薄川
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地質
水源域には、基盤岩のグリーンタフメンバーの凝灰岩層、および砂岩や頁岩の層(本郷層)に、第四紀に活動した美ヶ原火山の輝石安山岩溶岩や石英閃緑岩が分布する。美ヶ原火山の溶岩被覆を除き比較的風化や浸食に弱い地質は、薄川の浸食によって膨大な砂礫を生成し、入山辺から田川合流点までに至る広大な扇状地地形を形成した。この扇状地は扇頂部にあたる標高760メートル付近から扇端部、田川合流点に当たる570メートル付近にかけてゆるやかな傾斜地を見せている。砂岩、頁岩および安山岩の礫が形成するこの扇状地は、水はけの良さから水稲の耕作を永く妨げ、代わりに葡萄や蕎麦の栽培に適した耕作条件を与えているが、今日では分水堰よって農業用水が扇状地を潤し、里山辺地区は稲作に適した生産地となっている。なお、分水された用水は長沢川を除き女鳥羽川水系に合流している。
入山辺地区の標高760メートルから下流では流入する支流河川がなく、田川合流地点まで澄んだ清流の流れを呈している。一方、扇状地の扇頂部付近などから伏流水として浸透した水は、松本市内の清水、源地地区において湧水を多数生ぜしめ、源智の井戸をはじめ古くから飲用に適した水源として利用されている。

