フランス喜劇の恋

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製作年1715-1717年
寸法38.8 cm × 49.4 cm (15.3 in × 19.4 in)
『フランス喜劇の恋』
ドイツ語: Die französische Komödie
英語: Love in the French Theatre
作者アントワーヌ・ヴァトー
製作年1715-1717年
素材キャンバス上に油彩
寸法38.8 cm × 49.4 cm (15.3 in × 19.4 in)
所蔵絵画館 (ベルリン)

フランス喜劇の恋』 (フランスきげきのこい、: L’Amour au théâtre français: Love in the Italian Theatre) 、または『フランス喜劇』(フランスきげき、: Die französische Komödie: The French Theatre) は、フランスロココ期の巨匠アントワーヌ・ヴァトーが1715-1717年にキャンバス上に油彩で制作した絵画である。1769年以前に、プロイセン国王フリードリヒ2世サンスーシー宮殿内の自身のギャラリー用に対作とされる『イタリア喜劇の恋』とともに購入し[1][2]、現在、ベルリン絵画館に所蔵されている[1][2][3]

フランスの18世紀は演劇の黄金時代といわれるほど、王侯貴族から庶民まで演劇熱が高まった時代である[4]。当時のパリには、王立のコメディ・フランセーズ (フランス喜劇) のような大劇場を舞台にするものから、アクロバット的な笑劇を行う縁日芝居、素人芝居まで様々なものがあった[4][5]。ヴァトー自身、非常に演劇好きで、彼の作品には演劇と関連を持つものが少なくない[5]。実際、ヴァトーは、紳士淑女の遊興を主題とした、いわゆる雅宴画英語版を描く前に「芝居画」で人気を博したのである[4]

作品

本作は、コメディ・フランセーズの舞台の光景を描いたものである[4]。画面は公園内の陽に照らされた空き地に設定されており、そこに俳優たちが集っている。左側にはピエロやジルを含む数々の音楽家たちが見える。中央では、男女が儀式的な舞踊を始めようとしているところである。そして、それぞれ矢筒を持つアポロン (女性の右側) の格好と、ヒョウ皮を纏い、ブドウのを頭に着けたバッカス (アポロンの右側) の格好をしている2人の俳優が酒を酌み交わしている。2人の間にいるのはコロンビーナで、「ラ・フォリ (La Folie)」として肉体的な愛の愚かさの擬人像となっている[1]

ヴァトー『イタリア喜劇の恋』 (1716年)、絵画館 (ベルリン)

女性の視線を受けているのは、前景右側で暗色の衣服を纏っている実在の俳優ポール・ポワソン (Paul Poisson) で、彼はクリスパンの役を演じている。女性の頭上に見える着衣の彫像は、場面の意味を深く暗示しているのかもしれない。この彫像は、「夜」の息子で、度を越して批判的なギリシア神話の神モーモス象徴である。アポロンとバッカスが精神的肉体的愛の擬人像である一方、モーモスとラ・フォリは暗く、危険な情熱を示唆する。音楽、舞踊、神話的人物は多種多様な幻想を象徴しているが、それらの要素は当時の特定の演劇に関連するものではない[1]

本作『フランス喜劇の恋』と『イタリア喜劇の恋』は、1734年に制作されたシャルル=ニコラ・コシャンが制作した一対のエングレービングからその題名が付けられている[1]。なお、ヴァトーの多くの作品は彼の制作技法のために保存状態がよくないが、これら両作品は非常に保存状態がよく、彼の最も美しい作品のうちに数えられる[1]

脚注

参考文献

外部リンク

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