略称民主党問題
From Wikipedia, the free encyclopedia
| 選挙年 | 選挙 | 旧立憲民主党 | 旧国民民主党[注釈 1] | 新立憲民主党 | 新国民民主党 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2017年 | 第48回衆議院議員総選挙 | 民主党 | — | — | — |
| 2019年 | 第25回参議院議員通常選挙 | りっけん[注釈 2] | 民主党[注釈 3] | — | — |
| 2021年 | 第49回衆議院議員総選挙 | — | — | 民主党 | 民主党 |
| 2022年 | 第26回参議院議員通常選挙 | — | — | 民主党 | 民主党 |
| 2024年 | 第50回衆議院議員総選挙 | — | — | 民主党 | 民主党 |
| 2025年 | 第27回参議院議員通常選挙 | — | — | 民主党 | 民主党 |
概要
2009年9月から2012年12月まで政権を担当した民主党は2016年3月に結いの党と維新の党が合流し、改革結集の会の一部、無所属である議員も参加する際に、民主党が改称する形で政党名が民進党となった。
2017年9月、第48回衆議院議員総選挙直前に小池百合子東京都知事が代表の希望の党に合流する過程で離散集合が起こり、総選挙公示日目前の同年10月に立憲民主党が結党直後の第48回衆議院議員総選挙では政党の略称を「民主党」と届け出ており、総選挙後の2018年5月に民進党と国民党(希望の党からの分党)が合流して誕生した国民民主党は当初は政党の略称を「国民党」と届け出ていた。
国民民主党は2019年7月の第25回参議院議員通常選挙直前に政党の略称を「民主党」に変更した[1]。略称を民主党としていた立憲民主党からは「案分票狙い」だと反発する声が上がり、立憲民主党は有権者の混乱を避けることを優先して、略称を「りっけん」として第25回参議院議員通常選挙に臨むことになった[1]。
その後、立憲民主党と国民民主党は合流や分党を経て、2020年9月にそれぞれ新政党として誕生したが、この際に双方が政党の略称を「民主党」として届け出た。
公職選挙法では政党助成法が制定された1996年以降は「政党要件を満たさない政治団体が政党要件を満たす政党の略称と重複することを禁止する規定があるものの、政党要件を満たす政党は他の政党の略称と重複することを禁止する規定がない」ために、中央選挙管理会は政党からの届出を基本的に受理することになった。略称を民主党として届けた2つの政党である立憲民主党と国民民主党が比例区候補を擁立している比例区で「民主党」と書かれた票は各市区町村等の開票区ごとに両党の得票数に応じて案分票となる。このため2021年の第49回衆議院議員総選挙では両党に比例配分された「民主党」と書かれた票は、少なくとも34の都道府県で合わせて197万3362票にのぼった(NHKの取材による)。有権者からは「略称が同じで紛らわしい」「投票所の略称の表示が間違っているのではないか」という問い合わせが多く寄せられたうえに、一部有権者は「(母体がともに旧民主党である)両党を応援したいので、あえて『民主党』と書いた」という意図的な投票もあったとされる[2][3]。
略称「民主党」とする2つの政党が比例区に立候補した選挙は2021年の第49回衆議院議員総選挙、2022年の第26回参議院議員通常選挙、2024年の第50回衆議院議員総選挙、2025年の第27回参議院議員通常選挙[4]の4回である。第27回参議院議員通常選挙の総括のために開催された立憲民主党両院議員懇談会(2025年8月1日)では、ベテラン議員から「略称問題が解決していないので、いっそ民主党に党名を変えるべきではないか」との発言があり、出席議員からは多くの賛同があった[5]。
2026年(令和8年)1月、立憲民主党・公明党の両党の衆議院議員による「中道改革連合」の設立に伴い、「民主党」票は国民民主党へ配分されることになり、この問題は同年2月の第51回衆議院議員総選挙では解消された[6][7]。
選挙
| 都道府県 | 2021年 衆院選 得票数 | 出典 | 2022年 参院選 得票数 | 出典 | 2024年 衆院選 得票数 | 出典 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 総数 | 約363万票 | [8] | ||||
| 01北海道 | 17万9084票 | [2] | ||||
| 02青森県 | 3万9771票 | [9] | ||||
| 06山形県 | 4万2807票 | [10] | ||||
| 08茨城県 | 10万9439票 | [11] | ||||
| 09栃木県 | 5万7105票 | [12] | ||||
| 10群馬県 | 5万5627票 | [13] | ||||
| 13東京都 | 28万3783票 | [2] | ||||
| 16富山県 | 1万9800票 | [14] | 1万4952票 | [15] | ||
| 17石川県 | 3万3299票 | [16] | 1万1987票 | [16] | ||
| 18福井県 | 2万2099票 | [17] | ||||
| 21岐阜県 | 7万2395票 | [18] | 5万1360票 | [19] | ||
| 22静岡県 | 14万2788票 | [2] | ||||
| 23愛知県 | 28万1657票 | [20] | 15万9697票 | [21] | ||
| 24三重県 | 6万3834票 | [22] | ||||
