ダーウィン事変

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ジャンル青年漫画
サスペンスアクション[1]
社会派サスペンス[2]
出版社講談社
ダーウィン事変
ジャンル 青年漫画
サスペンスアクション[1]
社会派サスペンス[2]
漫画
作者 うめざわしゅん
出版社 講談社
掲載誌 月刊アフタヌーン
レーベル アフタヌーンKC
発表号 2020年8月号 -
発表期間 2020年6月25日[3] -
巻数 既刊10巻(2025年12月現在)
アニメ
原作 うめざわしゅん
監督 津田尚克
シリーズディレクター 中山勝一
シリーズ構成 猪爪慎一
キャラクターデザイン 友岡新平
音楽 桶狭間ありさ、堀川真理子
アニメーション制作 ベルノックスフィルムズ
製作 「ダーウィン事変」製作委員会
放送局 テレビ東京系列ほか
放送期間 2026年1月7日 - 4月1日
話数 全13話
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画アニメ
ポータル 漫画テレビアニメ

ダーウィン事変』(ダーウィンじへん)は、うめざわしゅんによる日本漫画作品。『月刊アフタヌーン』(講談社)にて、2020年8月号より連載中[3]アメリカ合衆国を舞台に、人間とチンパンジーの間から誕生した「ヒューマンジー」の少年を描いた物語[4][5]

2020年6月25日発売の『月刊アフタヌーン』8月号より連載を開始[3]

連載開始時には同誌の公式サイトにて、第1話の原稿のデータをクリエイティブ・コモンズ・ライセンスで提供した[3]。これは本作の担当編集者である寺山晃司が、「とにかく多くの人に読んでもらえることなら全部やろう」と考え、行った試みのひとつである[5]。このことについて、後述の「マンガ大賞2022」の授賞式で司会を務めたアナウンサーの吉田尚記が「画期的なアイデア」であったと話している[5]

『月刊アフタヌーン』2022年6月号(同年4月25日発売)にて[6]、うめざわの病気療養により休載することが発表され[7]、7月号より休載し[8]、11月号にて連載が再開されたが[9]、2023年3月号に同様の理由により再び休載を発表し[10]、同年7月号より連載を再開している[11]

Anime NYCのイベントでKodansha USA英語版が2023年秋から本作を刊行するため、ライセンスを取得したと発表[12][13]

2023年3月、単行本第5巻の発売を記念し、梶裕貴が全13役を担当したPVが制作されている[14]

2024年5月22日、テレビアニメ化が発表された[15][16]

あらすじ

プロローグ
15年前、動物解放を求めてテロ活動を繰り返している「ALA」(動物解放同盟)によって、実験動物にされていたチンパンジーが連れ出され、近所の動物病院で出産した。その赤子は、遺伝子操作によって作り出された人間とチンパンジーの交雑種「ヒューマンジー」だった。
マスコミによって大きな話題となったヒューマンジーは「チャーリー」と名付けられ、チンパンジー研究者のギルバートと弁護士のハンナが育ての親となり、愛情深く育てられた。しかし、5歳の頃に同年代の子供たちと遊ばせた際に暴行事件を起こしてしまったことから、住民たちの抗議によってチャーリーは軟禁生活となったが、やがて「優れた頭脳と身体能力の持ち主」に成長した[4][17]
序盤
高校に入学したチャーリーは、興味本位に見られて遠巻きにされたり、一部の生徒たちから敵視されて誹謗中傷を受けるが、まったく意に介さず、頭脳明晰な少女 ルーシーと出会い友情を育んでいく[4][17]
しかし、ALAの黒人リーダー マックスは「チャーリーを仲間に加えよう」と画策し、自宅への強襲事件や[18]、狂信的なALA思想を持った生徒による高校銃乱射テロなど[19]など、過激な手段に出る。それにより町の人々は、チャーリーを恐れ憎むようになり、ALAが陽動にルーシーを人質にとりチャーリーをおびき寄せた際に、住民たちが自宅に放火をしたことから、チャーリーの両親ギルバートとハンナは亡くなってしまう[注 1][20][21]
中盤
市民権」など全ての権利のないチャーリーに所有者がいなくなったことから、FBIと警察は拘束しようと動くが、これまでチャーリーを敵視してきたグラハム警部補が里子として引き取る。その後、第二次性徴を迎えたチャーリーは、急激に知力・筋力が増加していることが判明する。そんな中、チャーリーの産みの母親であるチンパンジー エヴァが、「私は二児の母」と単語カードで伝えて老衰により亡くなる[22]
エヴァの墓参りに行った2人の前に、ヒューマンジー オメラスが現れる。ALAのリーダーである彼は、自らが「チャーリーの両親を殺害した犯人」と告白し戦闘になるが、チャーリーより優れた体格を持つオメラスはチャーリーを圧倒する。
DNA検査によりオメラスが「チャーリーの兄弟」であることが判明し、弟のオメラスが代理母によって生まれたと推察される。チャーリー達の生物学上の父親であるグロスマン博士の行方を捜すべく、ニューヨークへと向かう[23]
各地でテロリスト達が決起して、市民を標的にしたハンティングゲームにより多くの犠牲者が出る中で、オメラスはホワイトハウスを強襲する。グロスマン教授の助手のサラ・ユァン博士を確保したルーシー達は、彼女こそが「オメラスの代理母」だと知る[24]
チャーリー達は、ゴルトン社の二代目社長のアンドリューを誘拐して、グロスマン博士の行方を聞こうとする。しかし、ALAのマックスにより先にアンドリューを誘拐されてしまう[25][26]

