フランスもの
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「フランスもの」は中世フランスの作家によって、ブリテン諸島とブルターニュの伝説を元にした「ブルターニュもの」(アーサー王物語とほぼ重なる概念)、中世の詩人たちが翻訳したギリシア神話と古代ギリシア、ローマの歴史を題材にした「ローマもの」と対比された。12世紀には『セーヌの歌』の作者であるフランスの詩人ジャン・ボデルが著作の中でこの3つの物語群を称賛に値すると評している。
「フランスもの」の中心となる人物はシャルルマーニュとパラディンである。特にパラディンではローランとオリヴィエが有名である。ローランについては『ローランの歌』の主人公であり、シャルルマーニュの甥。オリヴィエはローランの親友で、対立するイスラム軍の戦士、フィエラブラと戦う役を与えられる人物として活躍している。当初、「フランスもの」はシャルルマーニュとその祖父・カール・マルテルの時代に存在したフランク族とイスラム教徒との戦争をもとに、騎士の武功に焦点をあてるものであった。たとえば、『ローランの歌』ではイスラム勢力がフランス南部に侵攻していた時期に生じたロンスヴォーの戦いをテーマにしている。やがてジャンルが成熟して行くと、魔法やファンタジーの要素が物語りに含まれるようになる。たとえば、魔法の馬「バヤール」などが多くの物語に登場している。