街と、その不確かな壁
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1980年『文學界』9月号に掲載された。後に発表される『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』へと発展する習作的な小説として位置しているが、村上の意向により単行本や全集にも一切収録されていない作品である。
この作品は、『1973年のピンボール』が芥川賞候補となったことにより、その受賞第1作として発表することを意識して書いたと、村上自身がインタビューで明らかにしている。テーマそのものは以前から暖めていた内容であったが、文体は前2作とは異なり生硬で難解なものとなり、また物語の結末も本人にとって納得のいくものではなかったようで、村上は後に「あれは失敗」であり、「書くべきじゃなかった」とも語っている[1]。