登場キャラクター

声の項はテレビアニメ版の声優。

主人公

声の項はテレビアニメ版の声優。

チャーリー
声 - 種﨑敦美[27][28][29]
本作の主人公[4]。猿に近い風貌をしている[17]。人間の父親とチンパンジーの母親の間に生まれた「ヒューマンジー」で、15歳の少年[3][30]。アメリカ中西部、ミズーリ州在住[30]
ルーシー
声 - 神戸光歩[27][28][29]
頭脳明晰だが、コミュニケーションが苦手な少女[3][31]

制作背景

制作

作者のうめざわは過去に、『もう人間』という「何が人間を定義するのかという生命倫理を問う」短編を発表した(幻冬舎・刊 『えれほん』に収録)[17]。本作は「もしチャーリーみたいな存在が生まれ、人間と動物の境界が崩れると、人々はどういうふうに反応するだろう」とうめざわが考え、過去の作品より「思考実験的」に発展させた内容となっている[17]

当初うめざわは、本作のプロトタイプとなるネームを担当編集者の寺山に見せ、「どんなことが書きたいのか」を話した[5]。本作のテーマである「人間と動物の生存権」は、この頃から決められていた[5]。寺山によると、うめざわは「かなりの量の文献を読み込んだうえで、それを」作中の「人とチンパンジーの間のに生まれた“ヒューマンジー”という存在」に「落とし込んで」制作されているという[5]。うめざわは本作を「読むのにパワーの要る漫画」であると考えながら、執筆している[5]

当初「CGで人とチンパンジーを合成させたような見た目」でリアルに構想されていたが、担当編集者の寺山によると「それだと怖すぎる」という理由により、デザインを変更[5][17]。読者から「可愛いと思ってもらえるよう、やや記号的なキャラデザイン」でありつつ、「生きて、人間とともにいる存在感」を出した本作のデザインとなった[17]。表情による感情表現は困難であるが、うめざわによると、目の描き方を工夫して伝えているという[17]

舞台について

うめざわは「ヒューマンジーという大きな嘘が据えられている分、ほかの部分はリアルに描こう」と考えた。「差別やテロ」が本作のテーマであり、登場人物がそれらについて活発に議論するためには、「日本よりアメリカが舞台のほうがリアリティを持って捉えられる」ことから、アメリカが舞台に選ばれている[5]。うめざわや編集者、スタッフに「アメリカで生活をした経験者はいな」かったが、海外ドラマや洋画を好むうめざわが、それらから「アメリカ像を膨らませて」制作している[5]。うめざわはアメリカだけではなく、海外へ行った経験がなかったため、想像力で描いている[注 2][33]

評価

2025年12月現在、単行本の累計発行部数は220万部を超えている[34][35][36]

受賞

2021年12月9日に発売された『このマンガがすごい!2022』(宝島社)では[37]、オトコ編10位を獲得[17]。同年12月20日発売の『フリースタイル』(フリースタイル)Vol.50にて発表された「THE BEST MANGA 2022 このマンガを読め!」特集にて、「2020年11月1日から2021年10月31日までに発売されたマンガ作品の単行本および電子書籍」の中から本作が16位に選出[3]

2022年1月、日本出版販売による「全国書店員が選んだおすすめコミック 2022」の「出版社のコミック編集・販売担当者より『悔しいけどおもしろい他社作品』を募った」スピンオフ企画「出版社コミック担当が選んだおすすめコミック 2022」にて、2位を獲得[38]。同年3月13日発表の第25回文化庁メディア芸術祭マンガ部門で優秀賞を受賞[39]

