの運命はアキレウスのそれとよく似ていることが指摘されている。アキレウスもまた母テティスからこのまま戦場に留まれば命を落とす代わりに名誉が残り、すぐに帰国したなら名誉は得られない代わりに天寿を全うできると予言され[5]、別の個所ではパリス[6]あるいはパリスとアポローンの矢で命を落とすことが予言されている[7]。アキレウスとよく似た運命を予言されたエウケノールがアキレウスと同様にパリスの矢で倒れるのは、彼の死がアキレウスの運命を念頭に置いて語られたことを意味しているという[8]。