日本のリモコンキーID
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日本では2000年12月1日にBS放送のデジタル化が始まった際にこのシステムが導入された。当時NHKは3波体制を取っていたことから「1」「2」「3」[注 1]を占め、「4」以降が民間に割り当てられた。その際、地上波民放キー局系BSデジタル局を「4」から「8」までに固め、衛星波独立局を残りの「9」以降に配置した。
この思想は3年後に始まった地上波のデジタル化にも影響を与え、東京都(関東広域圏の民放キー局)では基本的にBS衛星波の割り当て思想がそのまま持ち込まれ、地上波キー局系BSデジタル局と親会社(現在はグループ(兄弟)会社[注 2])の地上波キー局の番号が一致した。その時点(2003年12月1日)でのNHKと独立局を含めたBS局と地上波在京6局のIDとアナログ放送の親局(以下「A親局」と略)は以下の通りである[注 3]。なお2003年の時点では放送大学はデジタル化していなかった。
| 番号 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| BSデジタル放送 開始当初のID |
NHK-BS[注 4] | BS日テレ | BS朝日 | BS-TBS | BSテレ東 | BSフジ | WOWOW | BS10 STAR CHANNEL | ||||
| 地上デジタル放送 開始当初の 東京のID |
NHK G | NHK E | 日テレ | テレビ朝日 | TBS ※事実上ラテ兼営[注 5] | テレ東 | フジテレビ | TOKYO MX | [注 6] | |||
| 東京のA親局 | NHK E | テレビ朝日 | テレビ東京 | |||||||||
各局がその数字を選んだ理由は以下の通りである。NHKとキー局5局は系列BS局も同じ理由。
- NHK - 総合テレビがラジオ第1から「1」(「3」の地域あり)、Eテレがラジオ第2から「2」。
- 日本テレビ放送網(NTV)・TBSテレビ(TBS)・フジテレビジョン(CX) - 自局のA親局と同じ「4」「6」「8」。
- テレビ朝日(EX)・テレビ東京(TX) - 両局ともA親局が2桁(10ch・12ch)故に1桁のIDを希望し、それぞれ5ずつずれて「5」「7」[注 7]。
- MX - 後述。なお、A親局は14ch[注 8]。
上記選択は在京局の事情によるもの、裏を返せば地方局の事情は考慮されていない[注 9]ものであったため、全国に広げるにあたり問題が発生した。結果的にキー局とは異なるIDを選択した地方局も多く存在している。
以下、民放5系列は特に指定のない限り次の通り表記する。
| 表記 | ニュース系列 | 番組供給系列 |
|---|---|---|
| 日テレ系 | NNN | NNS |
| テレ朝系 | ANN | テレビ朝日ネットワーク |
| TBS系 | JNN | TBSネットワーク |
| テレ東系 | TXN | |
| フジ系 | FNN | FNS |
また、独立局のうち、テレ東系とネット関係のある局は「TX提携」と表記する。
地上波基幹放送局に関するID割り当てを巡って
- NHK総合テレビ
- NHK Eテレ
- 日本テレビ系列(NNN/NNS)
- テレビ朝日系列(ANN)
- TBS系列(JNN)
- テレビ東京系列(TXN)
- フジテレビ系列(FNN/FNS)
- 全国独立放送協議会
デジタルテレビ放送では映像も音声もコンピュータで扱えるデータの形式で送信されることから、このリモコンボタン番号を統一しようという動きが持ち上がった。
統一作業は日本電子機械工業会(現:電子情報技術産業協会)が中心となり国(総務省)や各放送業者も加わって何度も話し合われた上で決定した。原則として全国で現在のネットワーク系列局の番号統一を試みたが、「A親局と同じチャンネル番号を維持したい」一部放送局[注 10]などの反対を受けて実現しなかった。最終的に全国共通でID「2」が割り当てられたNHK Eテレ[注 11]以外は地域によって番号が異なる局が出ることになったが、「同一都道府県内では同一番号」の原則は維持された。
実際、A親局がVHF波の局ではそれと同じ番号のIDとなった局も存在する。ここでは東京以外の事例を述べる。