同年3月28日、漫画好きの有志が「誰かに薦めたいと思う」漫画を選ぶ「マンガ大賞2022」にて、77ポイントを獲得し、大賞を受賞[5][40]。東京都のニッポン放送イマジンスタジオにて同日に開催された授賞式では、担当編集者の寺山が登壇し、受賞や本作についてコメントを発表している[5]。同年9月7日発売の『CREA』(文藝春秋)2022年秋号にて発表された「CREA夜ふかしマンガ大賞」では6位を受賞[41]

2023年[42]、第50回アングレーム国際漫画祭にて「BDGest'Arts アジアセクション」に選出される[14]。同年4月、第47回講談社漫画賞にて最終候補作品に選出[43]。2026年、第50回講談社漫画賞でも最終候補作品に選ばれた[44][45]

マンガ大賞2022での評価

ライターのタニグチリウイチによると、選考で本作に票を入れた選考員からは、「作品が持つ先鋭さ」が評価されたという[31]

本作に対し、審査員から「令和の『寄生獣』」とコメントが寄せられ、これについて寺山は、もともと『月刊アフタヌーン』が好きだったうめざわは、同作を読んでいたと明かしている[5]

書誌情報

  • うめざわしゅん『ダーウィン事変』講談社アフタヌーンKC〉、既刊10巻(2025年12月23日現在)
    1. 2020年11月20日発売[4][46]ISBN 978-4-06-521398-8
    2. 2021年5月21日発売[47]ISBN 978-4-06-523314-6
    3. 2021年11月22日発売[48]ISBN 978-4-06-525778-4
    4. 2022年4月21日発売[49]ISBN 978-4-06-527946-5
    5. 2023年3月23日発売[14][50]ISBN 978-4-06-531026-7
    6. 2023年11月22日発売[51]ISBN 978-4-06-533687-8
    7. 2024年5月22日発売[52]ISBN 978-4-06-535534-3
    8. 2024年11月21日発売[53]ISBN 978-4-06-537463-4
    9. 2025年5月22日発売[54]ISBN 978-4-06-539468-7
    10. 2025年12月23日発売[55]ISBN 978-4-06-541466-8

コラボレート

2024年5月、映画『猿の惑星/キングダム』とコラボレートし、うめざわしゅんの描きおろしによるチャーリーと映画の主人公・ノアが描かれたイラストを公開[56]。『月刊アフタヌーン』2024年7月号にコラボ漫画も掲載された[57]。異なる話のキャラクターをうめざわが描くことにより、「互いに影響をもたらし、より大きなインパクトを与えられるのではないかという想い」により、コラボレートが行われている[58]

テレビアニメ

2024年5月にテレビアニメ化が発表された[15][16]。2026年1月から4月までテレビ東京系列ほかにて放送された[59][60]

制作

津田尚克は原作をドラマや映画にできると考えた一方、アニメにするのは困難だと考えていた[61][62]。だからこそ、アニメの制作に「やりがい」を感じた[61][62]。津田は本作が「ボーイミーツガール」であり微妙な問題を取り扱っていることに留意した[63][64]。そして作品の性質を踏まえたうえで短い時間でストーリーを的確に表現し丁寧な作画をするよう指示した[61][62]

チャーリー役を誰にするかはそのキャラクター像の捉え方の違いからもめた[65]。そのようななかうめざわしゅんの「あまり低くはない女性の声」がよいという提案を聞いた津田は種﨑敦美を思い出し、彼女に決めた[65]。種﨑敦美は原作にとても「考えさせられ」た[66][67][68][69]。また種﨑はチャーリーを演じるにあたって煩悶したという[66][67][68]。ハンナを演じた佐藤利奈は育児に煩悶しているという[59][60][70]。佐藤は自身もハンナも「こどもたちのしあわせ」を望んでいるという類似性を見出し、「彼女の愛、その人柄を」考慮して演じていると語った[59][60][70]。また、佐藤は「日常」の大切さを説いた[59][60][70]Official髭男dismは原作をとても気に入った[71][72][73]。彼らは「未知」への思いを音楽に込めた[71][72][73]。また「作品の世界観」に音楽が合っていると自信を持っているという[71][72][73]。制作陣が本気であると感じたうめざわは期待をのぞかせ[15][16]、「差別的」だととられないような表現をするよう注文した[61][62]

スタッフ

主題歌

「Make Me Wonder」[78][79][80]
Official髭男dismによるオープニングテーマ。作詞・作曲は藤原聡
「Turn It Up」
a子によるエンディングテーマ。作詞・作曲はa子、編曲は中村エイジ。

