西鉄9000形電車

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運用者 西日本鉄道
製造年 2016年 -
運用開始 2017年3月20日
西鉄9000形電車
西鉄9000形電車
(2025年4月8日)
基本情報
運用者 西日本鉄道
製造所 川崎重工業川崎車両
製造年 2016年 -
運用開始 2017年3月20日
主要諸元
編成 2両編成(Mc-Tc2)
3両編成(Tc1-M-Tc2)
軌間 1,435 mm標準軌
電気方式 直流1,500 V架空電車線方式
最高運転速度 110 km/h[1]
設計最高速度 120 km/h[1]
起動加速度 2.5 km/h/s[1]
減速度(常用) 3.5 km/h/s[1]
減速度(非常) 4.0 km/h/s
編成定員 2両編成:248(座席80)
3両編成:386(座席128)
車両定員 先頭車:124(座席40)[2]
中間車:138(座席48)[2]
車両重量 Mc:36.3 t
M:34.6 t
Tc2:27.2 t
Tc1:26.0 t
編成重量 2両編成:63.5 t
3両編成:87.8 t
全長 19,500 mm[2]
車体長 19,000 mm
全幅 2,760 mm[2]
車体幅 2,714 mm
全高 4,091 mm[2]
M車・Mc車:4,165 mm[2]
車体高 3,715 mm
M車・Mc車:3,690 mm
床面高さ 1,180 mm
車体 ステンレス鋼efACE)
(前頭部のみ普通鋼
台車 軸梁式ボルスタレス台車
動力台車:KW-161C
付随台車:KW-162C
(川崎重工業製)
主電動機 全閉式かご形三相誘導電動機
東芝製 SEA-443[3]
主電動機出力 175 kW[3][2]
駆動方式 TD平行カルダン駆動方式[1]
歯車比 87:14(6.21)[1]
編成出力 700 kW
制御方式 ハイブリッドSiCモジュール素子適用VVVFインバータ制御
制御装置 東芝製 SVF108-A0[3]
制動装置 回生ブレーキ併用
電気指令式空気ブレーキ
全電気ブレーキ
保安装置 西鉄型ATS
備考 出典:『鉄道ファン』2017年1月号・2017年6月号、交友社
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西鉄9000形電車(にしてつ9000けいでんしゃ)は、西日本鉄道(西鉄)天神大牟田線太宰府線用の通勤形電車

天神大牟田線の主力車両である5000形の代替として[4][5]製造された車両で、西鉄では3000形以来11年ぶりの新形式車両である。

制御装置にSiC素子を適用したVVVFインバータを採用したことに加え、前照灯尾灯・車内照明など、全ての照明装置をLED化した[4]。これにより、消費電力量は5000形との比較で約半分に抑えられている[4]

車両構造

車体

車体は3000形と同様のステンレス車体[5]で、組み立てにはレーザー溶接を採用している。前頭部のみ、事故時の補修に備え、保守が容易な普通鋼[5]である。

7050形と同様、両開き扉を片側3か所に配置し、扉の間に大型窓2枚を配置している。側面窓は西鉄初のUVカットガラスを採用しているが[4]、従来車と同様にロールカーテンも設置されている[6]。前頭部は7000形以降の従来車と同様に貫通形で、前面窓が両側とも側面まで回り込んだパノラミックウインドウである。前照灯尾灯は従来車と同様、前面窓下の左右に配置されているが、本形式では前照灯と尾灯が縦一列に並べられている。

車体色は無塗装ステンレス地(前頭部は銀色地)とし、車体側面窓下と側面上部にはロイヤルレッド[4]の帯を入れている。車体前面部もロイヤルレッドに塗装されている。行先表示器は前面・側面とも、従来の幕式に代わり、西鉄では初となる4言語表示フルカラーLED表示器が採用されている[4]。側面の表示機は速度が一定以上に達したら消灯可能である[5]

主要機器

台車は1999年(平成11年)以来の新製車に採用されている川崎重工業製空気ばね方式ボルスタレス台車で、基礎ブレーキユニットブレーキとし、滑走防止検知装置を設置して増粘着材噴射装置を廃止するなどの変更を行い、動力台車がKW-161C、付随台車がKW-162Cとなっている[7]。3000形と同様、3両編成の大牟田側制御車(ク9000)は電動車化が可能となるよう、電動機未装備の動力台車とされている[7]

走行機器のVVVFインバータ+SIV(デュアルモード)・かご形三相誘導電動機東芝製で、VVVFインバータとSIVはダイオード部にSiCを採用したハイブリッドSiCモジュールによるIGBT素子インバータとなった[8]

また、3000形で実績のあるトリプルモードを、本形式では全編成に搭載している。3000形と同様、通常走行時の1C2M-VVVF制御の他、1C4M-VVVF制御、CVCF(SIV)制御の3つのモードを制御ユニットに持たせることによって、インバータ1群故障時、またはSIV故障時においても切り替え健全なインバータユニットを活用し、起動加速度2.5 km/h/sを維持しての営業運転が可能となっている。

パンタグラフは、電動車(2両編成の大牟田方先頭車と3両編成の中間車)に3000形と同型のシングルアーム式のものを2基設置している[9][1]。冷房装置についても、3000形と同様の集中式となっている[9]