| 25長野県 | 7万3885票 | [20] | ||||
| 26京都府 | 4万8593票 | [3] | ||||
| 29奈良県 | 2万2959票 | [23] | ||||
| 39高知県 | 1万3973票 | [24] | ||||
| 40福岡県 | 10万8220票 | [25] | 14万3602票 | [26] | ||
| 41佐賀県 | 2万9072票 | [27] | ||||
| 42長崎県 | 4万2009票 | [28] | ||||
| 43熊本県 | 3万8451票 | |||||
| 44大分県 | 3万1313票 | |||||
| 45宮崎県 | 2万0347票 | |||||
| 46鹿児島県 | 3万8192票 | |||||
| 47沖縄県 | 4万9228票 |
脚注
出典
- 1 2 「Q 衆院選 「民主党」なぜ略称重複?/A 公選法に禁止規定なし」『河北新報』河北新報社、2021年11月5日。
- 1 2 3 4 “衆院選 比例代表 立民と国民の略称「民主党」に約200万票”. NHK NEWS WEB. NHK (2021年11月14日). 2021年11月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年11月2日閲覧。
- 1 2 「京都府内で「民主党」4万8000票 「あえて書いた」労組OBも」『毎日新聞』毎日新聞社、2021年11月5日。2024年11月2日閲覧。
- ↑ 立・国、参院選も略称「民主党」 国政選挙で4回目 時事ドットコム、2025年5月7日(2025年7月19日閲覧)。
- ↑ 読む政治:「いっそ民主党に」 伸び悩む立憲で党名回帰論が浮上 略称問題巡り 毎日新聞(政治部 池田直)2025/9/4掲載
- ↑ “「民主」票、国民民主へ 中道設立で案分解消”. 静岡新聞DIGITAL web. 静岡新聞 (2026年1月20日). 2026年1月22日閲覧。
- ↑ “衆院選比例、「民主」票は国民民主へ 「立憲」「公明」は無効の公算”. 毎日新聞. 毎日新聞 (2026年1月28日). 2026年1月28日閲覧。
- ↑ 政治部, 時事通信 (2025年7月18日). “比例で「民主党」と書くと?【選挙ミニ知識】:時事ドットコム”. 時事ドットコム. 2025年7月24日閲覧。
- ↑ 「衆院選比例代表 県内投票分 「民主党」4万票 立民9・国民1に案分」『東奥日報』東奥日報社、2021年11月11日。
- ↑ 「衆院比例選 「民主党」に4万2807票 立民・国民 得票数に応じ配分=山形」『読売新聞』読売新聞社、2021年11月9日。
- ↑ 「衆院選県内 「民主党」に11万票 立民、国民案分 獲得票の3分の1」『茨城新聞』茨城新聞社、2021年11月10日。
- ↑ 「県内衆院選比例代表/「民主党」案分5万7105票/立憲、国民得票の24%」『下野新聞』下野新聞社、2021年11月12日。
- ↑ 「立憲民主 国民民主 両党で振り分け 「民主」案分県内5.5万票 衆院選比例の6%強」『上毛新聞』上毛新聞社、2021年11月30日。
- ↑ 「1万9800票が「民主党」 10月の衆院選比例代表 略称同じ立民と国民に案分」『北日本新聞』北日本新聞社、2021年12月10日。
- ↑ 「「民主党」1万4952票 立民、国民に案分 参院比例で県内」『富山新聞』富山新聞社、2022年7月21日。
- 1 2 「「民主党」1万1987票 参院比例、立民と国民で案分」『北国新聞』北国新聞社、2022年7月21日。
- ↑ 「県内衆院選比例区 「民主党」で案分2万2千票 「立民」と「国民」得票の25%」『福井新聞』福井新聞社、2021年11月11日。
- ↑ 「「民主党」に7万2395票 衆院選比例 立民・国民得票の3割=岐阜」『読売新聞』読売新聞社、2021年11月11日。
- ↑ 「参院選2022:「民主党」に16万投票 比例 立憲、国民の略称に「混乱」 党関係者「別々にすべきだった」 /愛知」『毎日新聞』毎日新聞社、2022年7月18日。
- 1 2 「衆院比例 「立民」「国民」が同じ略称 「民主党」 混乱の51万票 中部5県合計 有権者に不都合 参院選の課題に」『中日新聞』中日新聞社、2021年11月16日。
- ↑ 「比例「民主党」 15万9697票 参院選 5.1%、れいわ上回る」『中日新聞』中日新聞社、2022年7月20日。
- ↑ 「立憲? 国民? 「民主党」に6万3834票衆院比例選=三重」『読売新聞』読売新聞社、2021年11月11日。
- ↑ 「衆院選比例 「民主」県内2万2959票 立民と国民 同一の略称 2割が案分票」『奈良新聞』奈良新聞社、2021年11月17日。
- ↑ 「衆院選 「民主党」県内1万3973票 立民・国民票の17%」『高知新聞』高知新聞社、2021年11月11日。
- ↑ 「「民主党」、10万票超す 立憲と国民に案分 衆院選比例 /福岡」『朝日新聞』朝日新聞社、2021年11月11日。
- ↑ 華山 哲幸「福岡の衆院比例「民主党」に14万3602票 3度目の略称重複…立民と国民に案分」『西日本新聞』西日本新聞社、2024年11月13日。2024年11月17日閲覧。
- ↑ 「衆院選 比例「民主党」 案分、県内2万9072票 意思反映されない恐れも」『佐賀新聞』佐賀新聞社、2021年11月10日。
- ↑ 「「立民」「国民」支持→「民主党」記入 35万票 大量の案分 民意映せたか 衆院比例九州 1票で複数支持」『西日本新聞』西日本新聞社、2021年12月3日。