各話リスト

話数サブタイトル脚本絵コンテ演出作画監督総作画監督初放送日
第1話HUMANZEE猪爪慎一-
  • 劉婷婷
  • 陳海官
  • 高邁
  • 柴童成
  • 姜姜
  • 徐小雯
  • 劉齢嬰
  • 龔柏菡
  • 高园樱子
  • 張文欣
  • Studio ArcLine
友岡新平2026年
1月7日
第2話ALA
(ANIMAL LIBERATION ALLIANCE)
吉田泰三浅野勝也
  • アルベルト・キエ
  • 梦润
  • 劉齢嬰
  • 謝孟華
  • 陈海官
  • 劉婷婷
  • 高邁
  • 姜姜
1月14日
第3話ヘテローシスFor(wal)k京極竜矢
1月21日
第4話ONE長町英樹
  • 友岡新平
  • 古本勝成
  • アルベルト・キエ
  • 山崎香
  • 岡田雅人
  • 孙振亮
  • 林宇
1月28日
第5話権利のための闘争?川原杏奈中山勝一
  • 張筱北
  • 姜姜
  • 陳海官
  • 劉婷婷
  • 夢潤
  • 孫振亮
  • 劉齢嬰
  • アルベルト・キエ
  • Studio ArcLine
徐晨寅2月4日
第6話直接行動猪爪慎一京極竜矢
  • 石本峻一
  • 守岡英行
石本峻一2月11日
第7話レッド・ピル吉田泰三
  • 大江峰生
  • 阿部楓子
  • 小野玲奈
  • 金田栄二
  • 桑島望
  • 佐々木幸恵
  • 園田高明
  • 立石良子
  • 松原一之
  • 室山祥子
-2月18日
第8話訪問者小倉宏文
徐晨寅2月25日
第9話青髭の城にて
  • 猪爪慎一
  • 川原杏奈
京極竜矢
  • 福岡ゆう
  • 守岡英行
友岡新平3月4日
第10話加速する扉猪爪慎一長町英樹利光愛里香
  • 梁家圓
  • 夢潤
  • 陳海官
  • 劉婷婷
  • 姜姜
徐晨寅3月11日
第11話所有権の移転川原杏奈浅野勝也
  • アルベルト・キエ
  • 劉齢嬰
  • 武嘉伦
  • 謝孟夏
  • 陳海官
  • 劉婷婷
  • 高邁
  • 李文婧
  • 崔芝蘭
  • 寧貞嘉
  • 王昱凱
  • 徐閃閃
  • 王璇
  • 老吳
友岡新平3月18日
第12話性的二形猪爪慎一宮澤努間々田夏美
  • 向書君
  • 松岡謙治
  • 大河内忍
  • 粉鶴亀
  • 小堤悠香
  • 降籏秀吉
  • 今岡律之
  • 何燁
  • 董立則
  • 周楽謡
-3月25日
第13話WILL
  • 猪爪慎一
  • 津田尚克
千明孝一
  • 津田尚克
  • 中山勝一
  • アルベルト・キエ
  • 徐晨寅
  • 梁家圓
  • 陳海官
  • 劉婷婷
  • 劉文慧
  • 夢潤
  • 孫振亮
  • 周俊傑
  • 友岡新平
  • Studio ArcLine
4月1日

放送局

日本国内 テレビ / 放送期間および放送時間[81]
放送期間 放送時間 放送局 対象地域 [82] 備考
2026年1月7日 - 4月1日 水曜 0:00 - 0:30(火曜深夜) テレビ東京製作参加
ほか系列全6局
北海道関東広域圏愛知県
大阪府岡山県・香川県福岡県
2026年1月8日 - 4月2日 木曜 0:00 - 0:30(水曜深夜) BSテレ東 日本全域 BS/BS4K放送
2026年1月9日 - 4月3日 金曜 21:00 - 21:30 AT-X 日本全域 CS放送 / リピート放送あり
全放送局で字幕放送を実施[83][84][85][86]
日本国内 インターネット / 配信期間および配信時間[81]
配信開始日 配信時間 配信サイト 備考
2026年1月7日 水曜 0:30(火曜深夜) 更新 Amazon Prime Video 独占配信
テレビ東京系列 水曜 0:00 - 0:30(火曜深夜)
前番組 番組名 次番組
とんでもスキルで異世界放浪メシ2
(2025年10月8日 - 12月24日)
ダーウィン事変
(2026年1月7日 - 4月1日)
左ききのエレン
(2026年4月8日 - )

脚注

参考文献

外部リンク

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