東京都交通局6500形電車 (鉄道)

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製造所 近畿車輛
製造年 2020年 - 2022年
製造数 13編成104両
東京都交通局6500形電車
6500形6502編成
(2022年5月23日 多摩川駅
基本情報
運用者 東京都交通局
製造所 近畿車輛
製造年 2020年 - 2022年
製造数 13編成104両
運用開始 2022年5月14日[1][2]
投入先 三田線
主要諸元
編成 8両編成
軌間 1,067 mm
電気方式 直流1,500 V架空電車線方式
最高運転速度 110 km/h
設計最高速度 120 km/h
起動加速度 3.3 km/h/s
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.5 km/h/s
編成定員 1,172名
車両定員
  • 先頭車:139人(座席39人)
  • 中間車:149人(座席45人)
自重 27.0 - 35.1 t
編成重量 251.8 t
全長
  • 先頭車:20,470 mm
  • 中間車:20,000 mm
車体長
  • 先頭車:19,970 mm
  • 中間車:19,500 mm
全幅 2,829 mm(車側灯幅)
車体幅 2,780 mm
全高
  • 4,056 mm(空調ユニット)
  • 4,100 mm(パンタ折畳み)
屋根高さ 3,640 mm
床面高さ 1,130 mm
車体 アルミニウム合金オールダブルスキン構体
台車 軸梁式ボルスタレス台車
T-6C・T-6D
(近畿車輛 KD324・KD324A)
主電動機 全閉式三相かご形誘導電動機
TIM-6B
(三菱電機 MB-5188-A)
主電動機出力 170 kW×4(1時間定格)
駆動方式 TD継手式平行カルダン駆動
歯車比 99:14(7.07)
制御方式 ハイブリッドSiC適用
IGBT素子2レベルVVVFインバータ制御(1C4M)
制御装置 TINV-6B(三菱電機)
保安装置 新CS-ATC(高周波連続誘導デジタル方式・パターン付連続速度照査方式)・ATO(トランスポンダ通信・地点検知車上演算方式)・ATC-PTASC
備考 出典:交友社『鉄道ファン 2022年7月号』、電気車研究会『鉄道ピクトリアル 2022年7月号』
2022年度
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東京都交通局6500形電車(とうきょうとこうつうきょく6500がたでんしゃ)は、2022年令和4年)5月14日より営業運転を開始した[1][2]東京都交通局都営地下鉄三田線通勤形電車

2023年3月相鉄新横浜線東急新横浜線の開業により、東急目黒線を含む三田線利用者の増加が見込まれることから混雑緩和のため8両編成化する方針が決まり、多様な環境および質の高いサービスを提供するため[3][4]6300形以来22年ぶりに導入された車両である[5][2]。2022年度グッドデザイン賞を受賞[6]

デザインの基本構想は「スマート+コンフォート」をコンセプトとして、三田線の認知度や魅力の向上を目指し、車両部門以外の部署を含めて構成された検討チームにより検討を進めた[3][4]。車内外ともに、長年愛される様に無駄がなく、機能美を感じさせられるものに仕上げている[3][4]

調達に当たっては2018年7月に指名競争入札が行われ、全13編成、計104両分の製造を近畿車輛が134億円(消費税抜き)で請け負うことになり[7]2020年(令和2年)11月に1編成が納入された[8][9]。2022年度末までに順次13編成を投入し[5]、6300形1・2次車を順次置き換えた[10]

車両概説

車体

アルミニウム合金を使用したダブルスキン構造で、大型の押出形材を入熱量が少なく、歪みを低減しながら深い溶け込み、高い強度が得られる「レーザー・MIGハイブリッド溶接」で組み立てている[11][12]。先頭の構体もアルミニウム合金を使用した骨皮構造とし、必要な箇所に強度・剛性を確保している[11][12]。なお、本型式は都営地下鉄では12-600形以来のアルミ車体となった(三田線の車両では初)。

断面は軒部形状を兼用する工夫をすることで、側面が垂直に立ち上がるフラットな構成としている[13]。床面高さはホームとの逆段差が生じないようにするため、1,130 mmとして、加えて乗降口沓摺り部を車両限界の3 mm以内とすることで、乗降時の段差や隙間を少なくするように設定している[13]

エクステリアは、移動を担う都市の一部としての存在感を表現するため、全体的にスマートな造形とし、先頭部においてもシンプルな箱形としている[3][4]

なお、相模鉄道直通対応の準備工事として、転落防止幌の準備工事がされている[14]

車内

客室内はラインカラーである青色(ブルー)を基本とし、透明感や清潔感を演出するためガラスを多用している[15][16]

コンセプトユニバーサルデザインの考え方を取り入れた「人にやさしい車両」とし、車椅子ベビーカー、大きな荷物を持つ人も利用しやすいように、全ての車両にフリースペースを設置し、つり革スタンションポールの数の充実とともに、低いつり革や荷棚を設置している他、スムーズな乗降ができるように、乗降口脇のスペースを広くとっている[15][16][5]。快適な車内空間の実現のために、扉間の座席を6人掛けとし、1人当たりの幅を25 mm(450 mm→475 mm)広くさせた[11][17]。また、乗降ドア付近の空間を拡大させることで、乗降時の流動性を向上させている[11][17]。座席はバケットシートとし、中間部に設けたスタンションポールと合わせて1人分の着席位置を明確化した[11][17]モケットは汚れの目立ちにくいヘリンボーンの柄、色は一般座席は濃青、優先席は青色と親和性が高いとすることで統一性を維持した上で識別性も付与した[11][17]。座席横の袖仕切は利用者同士の接触を妨げるため大型化している[11][17]。乗降ドアの鴨居部に多言語対応の液晶モニター(3台のうち右側2台で表示し、左側は広告用(愛称・地下ッ都ビジョン)の設置など、訪日外国人への充実した案内を可能としている[11][18][5]。利用者に安心感を提供するため、乗降ドア上の鴨居部と車端部に、セキュリティカメラを1両あたり4箇所設置している[18]。また、車内での無料Wi-Fiサービスを提供していた(2023年3月31日をもって終了)[5][19]。なお一部編成にはフリースペースと優先席に子育て応援スペースが設定されている。[20]

