田舎の踊り
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| フランス語: La danse champêtre 英語: The Country Dance | |
| 作者 | アントワーヌ・ヴァトー |
|---|---|
| 製作年 | 1706–1710年ごろ |
| 素材 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 50 cm × 60 cm (20 in × 24 in) |
| 所蔵 | インディアナポリス美術館、インディアナポリス |
『田舎の踊り』(いなかのおどり、仏: La danse champêtre、英: The Country Dance)は、18世紀フランス・ロココ期の巨匠アントワーヌ・ヴァトーがキャンバス上に油彩で制作した絵画である。現在、インディアナ州にあるインディアナポリス美術館に所蔵されている。おそらくヴァトーの最初期の作品で、およそ1706-1710年に描かれた。木々の中で宮廷風の農民たちが踊っている姿を表わしている[1]。
木々の中で村人たちが音楽を奏で、男女が踊っている。よちよち歩きの子供が女性の動きを真似、人々を楽しませている。音楽は当時、乱痴気騒ぎと結びつけられていたが、本作では対人関係の調和と秩序を示唆している。音楽家たちは恥ずかしそうに鑑賞者を見つめており、観客を非常に意識している俳優を演じている。この種の登場人物と鑑賞者との対話は、ヴァトーの特徴の1つである[1]。
この作品は、事物を極端な視覚的対照の中に置いている。背景の暗い森は、農民たちの明るい色の衣装と強いコントラストをなす。田舎という設定と踊り手たちの正装は、雅宴画を、そして魅惑的な田舎に場所を移した正式な宮廷の祝い事を示すものとなっている[2]。
歴史
この作品はヴァトーの最初期のものであるが、画家はすでに自身の様式を生み出している。故郷のヴァランシエンヌ (本来フランドルであったが、フランスに領有されたばかりの都市) からパリに出てきてからすぐ、ヴァトーはピーテル・ブリューゲル やピーテル・パウル・ルーベンスのようなフランドル絵画の先達が好んだ陽気な田舎の場面を取り上げた。しかし、ヴァトーは、その場面にかつてない優美さ、貴族的性格、格式を与えている。北方ヨーロッパで一般的な主題でありながら、彼はヴェネツィア派の風景画、とりわけその大気の表現を大きな拠りどころとしている。本作は事実上、ヴァトーが密接に結びつけられることとなるロココ様式を宣言する作品である[3]。
本作は、ハーマン・C・クラナート (Herman C. Krannert) 夫人からの寄贈品としてインディアナポリス美術館に取得された。現在、美術館のチャールズ・・マッゴーイ (Charles O. McGaughey)・ギャラリーに展示されており、目録番号は74.98である[3]。