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植物油の一覧

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ひまわり油

植物油の一覧(しょくぶつゆのいちらん)では、植物油を一覧にする。

植物油は採取方法で大きく三つに分けられる。まず圧力で絞る方法があり、この方法で作られたものを圧搾油と言う。次に、水などの別の液に溶かし込む方法があり、この方法で作られたものを抽出油と呼ぶ。圧搾と抽出を組み合わせることもある。圧搾油と抽出油をあわせて粗油と言う。粗油は吸着や濾過処理をして使用する。三つめは、粗油を水蒸気蒸留などで精製する方法で、この方法で得られた油を精油(エッセンシャルオイル)という(詳細は精油#抽出方法参照)。精油にハーブの香りなどの成分を抽出させたものを浸出油と呼ぶ。

ほとんどの植物には油が含まれているが、食用に使えるもの[1]は少なく、余り知られていないもの[2]を含めてもそれほど多くない。

植物油の分類法はいくつかある。例えば:

  • 原料による分類  : 「ナッツオイル」など、果実や種の種類などでわける方法。
  • 用途による分類 : 料理用、燃料用、化粧用、医療用など、目的で分類する方法。
  • 成分による分類 : グリセリンと脂肪酸の化合物で、一般にトリグリセリド(トリ-O-アシルグリセリン)の形態をとる、不揮発性の「油脂」か、テルペノイドなどを主成分とした揮発性の「精油」かでわける方法。

本記事では、主として用途で分類した。

主なもの

次に挙げる油は、いずれも世界各地で食用油として使われている。燃料油として使われることも多い。

ナッツ油

セイヨウハシバミの種子ヘーゼルナッツ。ヘーゼルナッツ油の原料となる。

ナッツ油は料理の香り付けに使われることが多い。油の採取が難しいため、概ね高価である。

ウリ科植物の種

西アフリカではスイカの一種Citrullus vulgarisの種から油を取って調理に使う。

ウリ科植物のヒョウタン、メロン、カボチャの種には油が多く含まれる。しかし、抽出法が確立されていないため、あまり利用されていない。食用とする実の副産物として得られる場合が多い[24]。

サプリメントに使われるもの

栄養価 が高く、サプリメントとして使われる植物油もある。

その他の食用油

イナゴマメの鞘。鞘(果肉)はキャロブパウダーに、種からキャロブオイルを取れる。
コリアンダーの種を絞るとコリアンダー種油が取れる。
  • コリアンダー種油 : コリアンダーの種から取れる。医薬として使われる。薬や食品の香り付けにも使われる[46]。
  • ディカ油 : 西アフリカのフェケの種から取れる[47]。マーガリン、石鹸、医薬に使われる。固形油であり、西アフリカではよく使われる[48][49]。
  • アマナズナ油 : アマナズナ(en)の種から取れる。ロシアではryjhikovoye maslo (рыжиковое масло)と呼ばれている[50]。
  • アマニ油 : 乾性油の一種。オメガ3脂肪酸とリグナンを多く含み、薬用に用いられる。酸敗(英語版)しやすい[51]。
  • グレープシードオイル(en) : 高温で調理しても劣化しにくい。サラダオイルや化粧油にも使われる[52]。
  • ヘンプ・オイル : アサから取れる。高品質の食用油[53]。
  • カポック実油(en) : 食用油、石鹸に使われる[54]。
  • ラッレマンチアオイル(en) : シソ科のLallemantia ibericaの種から取る。北ギリシャの遺跡からも発見されている[55]。
  • マルーラ油(en) : アフリカでは切手に描かれることもある[56]マルーラの木の実から取る。酸化防止作用と保湿効果があり、食用油、化粧油に使われる[57]。
  • メドウフォーム油(en) : リムナンテス科のLimnanthes albaから取る。変質しにくく、その98%以上が長鎖の脂肪酸でできている。菜種油と用途が似ている[58]。
  • カラシ油(en) : インドでは調理油に使われる。マッサージオイルに使われることもある。なお、化学物質アリルイソチオシアネートをカラシ油と呼ぶこともあるので注意必要である[59]。
  • ナツメグバター(en) : ナツメグの一種から水蒸気蒸留を利用して取る。ナツメグバターはトリミリスチンを多く含む[60]。
  • オクラ油(en) : オクラの種から取れる。オレイン酸やリノール酸を多く含む。英語圏では昔は同属とされていたことからハイビスカス油とも呼ぶ[61]。色は緑がかった黄色で、味と香りが良い[62]。
  • パパイヤ油 : パパイヤの種から取れる。
  • シソ油(en) : シソの種から取れる。オメガ3脂肪酸を多く含む。食用油、薬用、肌用や、乾性油としても使われる[63]。
  • ペクイ油(en) : バターナット科のブラジルナッツの種から取る。ブラジルでは高級調理油として使われる[64]。
ケシの実