走行機器

制御装置は三菱電機製のIGBT素子によるもので、ハイブリッドSiCモジュールを用いている[21][18][22]。1C4M2群の方式で交通局での形式はTINV-6B、6500-2と6500-6の海側に取り付けている[14]。主電動機は170 kWの全閉式三相かご形誘導電動機が採用されている[21][18]。三菱電機製MB-5188-Aで、交通局形式はTIM-6Bとなる[14]。駆動装置はTD継手方式[14]

ブレーキ装置は回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキを採用し、従来通り常用・非常ブレーキおよび保安ブレーキ、また耐雪ブレーキ機能を有しているほか、三田線の車両で初めて駐車ブレーキを設置した。これはコイルばねの力によってブレーキ作用させ、車両の転動を防止するものである[21][23]

補助電源装置は260 kVAの富士電機静止形インバータ(SIV)で形式はTSIV-6B、6500-3と6500-7の海側に取り付けている[14]

空気圧縮機は三菱電機製のオイルフリースクロール式URC2000HD-1で6500-3と6500-7の山側に配置[14]、本体下部のカバーがないタイプである。

台車は近畿車輛製の軸梁式ボルスタレス台車、電動台車がKD324(交通局形式T-6C)、付随台車はKD324A(T-6D)である[14]

集電装置は東洋電機製造が新たに開発した枠組が丸パイプのものをいち早く採用、PT7601-Aを6500-4と6500-6に各2台取り付けている[14]。両パンタグラフは屋根上海側の配管で接続され、ヒューズ箱は目黒方に配しており、山側が主ヒューズ(MF)、海側が母線ヒューズ(BF)となる[14]

空調装置は能力50,000 kcal/hのTCL-8F、各車屋根上中央に配置している[14]

また屋根上の列車無線アンテナは最前部に直通先用の逆L字形を1基、その後方に三田線用の円筒形2基を並べて取り付けており、円筒形2基の間にはさらに台座が用意されている[14]

その他、都営地下鉄初となる走行中の車両各装置の動作情報を車両基地に伝送できる車両情報管理装置を搭載した。本系列の運用開始に合わせ、三田線で車両の状態をリアルタイムに可視化する「車両情報収集システム」の運用が開始されている[24]

編成

  • 全編成が8両編成で、電動車(M)と付随車(T)の構成(MT比)は4M4Tである。
  • 全編成が志村車両検修場に配置される。
  • 車両番号は4桁の数字の後にハイフンを置き1桁の数字を配しており、4桁のうちの上2桁は形式を、下2桁は編成番号を、ハイフン以下は編成内の順位を表す。
 
形式 6500-1
(Tc1)
(65-TC1A)
6500-2
(M2)
(65-M2A)
6500-3
(M3)
(65-M3A)
6500-4
(T4)
(65-T4A)
6500-5
(T5)
(65-T5A)
6500-6
(M6)
(65-M6A)
6500-7
(M7)
(65-M7A)
6500-8
(Tc8)
(65-TC8A)
搭載機器 BTPT, VVVFSIV, CPPT, VVVFSIV, CPBT
車両番号 6501-1

6513-1
6501-2

6513-2
6501-3

6513-3
6501-4

6513-4
6501-5

6513-5
6501-6

6513-6
6501-7

6513-7
6501-8

6513-8

凡例

  • PT:集電装置(シングルアームパンタグラフ・各車2台)
  • VVVF:主制御器
  • SIV:補助電源装置(静止形インバータ)
  • CP:空気圧縮機
  • BT:蓄電池

備考

  • 6501編成は2020年製、6502 - 6506編成は2021年製、6507 - 6513編成は2022年製である。

運用

2022年5月14日より運用が開始された[1][2]。当日は三田線内のみの運用で、東急目黒線での運用は翌日からスタートしている[25]

運用開始前の2021年3月には6501編成が東京地下鉄新木場車両基地へ入線している。

なお、2023年3月には三田線との乗り入れを行う相鉄新横浜線東急新横浜線が開業したが、6500形には投入時点で新横浜以遠の相模鉄道への直通(三者直通)に対応した機器は設置されていない[10]。ただし、都交通局は将来的な対応工事の可能性も示唆しており[10]、先述のように相鉄用の列車無線と転落防止幌の設置準備工事がなされている。

今後の予定

2025年2月13日東京都交通局が発表した「東京都交通局経営計画2025(案)」[26]概要版によると、三田線では6300形3次車11編成を令和9(2027)年度から令和11(2029)年度までに6500形11編成へ更新する事を発表した。また、これまでの13編成目までとは異なり、新規導入車は入札の結果総合車両製作所の製造となる予定[27]。なお、相鉄直通に対応するかに関しては、2025年経営計画案時点では言及されていない為、既存車と増備車ともに未定である。

その他

導入発表直後、車両前面のデザインが文具メーカーのキングジムロゴに似ていると話題となり[2]、交通局も当系列のオリジナルプラレールを購入するとキングジムの限定コラボ商品の特典が付属するというコラボ企画を実施した[28][2]

脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

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