源語秘訣
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成立
書誌
概要
内容
『花鳥余情』に「秘説これあり、別にしるすべし」などとしている項目に関しての注である。以下15項目からなり、そのうち最後の1項目は奥書の後に書かれているものもある。
- 無服殯の事(桐壺巻)
- 揚名のすけの事(夕顔巻)
- 侍童着指貫事(夕顔巻)
- おきなもほとくまひ出ぬへき事(花宴巻)
- 大将かりの随身事(葵巻)
- ねの子の三か一の事(葵巻)
- さるもしいませ給への事(葵巻)
- とのゐもの袋の事(賢木巻)
- まくなきの事(明石巻)
- わか君のたすき引ゆひ給へる事(薄雲巻)
- をしかいもとあるしの事(乙女巻)
- 水鳥のくかにまとへる事(玉鬘巻)
- 高巾子の事(初音巻)
- ひのよそひの事(胡蝶巻)
- ついたちころ月の事(藤裏葉巻)
以下は奥書の後に書かれている項目
- 外にかつらの院(松風巻)
このうち「揚名介」(ようめいのすけ)「ねのこの餅」「とのゐものの袋」は「三箇の秘事といひつたへたり」とする。『花鳥余情』で「とのゐものの袋」の条には「ことなる事なけれど、秘事といひつたへたる事なければ、あらはにしるすに及ばず」と注している。
『花鳥余情』の〈別注〉と『源語秘訣』の項目には、項目数は同じであるが、項目内容が重ならないものもある。また項目内容が重なるが、大内政弘の求めに応じて与えた『花鳥口伝抄』と、冬良以外に送った『口伝抄』では解説や典拠を省略し、『源語秘訣』にのみ記述がある。
諸本
著者自筆本は現在伝わっていない。写本・版本は多いため、以下一部挙げておく。
写本
- 国立国会図書館蔵本
- 国立公文書館内閣文庫本(延宝8年写)(校正本)
- 静嘉堂文庫本
- 東洋文庫岩崎文庫本
- 宮内庁書陵部蔵本(寛延2年源芳隆写)
- 東京国立博物館蔵本(寛文8年坂上家広写)
- 学習院大学蔵本
- 東京大学蔵本(伴信友写)
- 国学院大学蔵本(寛文8年窪氏知足軒奥書)
- 北野天満宮蔵本
- 神宮文庫本
- 前田育徳会尊経閣文庫本
- 京都大学蔵本(吉村正武写・寛文8奥書)
- 立命館大学図書館西園寺文庫蔵本(西園寺賞季写・明和5奥書)
版本
刊年が延宝8年版
- 国立国会図書館蔵本
- 国立公文書館内閣文庫本(加茂真淵等書入本)
- 静嘉堂文庫本
- 九州大学蔵本
- 早稲田大学蔵本
- 浅野文庫本
- 神宮文庫本
中村孫兵衛版(同版ながら刊年が不明も存する)
- 国立国会図書館本
- 静嘉堂文庫本
- 学習院大学蔵本
翻刻本
- 『群書類従』巻319;物語部13
- 梁瀬一雄・伊井春樹『源語研究資料集』(碧冲洞叢書第87輯)1969年(昭和44年)2月
- 『増補国語国文学研究史大成3 源氏物語上』三省堂 1977年(昭和52年)
- 中野幸一編『源氏物語古註釈叢刊 第2巻 花鳥余情 源氏和秘抄 源氏物語之内不審条々 源語秘訣 口伝抄』武蔵野書院 1978年(昭和53年)12月
マイクロフィルム
静嘉堂文庫所蔵
- 『源語秘訣』『源語秘訣抜粋』(物語文学書集成)雄松堂書店