パワー・オブ・ザ・ドッグ
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| パワー・オブ・ザ・ドッグ | |
|---|---|
| The Power of the Dog | |
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| 監督 | ジェーン・カンピオン |
| 脚本 | ジェーン・カンピオン |
| 原作 | トーマス・サヴェージ |
| 製作 |
エミール・シャーマン イアン・カニング ロジェ・フラピエ ジェーン・カンピオン タニヤ・セガッチアン |
| 出演者 |
ベネディクト・カンバーバッチ キルスティン・ダンスト ジェシー・プレモンス コディ・スミット=マクフィー トーマシン・マッケンジー ジェネヴィエーヴ・レモン キース・キャラダイン フランセス・コンロイ |
| 音楽 | ジョニー・グリーンウッド |
| 撮影 | アリ・ウェグナー |
| 編集 | ピーター・シベラス |
| 製作会社 |
ニュージーランド・フィルム・コミッション BBCフィルムズ クロス・シティ・フィルムズ シーソー・フィルムズ バッド・ガール・ギーク マックス・フィルムズ ブライト・スター |
| 配給 |
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| 公開 |
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| 上映時間 | 128分[1] |
| 製作国 |
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| 言語 | 英語 |
『パワー・オブ・ザ・ドッグ』(The Power of the Dog)は、2021年に公開されたイギリス・オーストラリア・アメリカ合衆国・カナダ・ニュージーランド合作によるドラマ映画。監督はジェーン・カンピオン。主演はベネディクト・カンバーバッチ。共演はキルスティン・ダンスト、ジェシー・プレモンス、コディ・スミット=マクフィーなど。
1920年代のアメリカ合衆国モンタナ州を舞台に、無慈悲な牧場主と彼を取り巻く人々との緊迫した関係を描いた人間ドラマ[2]。原作はトーマス・サヴェージの1967年の同名小説。
本作は第78回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門に出品され[1]、銀獅子賞を受賞した[3]。
舞台は1925年のモンタナ州。フィルとジョージのバーバンク兄弟は、牧場の経営で成功を収めていた。兄弟はある牛追いの道中、宿屋のオーナーで未亡人のローズ・ゴードンと出会う。心優しいジョージはローズとすぐに心を通わせるようになり、結婚することになる。ローズは兄弟の牧場に移住し、ローズの息子ピーターに医学と外科学を学ばせるために、ジョージの金で大学へ通わせることになる。しかし、亡き師ブロンコ・ヘンリーに強く影響されているフィルは、ローズが金目当てでジョージと結婚したと勘繰り、嫌悪感を抱くようになり、そのフィルの粗暴な振る舞いと嘲弄するような態度にローズは不安を募らせる。ある日、ジョージは両親と知事を招いて晩餐会を開くことにする。ジョージはローズに、招待客の為にピアノを弾くようリクエストする。しかし、ローズのピアノの腕前はそれほどのものではなく、戸惑いながらも練習をしようとするが、フィルからの妨害を受ける。晩餐会が始まり、ローズはヨハン・シュトラウス1世の『ラデツキー行進曲』を弾こうとするが、失敗してしまう。さらに、その場に現れたフィルに演奏をけなされ屈辱的な思いをする。ローズはこれまで抑えていた飲酒を再開してしまう。
夏休みにピーターが牧場に泊まりに来た時には、ローズはアルコール依存症になっていた。フィルやその部下はピーターの女々しい言動をバカにし、ピーターは自分の部屋に閉じこもるようになる。ピーターは捕まえたウサギを持ち帰り、酔ったローズを喜ばせるが、後に解剖していたことが判明する。ある日、人里離れた空き地で、フィルはブロンコ・ヘンリーが遺したスカーフを用いて自慰行為をする。時を同じくして、牧場の周りを散策しているピーターは空き地を発見し、そこでブロンコ・ヘンリーの名が記されている男性のヌードが載った雑誌を見つける。その後、ピーターは池でスカーフを首に巻いて水浴びをするフィルを発見し、気配を察したフィルに追い払われる。
