ポンパドゥール夫人 (ブーシェ)
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| ドイツ語: Madame de Pompadour 英語: Madame de Pompadour | |
| 作者 | フランソワ・ブーシェ |
|---|---|
| 製作年 | 1756年 |
| 種類 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 201 cm × 157 cm (79 in × 62 in) |
| 所蔵 | アルテ・ピナコテーク、ミュンヘン |
『ポンパドゥール夫人』(ポンパドゥールふじん、独: Madame de Pompadour, 英: Madame de Pompadour)は、18世紀フランス・ロココ期の巨匠フランソワ・ブーシェがキャンバス上に油彩で制作した肖像画である。1756年にフランス国王ルイ15世からブーシェに委嘱された。作品は現在、ミュンヘンのアルテ・ピナコテークに所蔵されている[1][2]が、実際には1971年にニューヨークの美術商からヒポフェラインス銀行が購入し[1]、以来、同銀行からの永久貸与作品として展示されている。
描かれているのは、ヴェルサイユ宮殿におけるルイ15世の愛妾で、当時37歳であったポンパドゥール夫人 (1721-1764年) である。彼女は1745年に国王と関係を結び[2][3]、影の薄い王妃マリー・レグザンスカに次ぐ第二夫人の地位にいた、いわば公式の愛妾であった[3]。そして、国王の寵愛が5年ほどで自身から去った後でも、良き友人として国王を楽しませるための様々な手立てを考え、自身の地位と国王に対する影響力を維持した。彼女は、大臣にも等しい重要な政治顧問であり続けたのである[4]。
ポンパドゥール夫人の肖像は20回以上描かれており、ブーシェも彼女を数度描いている。彼以外には、ジャン=マルク・ナティエ、 モーリス・カンタン・ド・ラ・トゥール、シャルル=アンドレ・ヴァン・ローらが夫人から一連の肖像画の委嘱を受けたが、それらの肖像画は彼女の公的な場における地位を宣伝し、強化するためのものであった。彼女は、主要な芸術家に肖像彫刻も依頼している。ちなみに、それぞれの作品は、彼女について特定のメッセージを伝えるべく意図されたものである[4]。
本作は、ポンパドゥール夫人の肖像画中で最も名高い作品である[4]。彼女は豪華で大きな衣装に身を包み、心地よさそうにソファに座っている。周囲には、彼女の個人的な品々が見える。本、楽譜、素描、サイドテーブル上にある政治的影響力を象徴する国璽 (国家の印章) などである[1]。しかしながら、消えているロウソク、後ろにある時計、床の上のバラは、夫人の立場の危うさをも暗示する。ポンパドゥール夫人の日常生活の一瞬を切り取っている本作は、彼女の空間的環境、贅沢な生活様式を提示すると同時に、彼女を特に優れた才能、知性、芸術への関心を身に着けていた女性として示している[2]。夫人は、そのように見られることを望んでいた[1]。なお、画面下部左側にいるのは、彼女の犬ミミである。床上とテーブル上のバラは、彼女の服上のバラ飾と呼応する。