永原譲二
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福岡県立田川東高等学校(現・福岡県立東鷹高等学校)卒業。1979年(昭和54年)、大任町議会議員選挙に立候補し初当選。1990年(平成2年)まで3期務めた[1]。なお、一部の報道によれば、かつては指定暴力団太州会の企業舎弟であったとの経歴も報じられており、2000年(平成12年)頃に太州会会長や太州会系の暴力団員と共にゴルフのコンペティションに参加したとされる写真もある[2]。
2005年(平成17年)4月の大任町長選挙に立候補し、無投票当選で初当選[3][4]。4月27日、町長に就任した[5]。
2021年(令和3年)3月、5期目の当選を果たす。大任町大行事安永に在住[1]。
町長のかたわら、大任町が含まれる福岡県第11区選出の武田良太衆議院議員の選挙対策本部長を務めていた[6]。2024年(令和6年)の第50回衆議院議員総選挙では、永原に代わり福岡県議会議員が本部長を務めたが、緊急会議を開く権限を持つなど依然存在感があった。この選挙で武田は落選したが、敗因の一つに永原の対応が指摘されている[7]。
大任町長として
親族の事務所が襲撃される
大任町長就任直後の2005年7月、自身も理事を務めたことがあり、当時永原の長女が理事長だった企業組合事務所に複数の火炎瓶が投げ込まれた[3]。
パンフレットで受賞
2017年(平成29年)に大任町が作成したパンフレット「ヤバイぜ!おおとう町」が第4回ふるさとパンフレット大賞で優秀賞を受賞した[9]。表紙の先頭には、帽子を被った永原も写っている[6]ほか、3ページには永原の顔のアップが掲載されている[10][11]。
特殊警棒で脅迫
2021年6月、永原に危害を加える目的で町役場に侵入したとして、70代の建設業者が逮捕された[12]。同年10月8日夜、町役場の20代の男性職員が衆院選の立候補予定者の広報紙や、永原を批判する内容のビラを大任町今任原の集会所付近で配布した。これを知った永原は自身の支持者10人以上を連れて現場に向かい、男性と口論になって伸縮式の特殊警棒を振り出し、「お前殺すぞ」と言って脅した。集会所の駐車場では永原の支持派と反対派の怒号が飛び交い、警察署員10人以上が出動する騒ぎに発展した[13][14]。永原は福岡放送の取材に対し、「自分の身を守るために特殊警棒を常に持ち歩いていた。反対派の人がいると分かっていたので、警棒を伸ばして近づいた」と答えた[12]。
2022年(令和4年)2月3日、福岡県警察(福岡県警)田川警察署(田川署)は永原を暴力行為等処罰法違反容疑で福岡地検飯塚支部に書類送検した[15][16][17]。その後、福岡地検飯塚支部は嫌疑不十分で不起訴とした[18]。
大任町役場での録音・撮影禁止
2022年3月、大任町役場は庁舎管理規則を改正し、庁舎内での撮影や録音を一切禁止した[19]。
大任町議会の動き
大任町議会では、2015年6月議会で5年ぶりに一般質問が行われた。その後、同年の9月議会で2名の議員が質問して以降、6年にわたり再び一般質問が行われないという、全国の地方議会では異例の状態が6年以上続いていた[17][20][21]。この間、永原や町幹部も出席する常任委員会が事実上の審議を行う状態だった[17]。
2021年12月10日、町議会定例会が開会。これに先がけて次谷隆澄副議長が一般質問の通告4項目を提出した[22]。内容はいずれも永原に関するニュースサイト記事の真偽を問うもので、記事は永原が同年1月1日から3日間、長男名義の大分県日田市の別荘で業者らと滞在し、同月に新型コロナウイルスに感染して入院したと報じていた(永原は取材に対し事実関係を否定)。丹村咲男議長は「町長の個人的問題」として次谷の質問を許可しなかった一方、「一身上の都合」を理由に12月8日に議長の辞職願を出した[20]。議会初日の10日、次谷は議長席に座って丹村議長の辞職願を報告し、了承された[23][22]。
2022年3月16日、次谷はこの問題に関する一般質問通告に加え、工事契約などの情報公開請求を非開示とされたことを不服とする一般質問通告を提出した。前者の質問は再び不許可となったが、後者の質問は許可され、別の町議員も一般質問通告をしたことから、6年半ぶりに大任町議会で一般質問が行われた[20]。次谷は永原に答弁を求め永原も答弁に応じたが、内容は「先週の委員会で答弁したとおり」のみ[11]で、次谷が「正面から答えなかった」と批判するものだった[20]。次谷は続いて、永原が書類送検されたことに関する質問を議長が許可しなかったことを質問したが、松下太議長が事前通告が無いことを理由に質問を途中で打ち切り、閉会を宣言した[21]。
2023年(令和5年)の町議会定例会には、次谷は準備が間に合わなかったことから一般質問を断念した。結局、一般質問が行われないまま、3月3日の議会最終日に町予算が可決された。匿名の町議は「委員会で審議を行っており、一般質問が無いから議会が機能していないというのは一方的」と反発しているが、この委員会もほぼ非公開である[17]。直後に行われた町議選(第20回統一地方選挙)では、次谷が最多得票を得てトップ当選したほか、永原に批判的な候補者がさらに1人当選した[24]。
2024年(令和6年)の町議会定例会では、3月13日に次谷ら2名の町議による一般質問が行われた[25]。
