牛乳売りの娘 (グルーズ)
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| フランス語: La Laitière 英語: The Milkmaid | |
| 作者 | ジャン=バティスト・グルーズ |
|---|---|
| 製作年 | 1772-1773年ごろ |
| 素材 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 106 cm × 86 cm (42 in × 34 in) |
| 所蔵 | ルーヴル美術館、パリ |
『牛乳売りの娘』(ぎゅうにゅううりのむすめ、仏: La Laitière、英: The Milkmaid)は、18世紀フランスの画家ジャン=バティスト・グルーズが1772-1773年にキャンバス上に油彩で制作した楕円形の肖像画である。1899年にシャルロット・ド・ロチルドから遺贈されて以来[1]、パリのルーヴル美術館に所蔵されている[1][2]。なお、この絵画は『壊れた甕』 (ルーヴル美術館) の対作品とされているが、実際にはそうではない[1]。

グルーズは、同時代のロココ様式の画家の作品とは大きく乖離した、独創的な芸術観にもとづく道徳的絵画を制作した。彼は美術愛好家、特にパリの知的サークルに属する美術愛好家にすぐに知られるようになり、なかでも哲学者で美術批評家でもあったドゥニ・ディドロに高く評価された。グルーズは、1769年に王立絵画彫刻アカデミーの正会員として認められている[3]。
グルーズの時代には、「自然に帰れ」と主張したジャン・ジャック・ルソーの自然主義を勝手に解釈した田園趣味が流行した。本作『牛乳売りの娘』にも、それが見て取れる[2]。作品は、膝までの姿の娘が籠を乗せているラバの首に寄りかかった姿を表わしている。広がった袖の服を纏い、赤いスカートの上に白いエプロンを身に着けている[1]彼女は、右手に持っている牛乳計量カップが示すように牛乳を売り歩いている。
ふっくらとした愛らしい顔にどこかもの淋しげな表情を湛え、わずかに胸を覗かせる娘の姿は、グルーズに典型的なものである[2]。そのために、グルーズはしばしば甘美な少女像の画家と思われがちであるが、彼女がもたれかかっているラバや、その首に載せた籠など、動物画家や静物画家としても、鋭い観察にもとづく見事な表現を見せている[2]。