| ID | 原則 | 放送局 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1 | NHK G | 北海道放送[TBS系]R 青森放送[日テレ系]R 東北放送[TBS系]R 北日本放送[日テレ系]R 東海テレビ放送[フジ系] 日本海テレビジョン放送[日テレ系] 四国放送[日テレ系]R 九州朝日放送[テレ朝系]R 南日本放送[TBS系]R | いずれも各地域の老舗放送局で、ラジオ局と無関係の放送局は以下の通り皆無。
上記の事情からNHKは総合テレビのID全国統一を断念、「1」が民放の地域には「3」を割り当てられた。 |
| 4 | 日テレ系 | 毎日放送R K RKB毎日放送R [以上、TBS系] | 毎日新聞社が設立に関わった姉妹会社の関係。 MBSHDはRKBHDの大株主でもある。 |
| 5 | テレ朝系 | 札幌テレビ放送[日テレ系]R CBCテレビ[TBS系]R | 左記の地域においては、後発のテレ朝系列局(それぞれHTBとメ〜テレ)は準キー局ABCと同じ「6」を割り当てられている。 |
| 6 | TBS系 | IBC岩手放送R 北陸放送R | 両社ともアナログ時代からキー局のTBSと同じ「6ch」で放送を行っていた。 |
| 朝日放送テレビ[テレ朝系]R K | ABCが合併する前の大阪テレビ放送時代から「6ch」で放送を行っていた[注 12]。 | ||
| 8 | フジ系 | 関西テレビ放送K 沖縄テレビ放送 | 両社ともアナログ時代からキー局のフジテレビと同じ「8ch」で放送を行っていた。 |
| 10 | 読売テレビ放送[日テレ系]K | 下記参照。 | |
| 注 | 商号または名称は現行のもの。 R - ラテ兼営局(事実上も含む[注 5])。 K - 関西地区では広域民放4社の申し合わせでA親局の番号をそのまま使うと決めたことによるもの。 | ||
| 結果 | 日テレ系 - 7局(NTV・RAB・KNB・NKT・JRT・STV・ytv。単営3局・兼営3局・事実上兼営1局) テレ朝系 - 2局(KBC・ABC。前者は兼営、後者も事実上兼営) TBS系 - 9局(TBS・HBC・IBC・TBC・MRO・CBC・MBS・RKB・MBC。事実上含め全局兼営) フジ系 - 4局(CX・THK・KTV・OTV。全局単営) ※いずれも東京含む、東京以降はID順 | ||
上記以外で「9」以降のIDを割り当てられた基幹放送局は、独立局の2ケースと特殊な1ケース以外は「12」の放送大学(関東圏)のケースしかなく、「11」[注 13]のIDを使用する地上波無線放送局は存在しない[注 14]。なお、その放送大学は2018年9月30日をもってBS放送とradiko[注 15]へ集約すべくFMラジオ放送を含む地上波放送の番組放送を終了し、10月末の放送免許失効[1]後は「12」を使用する放送局もなくなった。
上記の影響でA親局がUHF波の放送局は同系列のキー局にIDを合わせたり、VHF波・UHF波にかかわらずキー局・準キー局と異なるIDを割り当てられたりしたケースもある。
| ID | 原則 | 放送局 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 3 | 中国放送(V4) テレビ山口(U38) 長崎放送(V5) 大分放送(V5) 熊本放送(V11) 琉球放送(V10) [以上、TBS系] | TBSと同じ「6」が空いていたが、A親局でもない「3」を選択した。 なお、各県の他局は前述のOTVと後述のTOS以外は全局キー局合わせである。
| |
| サガテレビ(U36) [フジ系] | 隣接する在福民放と被らないIDとして選択した。 | ||
| テレビ宮崎(U35) [フジ系・NNN・ANN] | キー局と被らないIDとして選択した。 | ||
| 4 | 日テレ系 | テレビ大分(U36) [日テレ系・FNN] | 開局順[注 16]。 |
| 5 | テレ朝系 | 福岡放送(U37) [日テレ系] | NTVと同じ「4」を先発のRKBが選択した一方、 KBCが「1」を選択したことで前述のSTVと同じ「5」が空いていた為選択した。 |
| 6 | TBS系 | 北海道テレビ放送(U35) 名古屋テレビ放送(V11) [以上、テレ朝系] | キー局のEX(V10)と同じ「5」はSTV(日テレ系)、CBC(TBS系)が選択したため、 準キー局のABCと同じ「6」を選択した。 |
| 7 | テレ東系 | 福井放送(V11) [日テレ系・ANN[注 18]] | 県内の民放テレビ局が他にFTB(フジ系。U39)のみで、隣府県民放を視聴するケースが多い県内の事情も考慮し、 隣府県と被らずかつA親局の「11」でもない「7」を希望し認められた。 その結果、嶺北地方では「5」にHAB・「6」にMROを、 嶺南地方では「3」にBBC・「4」にMBS・「5」にKBS・「6」にABCを設定出来るようになった。 |