その日から、フィルはピーターに優しく接し始め、ピーターの為にロープを編み、馬の乗り方を教えると申し出る。ある日、一人で出かけたピーターは、死んだ牛を見つけ、その皮の一部を切り取る。いつしか、フィルとピーターは行動を共にするようになっていた。フェンス作りの作業中、フィルは手に怪我を負ってしまう。作業の休憩中、ピーターはアルコール中毒で自殺した父親の死体を発見し、自らその死体を解剖した体験をフィルに話す。ピーターは生前の父から「優しさが足りない」「強すぎる」と言われたと話し、フィルはまさかと嘲笑する。
ローズは、ピーターがフィルと共に過ごす時間が多くなるにつれ、アルコール依存症が悪化していった。ある日、泥酔したローズは、不要になった牛の生皮は焼くというフィルの方針を知り、牧場に掛けられていた生皮を、地元のネイティブ・アメリカンの商人に受け渡してしまう。商人から貰ったお礼の手袋に見惚れだしたローズはそのまま倒れ、ジョージに介抱される。生皮が無くなっているのを発見したフィルは激怒し、ピーターのロープを完成させるために、生皮が必要だったと説明する。騒ぎを聞きつけ駆け付けたジョージに怒りをぶつけるフィルに、ピーターは死んだ牛から切り取った皮の提供を持ち掛ける。ピーターの行動に感心したフィルは、ピーターの将来を約束し、今夜中にロープを仕上げると告げる。
フィルとピーターは一晩をかけて、納屋でロープを完成させる。フィルが手に負った傷口とピーターが切り取った皮は触れ合っている。ロープの作業中、ピーターはフィルの納屋にあるブロンコ・ヘンリーの鞍に興味を示す。フィルはピーターに、ブロンコ・ヘンリーは自分の命の恩人で、山で遭難した際、凍えるような天候の中、ブロンコ・ヘンリーが体を密着させ、自分の体を暖めてくれた体験を語りかける。ピーターは、2人は裸だったのか尋ねるが、フィルは答えない。ピーターはタバコを吸い始め、フィルとそれを共有する。翌朝、ジョージは朝食に現れないフィルを訪ねるが、フィルは病床に伏しており、彼の手の傷口がひどく化膿していることに気付く。ジョージはフィルを医者に連れて行くことにするが、フィルは意識が朦朧とする中、ピーターに完成したロープを渡そうとする。
場面が変わり、フィルは既に死亡している。葬儀の席で医師は、フィルの死因が炭疽症である可能性が高いという見解をジョージに示すが、フィルは病気の牛に触れることを常に警戒していた為、ジョージは困惑する。フィルの葬儀を欠席したピーターは、祈祷書の詩篇第22編20節「剣と犬の力から、私の魂を解放したまえ」を読み上げる。その後、彼は手袋をはめ、完成したロープをベッドの下にしまう。ピーターが廊下を歩いていると、窓から葬儀から帰宅したジョージとローズが口づけを交わす姿が見える。ピーターは窓に背を向け微笑み、映画は幕を閉じる。
キャスト
※括弧内は日本語吹替。
- フィル・バーバンク - ベネディクト・カンバーバッチ(三上哲[4])
- ローズ・ゴードン - キルスティン・ダンスト(園崎未恵[4])
- ジョージ・バーバンク - ジェシー・プレモンス(前田一世[4])
- ピーター・ゴードン - コディ・スミット=マクフィー(内山昂輝[4])
- ローラ - トーマシン・マッケンジー(金子睦)
- ミセス・ルイス - ジェネヴィエーヴ・レモン
- エドワード知事 - キース・キャラダイン
- バーバンク夫人 - フランセス・コンロイ
- バーバンク氏 - ピーター・キャロル(小島敏彦)
- エドワード・ナッポ - アダム・ビーチ
製作
2019年5月、ジェーン・カンピオンが脚本と監督を務め、ベネディクト・カンバーバッチとエリザベス・モスが主演することが発表された[5]。9月、ポール・ダノが出演交渉に入った[6]。10月、降板したモスの後任として、キルスティン・ダンストがキャストに加わった[7]。11月、ダノが『THE BATMAN-ザ・バットマン-』とのスケジュールとの兼ね合いで降板し、後任としてジェシー・プレモンスがキャストに加わった[8]。2020年2月、コディ・スミット=マクフィー、トーマシン・マッケンジー、フランセス・コンロイ、キース・キャラダイン、ピーター・キャロル、アダム・ビーチがキャストに加わった[9]。
撮影
主要な撮影は、2020年1月10日にニュージーランドのダニーデンを含むオタゴ地方で開始された[10]。撮影は、新型コロナウイルス感染症の流行を受け中断されたが、カンバーバッチ、ダンスト、プレモンスは、ニュージーランドがロックダウンに入ってからも同国に滞在していたと報じられた。キャストとスタッフの隔離免除が認められた後、6月22日に撮影が再開された[11]。