植物油の脂肪酸組成

植物油の脂肪酸組成[80][81][82]
種類飽和脂肪酸一価不飽和脂肪酸多価不飽和脂肪酸オレイン酸
(ω-9)
発煙点
多価合計α-リノレン酸
(ω-3)
リノール酸
(ω-6)
非水素添加
キャノーラ油7.36563.27628.142102262400 °F (204 °C) [83]
ココナッツ油86.5005.8001.800-26350 °F (177 °C) [84]
コーン油12.94827.57654.67715828450 °F (232 °C) [83]
綿実油25.90017.80051.90015419420 °F (216 °C) [83]
オリーブ油13.80872.96110.52311071374 °F (190 °C) [85]
パーム油49.30037.0009.300-1040455 °F (235 °C) [86]
ピーナッツオイル16.90046.20032.000-3248437 °F (225 °C) [83]
ひまわり油
(中オレイン種)
9.00957.33428.9620.03728.70557.029510 °F (266 °C) [83]
大豆油15.65022.78357.74075424460 °F (238 °C) [83]
ベニバナ油
(高オレイン種)
7.54175.22112.8200.09612.72474.742510 °F (266 °C) [83]
米油19.739.3351.633.439.1450 °F (232 °C)
[要出典]
グレープシードオイル9.61669.90.169.615.8421 °F (216 °C)
[要出典]
アマニ油
(フラックスシードオイル)
8.97618.43867.84953.36814.32718.316225 °F (107 °C)
[要出典]
ごま油14.239.741.70.341.339.3350 °F (177 °C)
~450 °F (232 °C) [87]
[要出典]
水素添加済
綿実油
(水素添加)
93.6001.5290.5870.20.2870.957
パーム油
(水素添加)
[要出典]
47.50040.6007.500
大豆油
(水素添加)
[要出典]
21.10073.7000.4000.096[80]
値は重量パーセント

バイオ燃料としての利用

バイオ燃料に使われる植物油もある。食用油が使われるものもあり、バイオ燃料のみに使われるものもある。なお、バイオ燃料にはエタノールやメタノールが使われることも多い[88]。

ディーゼル燃料としてはほとんどが石油系の燃料が使われていた。しかし2003年頃から始まった原油価格の上昇により、植物油がバイオ燃料として注目されている[89]。バイオ燃料に適しているかどうかは次の点が重要である:

  1. 安定性:引火点、カロリー、粘度、可燃性。
  2. 価格:収穫量(成長速度と単位面積あたりの収穫量)、収穫後の処理コスト。
バイオディーゼルの入ったフラスコ

ここでは、エンジン油、照明油などに使われるものを挙げる。

食用油としても使われるもの

次のリストは、植物油としてもバイオ燃料としても使える植物油である。ただし桐油はもっぱらバイオ燃料として使われる。以下は、主としてバイオ燃料としての特性を述べる。

  • ココナッツオイル(とりわけコプラ油) : 生産地で使うのであれば採算が合う[90]。
  • コーン油 : 収穫高が多い。
  • 綿実油 : バイオ燃料の研究で、性能の基準として使われることが多い[91]。
  • アマナズナ油 : ヨーロッパでは18世紀以降、ランプ油として使われていた[50]。
  • ヘンプ・オイル : 発火点が高い。ただし原材料の大麻がマリファナの原料ともなるため、いくつかの国で問題となっている[92]。
  • カラシ油 : キャノーラ油と共にバイオ燃料として検討されている[93]。
  • パーム油 : バイオ燃料として代表的なものの一つ。ただし、アブラヤシの栽培がかえって環境破壊の原因になっているとする意見もある[94]。
  • ピーナッツオイル : 1900年にディーゼルエンジン燃料として使われた、初期のバイオ燃料の一つである[89]。
  • ラディッシュ油 : ハツカダイコンの種は48%以上の油脂を含むため、燃料としてよく使われる[95]。
  • 菜種油 : ヨーロッパではバイオディーゼル燃料としてよく使われている[88]。
  • ニガー種子油 : インドでは照明油としてよく使われる[96]。
  • こめ油 : 安価なため、アジアではよく使われる[97]。
  • サフラワー油(紅花油) : アメリカ合衆国のモンタナ州で、最近バイオ燃料として注目されている[98]。
  • 大豆油 : 燃料油を取るためだけに栽培するのはコストが合わないが、副産物として得られたものは燃料に使われる[88]。
  • ヒマワリ油 : 物性は燃料に適しているが、採算性は悪い[99]。
  • 桐油 : 変質しにくいため、バイオ燃料としての利用が検討されている[100][101]。

食用には適さないもの

次に挙げる油は、バイオ燃料のためだけに栽培される植物から得られるものである。前述した#主なものと合わせると、バイオ燃料のほとんど全てがここに含まれる。なお、バイオ燃料としてはユーカリ属のようにエタノールを産するタイプがあるが、ここでは油脂以外は含めない。

乾性油

乾性油は、室温で乾燥する植物油である。油絵具、一般塗料、ワニスの溶剤として使われる。次に挙げるもの以外にも、クルミ油、ヒマワリ油を乾性油として扱うこともある[112]。

食用、燃料、乾性油以外の用途に使われるもの

トウゴマの種子。ひまし油の原料となる
シーバックソーンの実

脚注

参考文献

関連項目

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