ド・ヴェルニナック夫人の肖像
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| フランス語: Portrait de madame de Verninac 英語: Portrait of madame de Verninac | |
| 作者 | ジャック=ルイ・ダヴィッド |
|---|---|
| 製作年 | 1799年 |
| 素材 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 143 cm × 110 cm (56 in × 43 in) |
| 所蔵 | ルーヴル美術館、パリ |
『ド・ヴェルニナック夫人の肖像』(ド・ヴェルニナックふじんのしょうぞう、仏: Portrait de madame de Verninac、英: Portrait of madame de Verninac)は、フランスの新古典主義の巨匠ジャック=ルイ・ダヴィッドがにキャンバス上に油彩で制作した絵画である。現在、パリのルーヴル美術館に所蔵されている[1]。『サビニの女たち』 (ルーヴル美術館) と同年の1799年に描かれた。画面下部左側に「David f. bat. Anno septimo R.G.」という画家の署名と制作年が記されている[alpha 1]。モデルの女性は、ウジェーヌ・ドラクロワの姉のアンリエット・ドラクロワ (Henriette Delacroix) として出生した[alpha 2]、レモン・ド・ヴェルニナック氏 (1761-1822年) の夫人である。
作品は、1827年にドラクロワ家出身のモデルであるアンリエット・ド・ヴェルニナック夫人が死去するまで彼女の所有であった[1]。その後、彼女の息子のシャルル・ド・ヴェルニナック (1803-1834年) に遺贈されたが、彼は経済的な理由で作品を質屋に預けた。作品は1831年に夫人の弟であったウジェーヌ・ドラクロワによって回収され、1863年に従姉妹のゼリ・ド・ヴェルニナックとして出生したデュリエ (Duriez) 夫人に遺贈している。次いで、作品は、1929年にカルロス・デ・ベイステギ氏のコレクションに入ったが、1942年には「用益権」を適用してルーヴル美術館に寄贈され、1953年に同美術館に収蔵された (目録番号 RF 1942-16)[1]。
作品
背景は灰色の壁で、床に接する土台部分で仕切られており、床には正方形のタイルが敷かれている。この地味な背景の中、当時17歳であったアンリエット・ド・ヴェルニナック夫人の姿が際立つ。彼女はやや左を向いて、赤い布で覆われ、ブロンズの巻き草模様とヤシの葉模様のあるディレクトワール様式の椅子に座っている。夫人の右手は背もたれの端に置かれている一方、左腕は太腿の上に置かれている。顔は正面向きである。彼女は、『サビニの女たち』中のエルシリ (Hersilie) の服を想起させる古代風の白い衣服を身に着け、脚の部分まで掛かっている絹のスカーフを身体に巻いている。
アンリエット・ド・ヴェルニナック夫人のポーズは、カピトリーノ美術館 (ローマ) 蔵の古代ローマ彫刻『座るアグリッピーナの像』に感化されている[2](ローマ帝国の皇后聖ヘレナに同定されている)。このポーズは、すでに1790年にダヴィッドにより『ドルヴィリエ侯爵夫人』 (ルーヴル美術館) で取り上げられている。本作が『座るアグリッピーナ』を参照していることは、肖像の古代的性格によって強調されている。一方で、ダヴィッドの弟子フランソワ・ジェラールは、ヴェルニナック夫人のポーズを自身の『レカミエ夫人の肖像 (ジェラール)』 (カルナヴァレ博物館) で用いた[3]。また、ダヴィッドのもう1人の弟子ドミニク・アングルも、ド・ヴェルニナック夫人のポーズを『フランソワーズ・ルブラン夫人の肖像』 (メトロポリタン美術館、ニューヨーク) でふたたび用いている[2]。
ギャラリー
- ダヴィッド『サビニの女たち』 (1799年)、ルーヴル美術館、パリ
- ダヴィッド『ドルヴィリエ侯爵夫人』、ルーヴル美術館、パリ