ニュージーランドの言語
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| ニュージーランドの言語 | |
|---|---|
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[[File: ブロードウッド (ニュージーランド)にある、英語とマオリ語の看板 | |
| 公用語 |
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| 国語 | 英語 |
| 土着語 | |
| 現地語 | ニュージーランド英語 |
| 少数言語 | |
| 手話 | ニュージーランド手話 |
| 一般キー配列 | |
| 出典 | 2018年国勢調査[1] |
ニュージーランドの言語(ニュージーランドのげんご、英語: Languages of New Zealand)では、ニュージーランドで使用されている言語について記述する。英語は、ニュージーランドで最も主要な言語であり、また事実上の公用語である。殆ど全ての国民が英語を第一もしくは第二言語として流暢に話す[1]。 ニュージーランド英語は発音の面でオーストラリア英語に最も近いが、いくらか違いもある。また、先住民マオリのマオリ語は1987年に初の法律上の公用語に指定された。その上ニュージーランド手話(NZSL)は2006年から公用語である。その他多くの言語がニュージーランドの少数民族コミュニティで使用されている。
英語
ニュージーランドには3つの公用語がある。英語(事実上)、マオリ語、ニュージーランド手話である[2][3]。
オタゴ大学の法学教授であるアンドリュー・ゲディスは公用語についてこのように説明している。
英語は既に事実上の公用語であり、一部あるいは全ての公共・公式の文脈で用いられ得る。(中略)マオリ語とニュージーランド手話は、そうでもしないと用いられないような特定の文脈でそれらを使う権利をはっきりと保障するために公用語に指定された。 しかし、英語にこのようなことは当てはまらない。それが政府の言語であるということは、私たちの社会における一般的・文化的な認識である。(中略)英語は公用語として非常に重要であるため、多くの法律で他の言語よりも優先的に用いなければならないと明記されている[4]。
英語は最も一般的な言語で、2018年の国勢調査によると 国民の95.4パーセントが流暢に会話をすることができ[1][5]、1860年代にパーケハーが多数派になって以降主要な言語であり続けている[6]。事実上の公用語であり[7]、国会、内閣組織、裁判所、教育システムで第一に使われる言語である[8]。その公的地位は法律で定められているものではなく、それはオーストラリア[9]、イギリス[10]、アメリカ[11]も同様である[4] 。2018年、ニュージーランド・ファースト党の議員クレイトン・ミチェルは英語を法令で公用語と認める法案を国会に提出した[12][13]。
ニュージーランド英語には、サウスランド地方やオタゴ地方の一部にみられる「southern burr」を除き基本的にR音性は無い[14]。ニュージーランド英語はオーストラリア英語に類似しており、多くの北半球出身の英語話者はこれら2つの方言を区別することができない[15]。ニュージーランド英語では短母音 ⟨i⟩ (kitなど)が中舌母音化する。そのため、オーストラリア英語の話者の耳には「fish and chips」が「fush and chups」のように聞こえ、シボレスの役割を果たす[16]。「rarely」と 「really」、「reel」と「real」、「doll」と「dole」、「pull」と「pool」、「witch」と「which」、「full」と「fill」が同音異義語になり得る[17][18][14]。また、ニュージーランド英語にはen:near–square mergerがあるため、 「hair」、「hare」、「hear」、「here」が同音異義語になるときもある[19]。過去分詞grown、thrown、mownを2音節で発音するニュージーランド人もいるが、groan、throne、 moanは1音節で発音される[20]。ニュージーランド人はよく文末の尻上がりイントネーションにより質問に答えたり一部分を強調したりする[21]。また、ニュージーランド英語にはまたマオリ語からの借用語がある。 「haka」(戦いの前の踊り)、「kia ora」(挨拶)、 「mana」(神秘的な力の源)、「puku」(腹部)、「taonga」(宝)や「waka」(カヌー)などである[22][23]。
マオリ語
先住民マオリの言語であるマオリ語は1987年から公用語であり、Maori Language Act 1987に使用の権利と義務が保障されている[24]。例えば、裁判などの法的環境で使用することができるが、個別で申請し裁判長の同意を得ない限り手続きは英語のみで記録される。
東ポリネシア諸語に属するため、マオリ語はタヒチ語やラロトンガ語と深い関わりがある[25]。第二次世界大戦後、マオリは学校や職場でマオリ語を話すことを制限され、マオリ語はいくつかの辺境のみで話される言語となった[26]。その結果、多くのマオリは、マオリ語を、話す目的の無い言語と見なすようになり、子供にそれを教えないようになった。しかし1970年代からマオリ語は復活の道を歩み始め、今は多くの人々に話されている[27][28]。2018年の国勢調査でマオリ語で会話ができると回答した185,955人 (回答者の4.0パーセント) のうち86.2パーセントはマオリと判定されたが、逆にマオリと判定された人のうちマオリ語を話す人は18.4パーセントしかいなかった[29]。現在ニュージーランドに住んでいる大人のマオリで、加えて英語を話さない人はいない。[30]
ニュージーランド手話

ニュージーランド手話はニュージーランドのろう文化における主要な言語であり、New Zealand Sign Language Act 2006 により2006年から法定公用語である[31][32]。法的手続きや政府サービスなどで合法的に利用できる。 2018年の国勢調査では、22,986人(0.5%)がニュージーランド手話を使うことができると回答した[1]。
移民の言語
