セント・ジェームズ・パークの遊歩道マル
From Wikipedia, the free encyclopedia
| 英語: The Mall in St. James's Park | |
| 作者 | トマス・ゲインズバラ |
|---|---|
| 製作年 | 1783年ごろ |
| 種類 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 120.6 cm × 147 cm (47.5 in × 58 in) |
| 所蔵 | フリック・コレクション、ニューヨーク |
『セント・ジェームズ・パークの遊歩道マル』(セント・ジェームズ・パークのゆうほどうマル、英: The Mall in St. James's Park)は、18世紀イギリスの巨匠トマス・ゲインズバラが1783年ごろ、キャンバス上に油彩で制作した風景画である[1][2][3]。イギリス王ジョージ3世 (1738-1820年) のために描かれた[1]。作品は1916年に購入されて以来、ニューヨークのフリック・コレクションに所蔵されている[1]。

本作は、18世紀フランスの画家アントワーヌ・ヴァトーの雅宴画 (フェート・ギャラント)を想起させる[1]。描かれているのは、ロンドンのセント・ジェームズ・パークの遊歩道マルである。この場所はションバーグ・ハウス (Schomberg House) の隣にあったゲインズバラの居宅そばで、イギリス王室の邸宅バッキンガム宮殿の前であった。現在、マルはバッキンガム宮殿からトラファルガー広場まで続く大通りになっている。本作が描かれる以前に、マルはクロッケーのような球技ポール・モール (pall mall) を行うコートとしての本来の役割は失い、流行の遊歩道に変わっていた[1]。
ゲインズバラは、おそらく自身と絵画の依頼主ジョージ3世にとってお馴染みのものであったかもしれない光景を表している[1]。すなわち、遊歩道に並ぶ木々の下で、素晴らしいドレスと帽子を身に着け、犬に付き添われて散策する女性たちがお互いを検分し合う姿である。左側のフェンスを通して垣間見える牛たちは、公園内で売られていた乳飲料のための牛乳を供給していた。最終的にジョージ3世が受け取りを拒否した本作は、ゲインズバラの死にいたるまで彼のアトリエに残された[1]。