なお、町役場と同様に大任町議会も「議会に対する報道が偏っている」ことを理由に、議会の撮影や録音を一切認めていない[19][11]。議会の撮影や録音を禁じている地方議会は全国でも珍しく、報道では法廷と同様にイラストが用いられてたり[17]、ライブ映像のモニターを直撮りした映像が使われている[26]。
情報公開請求の内容を漏洩
2021年6月、田川市と大任町に公共工事に関する情報公開請求をした福岡市のニュースサイトの記者に対して、永原が選対本部長を務める武田総務大臣(当時)の秘書を名乗る人物から電話があった。秘書を名乗る人物は、請求者と請求先の大任町しか知りえない請求の詳細を知っており[27]、請求の取り下げを要求した[28]。情報公開請求の情報が漏洩した可能性があるが、武田は「本件について一切関与しておりません」と回答[7]。大任町役場は漏洩を否定し[28]、永原も職員の漏洩を否定した。ただし、自身は「特別職は守秘義務違反にならない」と主張した[29]。12月1日、ニュースサイトの記者は田川市と大任町に対し、情報公開請求で情報漏洩があったなどとして、100万円の損害賠償を求めて福岡地方裁判所に提訴した[30]。
さらに、2023年9月の田川市議会では日本共産党の市議が田川市に対して行った情報公開請求の過程で、市議の個人情報が大任町長である永原に漏洩した疑いについて質問したが、田川市は情報漏洩の疑いを否定した[31]。
公共工事の入札結果を非公表
この直後の2021年7月から、大任町は公共工事の入札結果を一方的に公表しなくなり、9月には情報公開条例を改正して公開請求を町民などに限定した[28]。その理由について、大任町は町内の業者から反社会勢力の介入などを理由に公表に配慮を求める要請があったためとしており[32][33]、永原は町議会で「町民を守るため」と答弁し、RKB毎日放送などの取材に対しては「犯罪の予防」「暴力団とみられる人物が押し売りに来る事例があった[32]」ことを理由に、以下のように述べた。
(業者に対し)ヤクザが素麺をなんぼか買え、冬は数の子をなんぼか買え、1,000円で素麺仕入れて1万円で売るわけ。それがあるから、業者が、情報を公開せんでくれと。[11]
業者から「ヤクザから電話がかかってきて「お前なんぼで仕事しよろうが」とより詳しい電話が入る。何でヤクザがそんなことを言うのか。自分たちでもよく知りません。」と苦情が来た。法制担当に確認をしました。「情報公開はしなければならないとなっているけれどもどうしたらいいだろうか」と言ったら「それは町長の判断で犯罪の恐れがあるということで、予防ということであれば非公開でいいですよ」と[34]。
(「お墨付きがあるから非公開ということですか?」という質問に対し)そうです[34]。
(「どこ出したのですかお墨付きを、国ですか?」という質問に対し)ま、まあどこと言うたら、またあんたたちそこに取材に行く[34]。
しかし、入札結果の非公表は入札契約適正化法に違反しており、2022年6月の段階で国土交通省が「犯罪の予防は非公表の理由にはならない」と是正を求め[32][33][34][35]、総務大臣も是正を求めた[19]。10月28日には、斉藤鉄夫国土交通大臣が大任町を名指しして違法状態である[24][34]と述べ、服部誠太郎福岡県知事も11月8日に「入札契約適正化法に違反している」[34]、12月22日に「違法状態にあるという認識は変わっていない。」[35]と、大任町の対応を再三批判した。
その後、2022年8月から町役場が福岡県警に対応を相談していたが、2023年3月7日には、町内の業者の一つと関係があった指定暴力団太州会系の暴力団組長らが暴力行為等処罰法違反容疑で逮捕された。3月14日、永原は記者会見で「業者が反社会的勢力の影響を受けない環境が整った」として、入札結果の公表を再開すると発表した[32][33]。ただし、公表の対象は「1年以上在住した大任町民」に限定しており[24]、永原は違法状態だった非公表の措置を「結果的に間違いでなかった」としている[33][36]。「1年以上在住した大任町民」の制限は町民からも批判の声が挙がり[28]、2023年9月に撤廃されたが、同月の記者会見では記者との間で以下のようなやり取りがあった[27]。
2024年2月15日、田川市と川崎町、糸田町、大任町の市町議が大任町役場に対して行っていた、ごみ処理施設の工事に関する情報公開請求が開示された。しかし、見積書の金額など一部の数字のほかは黒塗りで、詳細な資料については「非開示」「不存在」とするものだったため、市町議は「ゼロ回答に等しい」と批判した[36]。なお、大任町役場が「不存在」とした資料の一部は、後に存在することが明らかとなっている(#存在を否定した「積算書」が存在を参照)。
町長として田川市長と田川市議会を逆告訴
2023年9月29日、永原は大任町議会の全員協議会で永原を告訴(#非公開の組合運営参照)した田川市長の村上と田川市議会の議員7人を、大任町として刑事告訴することを説明し、議員全員の同意を得た[37]。永原は2023年10月31日付で、村上と田川市議会の議員を「犯罪の事実がないのに告訴して名誉を傷つけた」として、永原に対する虚偽告訴と名誉毀損で福岡県警に刑事告訴した[38]。11月8日、福岡県警察は永原を強要未遂容疑で、村上と田川市議7人を虚偽告訴と名誉毀損容疑で福岡地方検察庁に書類送検した[39]。
2025年1月9日、福岡地検は永原と村上、田川市議のいずれも「諸般の事情を総合的に考慮した」ことを理由に不起訴とした[40]。