ニュージーランドにはヨーロッパ、アジア、太平洋諸島からの移民がおり、各々の言語を持ち込んでいる。 エスノローグ2017年版によると、最大の言語グループはサモア語(86,400人)、ヒンディー語(66,300人)、官話(52,300人)、フランス語(49,100人) 、広東語(44,600人)である[33]。これらの少数派外国語は大都市、特に近年の移民グループが定住するオークランド地方に集中している[34]。2018年の国勢調査では、 115,830人の一つ以上の言語を話す回答者が、英語を話す言語として含めなかった[35]。
マルチリンガル(2つ以上の言語を話すことができる人)の数と割合は、2001年の国勢調査以降増え続けている。2018年の国勢調査では、マルチリンガルの人数は946,275人で、 一つ以上の言語を話す回答者のうち20.6パーセントであった。最もマルチリンガルが多く住むのがオークランド(30.9%)であり、ウェリントン(21.2%)がそれに続く[36]。
統計
2023年の国勢調査では、以下の言語が人口の0.1パーセント以上に話されていると報告された[37]。複数の言語を選択することが可能であったため、パーセンテージを全て足し合わせても100にはならない。統計には若すぎるなどの要因によりどの言語も話さない人も含まれる。
| 言語名 | 2018年調査 | 2023年調査 | ||
|---|---|---|---|---|
| 人数 | % | 人数 | % | |
| 英語 | 4,482,132 | 95.37 | 4,750,056 | 95.12 |
| マオリ語 | 185,955 | 3.96 | 213,849 | 4.28 |
| サモア語 | 101,937 | 2.17 | 110,541 | 2.21 |
| 官話 | 95,253 | 2.03 | 107,412 | 2.15 |
| ヒンディー語 | 69,471 | 1.48 | 77,985 | 1.56 |
| タガログ語 | 43,278 | 0.92 | 59,517 | 1.19 |
| その他の中国語 | 51,501 | 1.10 | 58,059 | 1.16 |
| 広東語 | 52,767 | 1.12 | 54,417 | 1.09 |
| フランス語 | 55,116 | 1.17 | 52,884 | 1.06 |
| パンジャーブ語 | 34,227 | 0.73 | 49,656 | 0.99 |
| アフリカーンス語 | 36,966 | 0.79 | 49,041 | 0.98 |
| スペイン語 | 38,823 | 0.83 | 47,004 | 0.94 |
| ドイツ語 | 41,385 | 0.88 | 40,092 | 0.80 |
| トンガ語 | 35,820 | 0.76 | 37,752 | 0.76 |
| 朝鮮語 | 31,323 | 0.67 | 32,871 | 0.66 |
| フィジー・ヒンディー語 | 26,805 | 0.57 | 29,406 | 0.59 |
| ニュージーランド手話 | 22,986 | 0.49 | 24,678 | 0.49 |
| 日本語 | 24,885 | 0.53 | 24,432 | 0.49 |
| グジャラート語 | 22,200 | 0.47 | 24,195 | 0.48 |
| オランダ語 | 23,343 | 0.50 | 21,588 | 0.43 |
| マラヤーラム語 | 9,024 | 0.19 | 14,604 | 0.29 |
| ポルトガル語 | 10,569 | 0.22 | 13,926 | 0.28 |
| ロシア語 | 12,543 | 0.27 | 13,515 | 0.27 |
| アラビア語 | 12,399 | 0.26 | 13,494 | 0.27 |
| タミル語 | 10,107 | 0.22 | 12,474 | 0.25 |
| シンハラ語 | 7,266 | 0.15 | 10,479 | 0.21 |
| イタリア語 | 9,903 | 0.21 | 10,293 | 0.21 |
| タイ語 | 9,066 | 0.19 | 10,143 | 0.20 |
| ベトナム語 | 7,755 | 0.17 | 10,002 | 0.20 |
| ペルシャ語 | 7,002 | 0.15 | 9,795 | 0.20 |
| ウルドゥー語 | 7,824 | 0.17 | 9,549 | 0.19 |
| マレーシア語 | 8,097 | 0.17 | 8,673 | 0.17 |
| フィジー語 | 7,143 | 0.15 | 8,439 | 0.17 |
| クメール語 | 7,551 | 0.16 | 7,854 | 0.16 |
| ラロトンガ語 | 7,833 | 0.17 | 7,854 | 0.16 |
| インドネシア語 | 6,282 | 0.13 | 6,975 | 0.14 |
| テルグ語 | 5,754 | 0.12 | 6,714 | 0.13 |
| 閩語 | 5,760 | 0.12 | 5,775 | 0.12 |
| マラーティー語 | 4,770 | 0.10 | 5,523 | 0.11 |
| セルビア・クロアチア語 | 5,502 | 0.12 | 5,286 | 0.11 |
| 無し(若すぎるなど) | 101,751 | 2.17 | 104,721 | 2.10 |
| 回答者合計 | 4,699,716 | 100.00 | 4,993,923 | 100.00 |
地域別の分析
2023年の国勢調査によると、英語が67の自治体全てで最も話される言語である。マオリ語が57の行政区域で2番目に話される言語である。マオリ語が2番目の言語ではない地域は以下の通りである[38]。
- ポリルアではサモア語が2番目に話される言語である。
- オークランド地方では官話が2番目に話される言語である。
- ウェリントン・シティ・カウンシル及びマッケンジー地区ではフランス語が2番目に話される言語である。
- アシュバートン地区、ワイマテ地区及びサウスランド地区ではタガログ語が2番目に話される言語である。
- クイーンズタウン・レイクス地区ではスペイン語が2番目に話される言語である。
- セルウィン地区ではアフリカーンス語が2番目に話される言語である。
- ワイタキ地区ではトンガ語が2番目に話される言語である。