『慈善の行いをする婦人』(じぜんのおこないをするふじん、仏:La Dame de charité、英:The Lady of Charity)は、18世紀フランスの画家ジャン=バティスト・グルーズが1773年にキャンバス上に油彩で制作した絵画である。1897年に購入されて以来、フランスのリヨン美術館に所蔵されている[1]。絵画は、富裕な婦人が瀕死の老人に施しを与えるよう自分の娘に促す場面を表している[1]。
グルーズ『セプティミウス・セヴェルスとカラカラ』(1769年)、ルーヴル美術館、パリ
グルーズは、ルイ15世からルイ16世の治世の変革期に生きた画家である。リヨン、次いでパリでの芸術的研鑽を経た後、1755年に初めてサロン・ド・パリで『子供たちに聖書を説明する父親』 (ルーヴル美術館、パリ) とほかの3点の絵画を展示した[2]。さらに研鑽を積むために訪れたローマから帰国すると、グルーズは認められ、王立絵画彫刻アカデミーは彼に次の1769年のサロンのために傑作を制作するよう要請した。彼は、『セプティミウス・セヴェルスとカラカラ (Septimius Severus and Caracalla)』 (ルーヴル美術館) を提出したが、期待に反して批判しか受けなかった。アカデミーのために、グルーズは「求められた高貴さと壮大さで情熱を描くこと、あるいは歴史を表現することができなかった」のである。挫折感を味わった彼は、もはやサロンに作品を展示しなかった。とはいえ、グルーズは、提出し続けた肖像画とエングレービングのおかげで大衆と批評家の評価を維持した。