車内

座席は全席ロングシートで、1人あたりの座面幅は470 mm[4]と、5000形に比べ20 mm拡大されている[2]。そのため扉間の座席は9人掛けに、車端部の座席は4人掛けになった[2][注 1]。着座時の立ち上がりやすさを改善するため、座面の傾斜角は3度から6度に拡大されている。扉間座席の中間部のスタンションポール(縦握り棒)は7050形や5000形更新車では1本ずつであったが本形式では2本ずつとなったほか、本形式では車端部の座席の中間部にもスタンションポールを設けている。このためスタンションポールの数は先頭車9本、中間車11本となった[4]。座席端部の袖仕切りは事故時の安全性向上のため7000形・7050形に比べ大型化され[6]、強化ガラス製となった[4]。また、本形式では車椅子・ベビーカー優先スペースが中間車も含め全車両に1か所ずつ設置されている[4]

本形式では床敷物が中央通路部に柄を入れた敷物となっている[4][6]。この敷物の柄は水の流れをデザインしたもので[6]、着席時に足を前方に投げ出すことを防ぐ心理的な効果も狙っている[5]

3000形と同様、車両間の連結面の貫通路にも扉を設けている。これまで西鉄では連結面に窓を設けていたが、本形式では連結面の窓が廃止されたため、閉塞感を出さないよう、連結面の貫通扉は強化ガラス製となっている[6]

出入口の戸袋部や足元には注意喚起のため黄色の線を入れているほか、扉上部には扉の開閉動作中に点滅する動作ランプを設置している。出入口上の鴨居部には各種案内や広告を表示する17インチ液晶ディスプレイによる車内案内表示装置を2基ずつ設置しており、うち1つは広告動画用、もう1つは旅客案内用となっている[9][10]

室内灯は上述のとおり従来車の蛍光灯ではなくLEDとなっている。

形式・編成

以下の各形式がある。編成ごとに車両番号の末尾2桁の数字は統一されている[5]

  • ク9000:3両編成の大牟田方先頭車(制御車)。
  • モ9100:2両編成の大牟田方先頭車(制御電動車)。パンタグラフ2基・制御装置・SIV(三相交流200 V、60 Hz、120 kVA)を搭載する。
  • モ9300:3両編成の中間電動車。パンタグラフ2基・制御装置・SIV(三相交流200 V、60 Hz、120 kVA)を搭載する。
  • ク9500福岡(天神)太宰府方先頭車(制御車)。空気圧縮機を搭載する。
凡例
  • VVVF:制御装置(VVVFインバータ制御)
  • SIV:補助電源装置(静止型インバータ)
  • CP:空気圧縮機
  • <・>:集電装置(シングルアーム式)
3両編成
大牟田
福岡(天神)・太宰府
形式  
ク9000
(Tc1)
 
 

モ9300
(M)
 
ク9500
(Tc2)
搭載機器 VVVF
SIV
CP
定員
(座席)
124
(40)
138
(48)
124
(40)
2両編成
大牟田
福岡(天神)・太宰府
形式
 
 

モ9100
(Mc)
 
ク9500
(Tc2)
搭載機器 VVVF
SIV
CP
定員
(座席)
124
(40)
124
(40)

運用

2025年令和7年)4月1日現在、2両編成×11本、3両編成×7本の18編成43両が在籍している[11][12]

天神大牟田線・太宰府線にて、主に平日は6両編成で、土日祝日は5両編成の急行で使用されている[13]。また、2021年(令和3年)度の増備以降は4両編成での普通列車の定期運用が開始された。その他、柔軟に編成を組むことが可能な点を生かし、ラッシュ時の増結や3000形などの他の形式の代走に充当されることもある。

2016年(平成28年)度に3両編成×2本(9101F・9102F)・2両編成×2本(9103F・9104F)の計10両が[4]2017年(平成29年)度に3両編成×2本(9106F・9107F)・2両編成×1本(9105F)の計8両が導入された[4]。2016年(平成28年)度の増備車は同年11月9日に報道向けに公開され[14]、2017年(平成29年)3月18日に試乗会を行い[15][16][17]3月20日に9001F+9103Fが[18]3月30日に9002F+9104Fが運用を開始した。2017年(平成29年)5月26日には9105Fが、5月27日には9006Fが、5月31日には9007Fが運転を開始した。[要出典]2018年(平成30年)度は3両編成×1本(9008F)・2両編成×2本(9109F・9110F)、2021年(令和3年)度は2両編成×2本(9111F・9112F)、2023年(令和5年)度は3両編成×1本(9015F)・2両編成×2本(9113F・9114F)[19]2024年(令和6年)度は3両編成×1本(9016F)・2両編成×2本(9117F・9118F)が導入された[11][12]

2016年(平成28年)度の導入開始から2028年(令和10年)度にかけて合計70両を導入し、5000形74両を置き換える予定である[20]

編成表

2025年(令和7年)4月1日現在[11][12]

3両編成
大牟田
福岡(天神)・太宰府
ク9000
(Tc1)
モ9300
(M)
ク9500
(Tc2)
竣工備考
900193019501 2017/03/07
900293029502 2017/03/24
900693069506 2017/05/16
900793079507 2017/05/30
900893089508 2019/03/14
901593159515 2023/10/31
901693169516 2025/02/10
2両編成
大牟田
福岡(天神)・太宰府
モ9100
(Mc)
ク9500
(Tc2)
竣工備考
91039503 2017/03/17
91049504 2017/03/29
91059505 2017/05/25
91099509 2019/03/18
91109510 2019/03/15
91119511 2021/08/11
91129512
91139513 2023/10/31
91149514
91179517 2025/02/06
91189518 2025/02/04

脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

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