フレキシティ・リンク
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| フレキシティ・リンク Flexity Link ザールバーンS1000形電車 | |
|---|---|
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フレキシティ・リンク(2003年撮影) | |
| 基本情報 | |
| 運用者 | ザールバーン |
| 製造所 | ボンバルディア・トランスポーテーション |
| 製造年 | 1996年 - 1997年、2000年 |
| 製造数 | 28両(1001 - 1028) |
| 運用開始 | 1997年10月24日 |
| 主要諸元 | |
| 編成 | 3車体連接車、両運転台 |
| 軸配置 | Bo′+Bo′Bo′+Bo′ |
| 軌間 | 1,435 mm |
| 電気方式 |
直流750 V 交流15 kV・16+2⁄3 Hz (架空電車線方式) |
| 最高速度 | 100 km/h |
| 車両定員 |
243人(着席96人) (乗客密度4人/m2時) |
| 車両重量 | 55.0 t |
| 全長 | 37,870 mm |
| 全幅 | 2,650 mm |
| 車体高 | 3,360 mm |
| 床面高さ |
400 mm(低床部分) 800 mm(高床部分) (低床率48 %) |
| 車輪径 | 660 mm |
| 台車中心間距離 |
11,130 mm(前後車体 - 中間車体間) 7,360 mm(中間車体間) |
| 主電動機 |
三相誘導電動機 4 LXA 1442 A |
| 主電動機出力 | 120 kW(640 V、140 A、78 Hz) |
| 歯車比 | 6.34 |
| 出力 | 960 kW |
| 制御方式 | GTO素子VVVFインバータ制御(1C4M) |
| 制御装置 | キーペ製DPU 241 |
| 制動装置 | 回生ブレーキ |
| 備考 | 主要数値は[1][2][3][4][5][6][7]に基づく。 |
フレキシティ・リンク(Flexity Link)は、鉄道車両メーカーのボンバルディア・トランスポーテーションが展開する路面電車ブランド・フレキシティのうち、路面電車と普通鉄道を直通するトラムトレイン向けに開発された車種である[1][2][3][4][5][6][8]。
ザールバーン(Saarbahn GmbH)は、ドイツ・ザールブリュッケンを中心とした公共交通網を運営する企業で、軌道交通としてザールブリュッケン市内の路面電車区間からドイツ鉄道に乗り入れ、国境を越えてフランスのサルグミーヌ(Saargemünd)まで向かうトラムトレインの運行を実施している。この路線の開通に合わせ1995年に発注が行われたのが、トラムトレイン用電車として世界で初めて低床構造を採用した部分超低床電車のフレキシティ・リンクである[1][5][7][9][10]。
ドイツでは路面電車(BOStrab)と普通鉄道(EBO)で異なる規格が用いられている他、電化方式も路面電車は直流電化、ドイツ鉄道は交流電化と異なる。そのため、フレキシティ・リンクはこの双方の規格に対応した構造を有しており、デッドセクションを通過する際に自動的に対応電圧が切り替わる他、電力が回収可能な回生ブレーキも双方の電圧で使用可能となっている。車内は乗降扉が存在する前後車体の連結面寄り、車内全体の48 %が低床構造(床上高さ400 mm)となっている他、乗降扉下部には併用軌道走行時に展開する収納式ステップが設置されており、プラットホームの高さが異なる区間にも対応可能である。主電動機(三相誘導電動機)や制御装置、抵抗器、空調装置などの電気機器はキーペが製造を担当しており、マイクロプロセッサによる自動制御・診断が行われる[1][2][3][8][11][12]。
1997年10月24日のザールブリュッケンのトラムトレイン開通と共に15両(1001 - 1015)が営業運転を開始し、2000年に路線延伸に合わせて13両(1016 - 1028)が増備された事で、2020年現在全28両が使用されている。また、カッセルと周辺都市を結ぶトラムトレイン網(レギオトラム)の開通当初、一部車両が貸し出された事もある。ただし2025年以降、ザールバーンも参加する「VDVトラムトレイン・プロジェクト(VDV TramTrain project)」の一環として開発されるトラムトレイン用標準型車両への置き換えが検討されている[4][6][13][14]。
- 車庫に停車する列車(2008年撮影)