| 10 | テレビ愛知(U25) [テレ東系] | 当初の希望であったTX他4局と同じ「7」が先に開局したMTV(独立局・TX提携。U33)に割り当てられ、 隣の「8」(中京広域圏ではTHKが「1」を割り当てたため空いていた)もGBSに割り当てられた。 「9」はNHK名古屋Eテレ(V9)、「11」はメ〜テレ(V11)のA親局のためこれを避けたところ、 これまで無縁だった「10」「12」を選ぶことになり、最終的に「7」に近いID「10」を割り当てることになった。 | |
| 注 | V**はVHF、U**はUHFのA親局を示す。 | ||
独立テレビ局では、以下のようになった。
| ID | 原則 | 関東 | 中京 | 近畿 |
|---|---|---|---|---|
| 3 | とちぎテレビ 群馬テレビ テレビ埼玉 千葉テレビ放送 テレビ神奈川 | (NHK G) | びわ湖放送[TX提携] サンテレビジョン | |
| 5 | テレ朝系 | (テレビ朝日) | (CBCテレビ) | 京都放送 テレビ和歌山[TX提携] ※ABCが6ch由来の「6」を割り当てたことによる空きID |
| 7 | テレ東系 | (テレビ東京) | 三重テレビ放送[TX提携[注 19]] ※TVAより先に割り当て | (テレビ大阪) |
| 8 | フジ系 | (フジテレビ) | 岐阜放送[TX提携] ※THKが1ch由来の「1」を割り当てたことによる空きID | (関西テレビ) |
| 9 | TOKYO MX | 奈良テレビ放送[TX提携] | ||
| 注 | ()はNHK総合と民放5系列を示す。 | |||
関東広域圏ではTOKYO MX以外の独立局がIDを「3」で統一しており、その5局で5いっしょ3ちゃんねるを結成している。当初はMXも含めてIDを統一する予定だったが、MXは広域放送と同じ東京スカイツリーから送信している関係上、NHKと在京キー局より空中線電力を下げてはいる[注 20]がそれでもなおスピルオーバーが大きいため、MXだけ隣県の独立局とIDが重複しない「9」の採用に至った。一方、近畿広域圏では近畿総合通信局がIDをNHKと在阪5局で使わない「3」「5」「9」を隣府県の独立局同士で被り合わないように割り当てている(これで「3」を割り当てられたサンテレビは偶然にも局名とIDが一致した)。逆に独立局が早々に1桁IDを獲得したのが中京広域圏で、先述の通りTVAはその影響で「10」になった。
放送対象地域外の放送を受信しその放送を視聴したい場合でかつIDが被った場合は放送対象地域内の放送をまず割り当てた後、IDの重複する局一覧を表示して視聴者が手動でリモコン番号を選択出来るような動作がARIB TR-B14によって例示されている。この場合は論理(3桁)チャンネル番号に枝番(域内:XXx-0、域外:XXx-1、XXx-2、…[注 21])が付くことになる[注 22]。ただし複数の物理チャンネルが受信できてもIDと放送局名が全く同じ場合は枝番が付かない。
ケーブルテレビ自主放送について
2006年から一部のケーブルテレビ(CATV)局で、コミュニティチャンネル等の自主放送を地上デジタルパススルー方式で送信開始したが、リモコンキーIDは当初は1局に対し1つのみ割り当てられた。各都道府県にケーブルテレビ局は複数所在し番組編成も異なるが、ID自体は各都道府県で統一されている。
IDは地上波テレビ局が採用していない「11」が最も多く(秋田県・富山県・福井県・熊本県では使用されない)、次いでかつて採用されていた「12」、採用している地上波テレビ局が少数である「9」「10」を使用している。
- 1つ目のID
- 地上波テレビ局のA親局と被らない数字を割り当てている。基本的に「11」が空いていた地域は「11」が多い。
- 例外:福島県の「11」はFTVの、福井県の「9」はNHK福井総合の各A親局と被る。なお、2つ目は前者は「10」、後者は「12」である。
- 2つ目のID
- 一部地域にてアナログ放送終了後に割り当てられている。東日本は「10」が、西日本は「12」が多い傾向。地上波テレビ局のA親局と被る数字を割り当てる事例も増えた。
- 例:「12」の場合、新潟県(新潟)、滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県(以上、大阪)、鳥取県・島根県(以上、松江)、福岡県(北九州)、大分県(大分)、宮崎県(宮崎)が括弧内のEテレ、広島県がHTVの各A親局と被る。いずれも1つ目は「11」。