大正洞
From Wikipedia, the free encyclopedia
洞口から100メートルほどは、戦乱の折に里人が飼育している牛を奪われるのを恐れて、この洞窟に隠していたことから「牛隠しノ穴」または「牛隠しの洞」と呼ばれていた[1][2][3]。
更に深部があることは知られていたが、学術的な探索が大正期に発見されたことから「大正洞」と名付けられた[1]。1921年(大正10年)1月5日に大島金蔵・政一親子が探検を行った後、1月30日に惠藤一郎(秋吉台科学博物館初代館長)が調査した[4]。そして1923年(大正12年)3月に国の天然記念物となった[1]。
景清洞から地表を流れてくる三角田川が、大正洞の南東約200mにある犬ヶ森ポノール(佐山の吸い込み穴、大正洞の吸い込み穴、犬ヶ森の穴など呼ばれる)で地下に潜って形成されている[1][5]
立体的な石灰洞であり、複数の層の洞窟が竪穴でつながっている。上層、中層、下層に分かれ、上層(標高170 - 180m)は「極楽」と「高天原」と名付けられている[1]。中層は標高160mに位置する[1]。下層は標高120mまでは「地獄」と名付けられており、さらに地下水流が流れる最深部は「奈落」と名付けられている[1]。約1kmの観光コースで、「仁王門」や「獅子岩」などといった多くの鍾乳石や石筍を見ることができる。比較的若い鍾乳洞で、まだ成長期にある鍾乳石が観察できる。迷路状の洞内のうち1kmが公開されているが、全長は枝洞を合わせて2km近い規模となる。
1956年(昭和31年)11月に牛隠し洞と極楽洞に照明が設けられ[1]。1970年(昭和45年)には観光客の増加のため、極楽洞の北西部に出口用のトンネルが設けられた[1]。
2005年に秋吉台地域の他の2つの鍾乳洞、秋芳洞、景清洞と共に秋吉台地下水系という名称でラムサール条約登録湿地となった[6]。
2015年には、山口大学洞穴研究会らによる大正洞-犬ヶ森の穴の調査が行われた[5]。
