源氏物語巨細

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源氏物語巨細(げんじものがたりこさい)とは、古系図に分類される源氏物語系図の一つ。

本書は「源氏物語巨細」という特異な表題を持っており、内容も他に例を見ない点を多く持つ源氏物語古系図の一つとされている。室町時代末期の書写と見られる桃園文庫旧蔵・現天理大学天理図書館所蔵の巻本1巻からなる写本が唯一の伝本として知られている。同写本は池田亀鑑のものとなり、池田によって源氏物語古系図の一つとして簡単に紹介されたが[1]、池田は『源氏物語大成研究資料篇』において「著者の管見にはいった古系図で巣守三位のことに触れているのは正嘉本、大島本、伝実秋筆本の三本にすぎない」と述べており、本書に巣守関連の記述が存在することに気づいていない[2]。結局本書は天理図書館所蔵となった後に常磐井和子によって詳細な調査が行われ、そこで初めて巣守関係の記述を含め特異な点を数多く持つ古系図であることが明らかにされた。人物呼称などの点で古系図としては末流に位置する天文本に近い呼び名が採用されていることも多く、その中には新系図である実隆本とも共通する呼称も含まれているという時代的に新しい性格を持つ一方で鎌倉時代初期以降に54帖かならる源氏物語からは次第に外されていったと見られる巣守巻関連の人物の記述も少なからず持つっているという相矛盾する独自の特徴を持っている。

作者

本書は姉小路基綱の作とされている。同人は室町時代中期の公家であり、源氏物語系図のいわゆる「実隆本(新系図)」を作り上げた三条西実隆と同時代の人物である。三条西実隆の日記「実隆公記」の文明17年3月7日(1485年4月1日) の条には「陰、雨降、朝間姉小路(基綱)来、源氏系図借与之、」との記述があり、姉小路基綱と三条西実隆との間で源氏物語系図の貸借があったことが記録されている。

全体の構成

系譜の前に源氏物語の成立事情について述べた「源氏物語のおこり」が記されている。続いて系譜部分がある。系譜部分は「先帝」からはじまっており、この系譜部分が「先帝」からはじまる形態は、神宮文庫本古系図などには見られるものの、少数派の記述であるといえる。系譜部分の終わりは大臣と六条御息所の父娘のみの系譜である。系譜部分に収録されている人物の数は総計で189人である。系譜部分に続く「不入系図」の部分が「けいつにいらさるあまの分」・「僧の分」・「男分」・「女房の分」と分かれて総計136人の人物が記されている。奥書・跋文・識語の類は無い。

特徴

脚注

参考文献

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